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小説 真景累ヶ淵 の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2021/07/22
  • ネタバレ

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めくるめく因縁が紡ぐ怪談。 親同士から続く怨恨の間柄とも知らず、十以上の年の差を超えて惹かれ合う新吉と豊志賀。しかし仇の息子に溺れていく娘を戒めるかのように豊志賀の顔にできた瘍は、新吉の気持ちを急速に遠ざけていく。 不誠実な年下の男への“この後妻を持てばきっととり殺す”という年上の女の執念は恐ろしくもどこか切ないな。二人の愛憎の行方も見所だが、お隅の悲壮な決意の仇討ちの決着を見届けたくなる後半もなかなか劇的。 複雑に縺れ入り組んで繋がる登場人物の因果な系図に殺人という業の罪深さを思わずにはいられない。

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2020/12/28

累物の怪談と仇討物の物語。自分の男に関わる女は七代までも憑り殺すと書き残した連れ合いの執念。 落語は、場面を細切りに演じるようで、全体の終局を迎えるように構成するため、場面ごとの詳細が掻い摘まんで噺されるようだが、小説だと端折ることなく、物語が進んでいくので良い。 いつか落語も聞...

累物の怪談と仇討物の物語。自分の男に関わる女は七代までも憑り殺すと書き残した連れ合いの執念。 落語は、場面を細切りに演じるようで、全体の終局を迎えるように構成するため、場面ごとの詳細が掻い摘まんで噺されるようだが、小説だと端折ることなく、物語が進んでいくので良い。 いつか落語も聞いてみたい。羽生山法蔵寺にて

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2020/12/19
  • ネタバレ

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三遊亭円朝が作った名作で講談でも演じられる「真景累ケ淵」を、落語を題材にした小説をよく手がける奥山景布子さんがまとめてくれた一冊。 私は今の神田伯山さんが松之丞の時に演じたそれも「宗悦殺し」しか聴いたことがなかったので、新鮮だった。しかし、こんなに人間関係がもつれにもつれてややこしい噺だったとは…。 巻末に主な登場人物と系図が示されているが、それを見ながら読んでいてもややこしい。 作者の円朝さんが今も讃えられる理由の一端がよく分かった。

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2020/11/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三遊亭円朝の怪談を元にした書き下ろし。 といっても、幽霊はあまり登場せず、20人近くの血の繋がった人々をそうと知らずに殺し合うというすさまじい物語。 あまりに人間関係が込み入っていて相関図がないとよくわからなくなる。 美人画の松浦シオリさんが装画担当だったので読んだが、これは描くのに苦労したに違いない。

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2020/10/29

三遊亭圓朝の芝居噺、真景累ヶ淵の時代小説版。 宗悦殺しを以前神田松之丞さんがやっていたので、続きが気になっていました。 多少、物足りなさはあるんですが、それでも十分に、たっぷりと聴くことができました。先に『圓朝』を読んでいたので、併せてたのしめたのもよかった。 江戸時代現代よ...

三遊亭圓朝の芝居噺、真景累ヶ淵の時代小説版。 宗悦殺しを以前神田松之丞さんがやっていたので、続きが気になっていました。 多少、物足りなさはあるんですが、それでも十分に、たっぷりと聴くことができました。先に『圓朝』を読んでいたので、併せてたのしめたのもよかった。 江戸時代現代よりドロドロしすぎ。女の嫉妬は死んで呪ってやる、男の嫉妬は殺してやるってどっちにしてもみんなヤキモチ焼きだったんだね。

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