「意思決定」の科学 の商品レビュー
関連講義@夢ナビ: 経済実験を用いて漁業者行動と管理制度を考える https://douga.yumenavi.info/Lecture/PublishDetail/2022001127
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人々の選好の傾向をいかに数学的に記述し予測していくか。 タイトルから脳科学系の本だと思って読み出したのだが、 期待効用理論から始まる行動経済学の本であった。今まで 経済学関係の本は読んだことがなかったのである意味新鮮で 楽しくはあったのだが、私の読みたい本ではなかったかな。
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行動経済学などにおける意思決定理論の入門書,前知識は高校数学レベルで十分(曲線の関数,不等式くらいしか出ない)。理論としては新しめのノンパラメトリック手法についても解説される。また,本書の読書案内はより意思決定理論を勉強したい人にとっては良いマップだと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
曖昧なところをなんとか統計的、数学的にモデル化しようとしていて面白いと感じた。 自分にとって望ましい効用関数を決めてしまって、あとはその戦略に従って生きるほうが楽かも
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行動経済学の意志決定でした。管理会計としての、ゲーム理論としての意志決定を含めて、何かしらを決めていく科学と理解しました。それにしても、人間ってあいまいな生き物だとかんじました。
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行動経済学(特にプロスペクト理論)を扱う入門書は近年増えているが,効用理論から始めて導入する本は珍しいのではなかろうか.いくつかの「クイズ」を答えていくことで効用理論の欠点を暴き自然とプロスペクト理論の考え方ヘ導くようになっているのも興味深い. ただ,それぞれのクイズは,それなり...
行動経済学(特にプロスペクト理論)を扱う入門書は近年増えているが,効用理論から始めて導入する本は珍しいのではなかろうか.いくつかの「クイズ」を答えていくことで効用理論の欠点を暴き自然とプロスペクト理論の考え方ヘ導くようになっているのも興味深い. ただ,それぞれのクイズは,それなりに面倒くさい.web上でクイズを体験できるようにもなっているが,それの使いかってもあまり良くない.日本語の問題なのか数式とは合わない不正確な点も見受けられる. 忍耐深く読む必要があるが,じっくり読むなら得るもの多いと思う.
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とにかく数字が多くて読むのに疲れます。 全て読むのが苦痛になるので 数字に強い人しかおすすめできません。
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意思決定理論の基礎としての期待効用理論、発展形としてのプロスペクト理論、時間選好、社会選好、認知能力、そしてこれらを総合した統一理論を紹介。本書の特徴として15の実験とScratchという教育プログラミング言語を用いて読者本人の効用関数を導出できるということ。やらんかったけど。
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補論 https://bluebacks.kodansha.co.jp/books/9784065209585/appendix/ サンクトベテルブルクのパラドックス=ベルヌーイが発表。 実感する期待値が、数学的な期待値にはならない問題。 限界効用逓減=期待効用を考えれば、解決...
補論 https://bluebacks.kodansha.co.jp/books/9784065209585/appendix/ サンクトベテルブルクのパラドックス=ベルヌーイが発表。 実感する期待値が、数学的な期待値にはならない問題。 限界効用逓減=期待効用を考えれば、解決するのではないか。=期待効用理論。 上に凸のような効用関数を考える。√x など。 Xが大きくなると、効用の増え方が少なくなる。 リスク中立的=期待値に従う。効用関数が直線。 リスク回避的=効用関数が上に凸。 リスク愛好的=効用関数が上に凹。 リスク回避的な人は、期待値との差をリスクプレミアムとして払っている。 現実には、多くの人がリスク回避的な行動をとる。 絶対的リスク回避度=効用関数の傾きの変化率/効用関数の傾き。マイナスをつける。数字が小さいほうがリスク回避度は低い。 相対的リスク回避度=絶対的リスク回避度×その時に得られる金額=金額によって、リスク回避度が変わる可能性があるから。 相対的リスク回避度を一定にするような効用関数 u(x)=xの(1-r)乗/1-r 期待効用理論を修正する形でプロスペクト理論が出てきた。 アレのパラドックス=設問の設定によっては、期待効用関数に矛盾が出る例。 期待効用理論の独立性の公理が間違っているのではないか=共通結果効果。 期待効用関数をゆがませて使用している。重みづけ関数によって確率に重みをつけている=プロスペクト理論。 価値関数=参照点を基準にした損失回避性を組み込んだ関数によって損失回避度を表すことができる。 パラメトリックとノンパラメトリック。関数の形を想定しているか形状を問わず成り立つか。効用関数は人によって違うので、ノンパラメトリックの議論をしないとはっきりしたことは言えない。 時間割引率=時間に対してどのように反応するか。指数型と双曲型。行動経済学でポピュラーになったものが双曲型。 双曲型のほうが、現在パイアスがあることを表現できる。準双曲型関数では、常に現在バイアスを表現できる。 一日の差を、指数型の時間割引率だと、いつのことでも同じだが、準双曲型だと、身近な一日の差のほうが大きい。 社会的選好=自分と相手の利益をどのように配分するか。個人主義的、競争的、向社会的に分類される。 認知能力の測定=直感で答えると間違いやすい問題で、熟考型か直感型か、システム2かシステム1優位か、がわかる。 重みづけ関数では、小さな確率を過大評価し、大きな確率を過小評価する傾向にある。 災害時や感染症のとき、危険性を過小評価する。 社会的選好を使って、行動を変えさせることができる=ナッジの考え方。 天引き貯金は、時間不整合性の問題を解決できる。 リスク選好と社会的選好=保険を成り立たせている考え方。リスクのあるときは、他人のことを考慮しやすい。 デカルト『パンセ』の中で、 「人にまりがっていることを占める場合には、その人が物事をどういった方向から見ているかに注意すべきである。なぜなら、通常物事はその方向から見れば真実だからである。」 意見が食い違うのは、自分とは違う効用関数で見ればそのように見えるだけ。
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企画、構成の工夫がすごく良い。この書き方にするなら、数式とそのグラフが別ページにレイアウトされてるのが残念。数式とそのグラフを必ず同じ場所に載せるフォーマットだと、もっと良かった。ただ、根本的な話として、意思決定の話を個人に当てはめようとしても、状況によるブレも大きいし、都度で情...
企画、構成の工夫がすごく良い。この書き方にするなら、数式とそのグラフが別ページにレイアウトされてるのが残念。数式とそのグラフを必ず同じ場所に載せるフォーマットだと、もっと良かった。ただ、根本的な話として、意思決定の話を個人に当てはめようとしても、状況によるブレも大きいし、都度で情報を整理して制約から判断を導出する手法を使うと個人の判断傾向はあんまり意味がない気もするので、この本が提示する世界観にあまり納得感がなかった。理屈を分かりやすく説明してくれるけど、その理屈の使い場所が見えない感じ。自分にマーケの観点が大きすぎるのかも知れないけど、ミクロにはこうしたモデルがあって、その上でマクロでの振る舞いがどうなるのか、マクロで見ようとすると判断傾向の統計分布が必要で、この本ではその辺の話がほとんど出てこない(ほかにそーゆー本はいっぱいあるので、差別化にはなってる)。
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