おしゃべりと嘘 の商品レビュー
前回が難解だったため、今回はかなり読みやすかった。 文化を論じる中で、しゃべること、特に、大なり小なりの「嘘をつくこと」に関して、論じられた一冊。 コミュニケーションは、声中心の文化から、印刷技術の向上によって、文字中心の文化、そして、現代のイメージ中心の文化となった。 もち...
前回が難解だったため、今回はかなり読みやすかった。 文化を論じる中で、しゃべること、特に、大なり小なりの「嘘をつくこと」に関して、論じられた一冊。 コミュニケーションは、声中心の文化から、印刷技術の向上によって、文字中心の文化、そして、現代のイメージ中心の文化となった。 もちろん、声も文字も現存しているけれども、以前よりも軽視されるようになった気はする。 (P81より)『声は消える刹那に、最大限に力を発揮する。消えて力を出すものであるからこそ、人々は声に、自分の持てるエネルギーを注ぎこむ。』 記録メディアは、どんどん発展していて、一昔前は、VHSが擦り切れて見れなくなったり、本が濡れてしまって読めなくなったりしたが、今の時代、動画サービスや電子書籍は半永久的に残るものとなった。 刹那に消えるものの美学を味わう日は、その珍しさから再びやってくるときが来るのかもしれない。
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