東大医学部 本物の「成功者」はどこにいる? の商品レビュー
帯に書かれているような軽い読み物ではない。著者自身が灘から東大医学部を出た精神科医だが、内部から見た光と闇、功罪を問うている。最優秀の頭脳が、権威主義の環境の中でスポイルされていく闇の存在が、実例を通して披瀝されている。様々な医療過誤の事例を取り上げ、理不尽な経緯を詳らかにするこ...
帯に書かれているような軽い読み物ではない。著者自身が灘から東大医学部を出た精神科医だが、内部から見た光と闇、功罪を問うている。最優秀の頭脳が、権威主義の環境の中でスポイルされていく闇の存在が、実例を通して披瀝されている。様々な医療過誤の事例を取り上げ、理不尽な経緯を詳らかにすることで、東大医学部の在り方に警鐘を鳴らしている。研究重視、臨床軽視の思考が行き過ぎると、医学の劣化、グローバルな遅れを招くことが実感される。これから医者を目指す学生には、医学の本質につき考える参考になるだろう。
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