エネルギー・シフト の商品レビュー
160ページ程度なのに濃い内容である。 ①再生可能エネルギーの主力電源化と諸課題について ②原子力発電においては、リプレースや使用済み核燃料問題に、政治家や官僚には2〜3年の目先の視野しかなく戦略も司令塔も不在という状況 ③高効率な日本の火力発電技術の海外での運用 ④水素やアン...
160ページ程度なのに濃い内容である。 ①再生可能エネルギーの主力電源化と諸課題について ②原子力発電においては、リプレースや使用済み核燃料問題に、政治家や官僚には2〜3年の目先の視野しかなく戦略も司令塔も不在という状況 ③高効率な日本の火力発電技術の海外での運用 ④水素やアンモニアの可能性など これらを諸問題と解決策を示しながらの提言ではあるが、エネルギーシフトには問題山積とも言えるだろう。
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【信大の方のみ】電子ブックはこちら https://kinoden.kinokuniya.co.jp/Shinshu/bookdetail/p/KP00053331 学外からの接続手順 1. 画面上の「学認でログイン」をクリック 2. ポータルサイトACSU画面でACSUのIDと...
【信大の方のみ】電子ブックはこちら https://kinoden.kinokuniya.co.jp/Shinshu/bookdetail/p/KP00053331 学外からの接続手順 1. 画面上の「学認でログイン」をクリック 2. ポータルサイトACSU画面でACSUのIDとパスワードでログイン
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初心者には割と難し目の内容だった。ただ水素やCCUSが将来ゼロエミッションを達成するのに大事だと分かった。2050年に達成できるのかまだまだ分からないけど、自分達の世代でなんとか達成したい
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第5次エネルギー基本計画を軸に、現在のエネルギー政策を概観しつつ、筆者の主張を展開。 再エネの課題に対する踏み込みが浅い分、原発、石炭火力への積年の思いが垣間見える。 石炭火力海外移転等は既に時代の大きな変化を感じるが、現在地点を知る上で有用。 ◯第5次エネルギー基本計画203...
第5次エネルギー基本計画を軸に、現在のエネルギー政策を概観しつつ、筆者の主張を展開。 再エネの課題に対する踏み込みが浅い分、原発、石炭火力への積年の思いが垣間見える。 石炭火力海外移転等は既に時代の大きな変化を感じるが、現在地点を知る上で有用。 ◯第5次エネルギー基本計画2030年「原子力20-22%、再エネ22-24%、LNG火力27%、石炭火力26%、石油火力3%」 を 「原子力15%、再エネ30%、LNG火力33%、石炭火力19%、石油火力3%」 にすべき ・再生可能エネルギー主力電源化に向けた論点 ①発電コストの削減 ②系統制約の解消 ③設備廃棄への対応 ④将来的な再投資の確保 ⑤FIT制度の見直し ⑥各種規制・制度の見直し ・2つのアプローチ 1既存枠組み維持 ・系統制約の解消 →既存系統線の効果的・効率的利用 →次世代NW構築(投資促進の仕組み) ・送電線を必要としない方式の導入 →スマートコミュニティの拡大、地産地消 →蓄電機能を高める、水素形態で融通 2ゲームチェンジを起こし新たな枠組みを創出 ・パワー・トゥ・ヒート:電気を熱で調整する 例)デンマーク ・地域熱供給 ・50℃以下の低温水(第4世代) ・移行戦略が参考になる ◯原子力発電 ・現存33基、うち2030年12月末、運転開始40年未満は18基 ・現在建設中(中国電力・島根原子力発電所3号機、電源開発・大間原子力発電所)2基 →20基、稼働率70%とすると2030年総電力需要見込み9808億kWhのほぼ15% ・原子力依存度を最低限にとどめながらリプレースする路線はあり得るか ※全て60年延長されても、2050年末18基、2070年末0基 →脱炭素化の選択肢になり得ない ・福島対応、バックエンド問題 ◯火力発電 ・LNGのベースロード電源化 ・高効率火力発電の海外移転による二国間クレジット制度拡張 ・EOR(Enhanced Oil Recovery)+CCS(Carbon dioxide Capture and Storage) ・カーボンリサイクル -化学品:含酸素化合物、バイオマス由来化学品、汎用物質 -燃料:微細藻類イバイオ燃料、CO2由来燃料、ガス燃料 -鉱物:コンクリート製品・構造物、炭酸塩 -その他:BBCCS、ブルーカーボン ◯水素 ・エネルギー構造全体を変えるポテンシャル ・パワー・トゥ・ガス ・千代田化工建設SPERA水素:水素+トルエン=メチルシクロヘキサンで輸送 ・アンモニア発電 ・メタネーション ◯担い手 ・国策民営化方式からの脱却 ・分散再エネ、需給調整を行う新規事業者、地産地消システム導入を行う自治体、非原発依存・ネットワーク重視型の電力会社、メタネーションを担うガス会社
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「ブクログの作品紹介」 新型コロナ・ウイルスは世界経済に大きな打撃をもたらしたが、その衝撃波は、エネルギーの分野にも及んでいる。注目すべきは、エネルギー需要全体が大きく減退する中で、再生可能エネルギー需要が堅調に推移していることである。使用時にCO2を排出するエネルギーから排出し...
「ブクログの作品紹介」 新型コロナ・ウイルスは世界経済に大きな打撃をもたらしたが、その衝撃波は、エネルギーの分野にも及んでいる。注目すべきは、エネルギー需要全体が大きく減退する中で、再生可能エネルギー需要が堅調に推移していることである。使用時にCO2を排出するエネルギーから排出しないエネルギーへのシフト、集中型のエネルギー供給システムから分散型のエネルギー供給へのシフトという大きな流れ、つまり「エネルギーシフト(エネルギー転換)」ともいえる動きが改めて明確になったのだ。この勢いは、パンデミックを克服した後の世界では一層強まることになろう。 加速するエネルギーシフトの動きに取り残された感が強い日本政府も、2018年に閣議決定した「第5次エネルギー基本計画」で、2050年までに「再生可能エネルギーの主力電力化」をめざす新しい方針を打ち出した。しかしながら、政府はこの決定にもかかわらず、電源構成見通しにおいて再生可能エネルギーの比率を上方修正せず、以前のままに据え置いた。それを本気で遂行する気がないがごとくである。 本書は、このような状況の中で、「再生エネ主力電源化」を本気で実現するために何をすべきかについて、正面から論じていく。リアルな議論を展開するため、再生エネ発電だけでなく、原子力発電・火力発電・水素利用などの動向も視野に入れ、エネルギー問題を包括的に検討、さらに、「再生可能エネルギー主力電源化への道」それ自体については、(1)既存の枠組みを維持したままのアプローチと、(2)「ゲームチェンジ」を起こす新たな枠組みを創出するアプローチの双方を採り入れる必要があると、この課題に果敢に、かつ冷静に取り組む。 政府機関や自治体の担当者、電力・ガスなどエネルギー産業関係者、またエネルギー事業への参入を狙う方たちにとって必読の書であるが、議論の過程では石炭火力発電「悪者」論や原子力政策の近視眼的なありようも批判しており、エネルギー問題に関する俗論などについて第一人者の見解を知ることもできる。その根拠示しつつ、我々は何をどう選択することができるのかを考えさせる、幅広い読者がそれを自分ごととして捉えるのに有用な一冊である。
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