追憶映画館 テアトル茜橋の奇跡 の商品レビュー

伴一彦(著者)

2022/05/25

どの短編も、連作短編としても、面白いし、やっぱり映画っていいよねとは思えた。

深みとか重みとかはないから、さらっと読めてしまった。

2022/03/18

私も映画館で観たい人です
名画になぞられた物語が短編で集まり、中でもバックツーザ・フューチャーには少し笑わせてもらいました。

2021/07/13

選ばれた映画もそれぞれのプロットも決して悪くはありません。ただ私の単なる思い込みなのでしょうが、文体が「脚本家の形」という気がしてなりませんでした。描いて欲しいところが、描いて欲しい文体で描かれていないというようなモヤモヤ感が残っています。

2021/04/08

7話の連作短編集。
映画にまつわる話。
それも、懐かしい映画ばかり。
第一話の「レオン」は、無口な殺し屋ジャン・レノが、素敵であり、マチルダ役のナタリー・ポートマンも家族を殺され、植木鉢をかかえながら、レオンに銃の撃ち方を教えてKれるように頼むのだが、この本では、娘が、別れた父親と気付いて、接近する姿が、良い。

「ハチ公物語り」渋谷に行ったら、先ずは、ハチ公の写真を・・・なんて、この映画で、ハチ公前に立ったものだ。物語は、殺処分になる犬にロクという名前を付けて、可愛がる主人公。

「マディソン郡の橋」クリントイーストウッドが、好きだったから、この映画も良かった。
ここでの話は、屋根付きの橋のある内子町が、出て来る。母と父の恋愛、離別と、・・・・そして、子供達が、取り持つ父母の仲。

「小さな恋のメロディ」マークレスターが、可愛かった映画。メロディ役が、トレシーハイド。
音楽も素敵だったのを思い出した。
この本では、病院で入院の患者が、眺めて見た少女と映画のメロディとが、重なり合った不思議な出来事。

「愛と喝采の日々」シャーリー・マクレーン、バレエ団の主役を・・・・2人で争い、一人は結婚出産と、、、そしてもう一人は、独身で、其のままバレエの道を・・・・人生、どちらの道が、自分に最適なのか？
今でも、女性の地位が、少しづつ確立してきても、社会的問題となっている事柄である。

「ローマの休日」スペイン広場にも、私は母を連れて行ったのは、やはりこの映画を見たからだった。
オードリー・ヘプバーンのサブリナパンツが、素敵だった。トレビの泉は、予想外に小さい感じが、したけど、コインを投げ込んで来たのを覚えているが、その時は、リラの通貨の時代であった。
祖母と孫それも、はじめはお金で、雇われて旅行だったのだが、人間、そんなに、すぐに生活が、変わる事が出来るのだろうか？と、思われる小説であった。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は、子供達と見た映画であり、30年前にタイムトラベルしてしまう映画であった。
そのうち、タイムマシーンが、出来る事だろうし、もう令和の子供達が、大きくなる時には、宇宙旅行が、当たりまえになっているかもしれないなんて思いながら、この短編小説のように、会えなかった人物に会えるかもしれない時代が、来るかも・・・・・

最後まで、懐かしい時代の映画を思い出していたけど、このテアトル茜橋の火事の原因は不明のままだったのだろうか？
そして、映美は、もう日本に在住することになるのだろうか？と、気になりながら、本を閉じる事にした。

2020/11/09

毎年300本前後の映画を映画館で観ます。今年はコロナのせいで映画館が休業、そんなに観られないと思いましたが、営業再開後に映画館に通い、すでに280本を超えました。最新作の公開が延期されたから、『ニュー・シネマ・パラダイス』『ローマの休日』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のリバイバル上映も鑑賞。これらをモチーフにした短編のなんと楽しいことよ。

すべてが著者自らの思い出の映画というわけではない、でも誰かの思い出の映画のはずというのがいいですね。私も映画館原理主義者ではないけれど、映画館はなくなってほしくない。

2020/10/18

『レオン』『マディソン郡の橋』『小さな恋のメロディ』など名作映画をモチーフに、焼失した映画館と、映画で結ばれた人々に起こる奇跡を描く連作短編集。
映画作品に対する愛や熱意があまり伝わらなかったなあ。特に町の映画館って地元の人に愛されるのは勿論、地域の象徴でもある。一度行っただけで忘れられない、初めてなのに懐かしい…そんな思いが感じられなかった。