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月のスープのつくりかた の商品レビュー

3.6

8件のお客様レビュー

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2024/07/07

人に寄り添って傾聴する大切さを教えてくれた小説 人によっては色々な解釈があると思う小説だと思います。 料理のレシピも表現が面白くて好きです。 少し悲しい内容や辛い部分もありましたが、前向きに生きようと思わせてくれる小説だと思います。 それと人が心を開いて、懐いてくれる感じが良...

人に寄り添って傾聴する大切さを教えてくれた小説 人によっては色々な解釈があると思う小説だと思います。 料理のレシピも表現が面白くて好きです。 少し悲しい内容や辛い部分もありましたが、前向きに生きようと思わせてくれる小説だと思います。 それと人が心を開いて、懐いてくれる感じが良きでした。

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2024/06/12

たくさん学ぶことというか、知ることができた。 私自身も人のためって思ってしていたことは、 自分のためだったのかと思って、 今まで自分がしてきたことってなんだったんだろうと思ったり、 理穂ちゃんがだんだん心を開いてくれる様子や、 裕太くんを守るための優しい嘘とか切なくて、 最後...

たくさん学ぶことというか、知ることができた。 私自身も人のためって思ってしていたことは、 自分のためだったのかと思って、 今まで自分がしてきたことってなんだったんだろうと思ったり、 理穂ちゃんがだんだん心を開いてくれる様子や、 裕太くんを守るための優しい嘘とか切なくて、 最後は本当に悲しかったし 全部が全部温かい話ではなくて、姑の美月に対する態度や、美月の気持ちが痛いほど理解できて、作者さんの言葉のセンス?が良いからか、刺された事ないのに刺された気になって私まで辛くなった。 奈美が美月にハッキリ言うところ、 私も噂話や真実かもわからないような話を信じるのはやめようと思った。 自分自身についても深く考えることができるお話だから本当に色んな人に読んでほしいと思った。 後、舞台が横浜だったから話に出てくる場所をいちいち これはここかな〜と想像するのが楽しかった。

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2023/12/30

「第1回日本おいしい小説大賞」隠し玉ってことから読んだが・・・ いや、こういう実態の家庭はいくらでも(?)あるとは思うけど、これ読んで楽しい?まあ、読んだけど・・・ 「月のうらがわ」は良かったんだけどなあ~

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2022/10/10
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※このレビューにはネタバレを含みます

心傷ついた人達がお互いの心の傷にふれることで癒しあっていく物語。 食べるってただ食べればいいんじゃないんだとも思いました。

Posted byブクログ

2021/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

月のスープって、何だろう。 タイトルと、あらすじにある主人公の悩ましい状況が心に引っ掛かり、手に取った。 姑との軋轢から婚家を飛び出し、中学受験生の理穂と弟の悠太の家に家庭教師としてやってきた美月。銀のスプーンをくわえて生まれてきたような一見裕福な二人、裕福な家庭と思いきや、理穂と悠太にも辛い記憶や思いが存在していた。 理穂の言葉遣いは年相応には思えないほど大人びているが、やっぱり中身は小学六年生。家族を取り巻く様々な「事情」を前に、子供だからこそその奥深く暗いものを黙って隠してきたのだろう。美月がこの家に訪れなかったら、きっかけがなかったら……。一方、子供だとか大人だとか関係なく、“おまじない”を唱えられる魔法は誰だって見つけることが出来る。婚家や大学時代の出来事を通して己の内面に囚われ悩んでいた美月は、逆に理穂と悠太と向き合っていなかったらどうなっていただろうか。窮屈でどうしようもできないと思い込みながら毎日を送り続けていただろうか。 奈美の「幸せってさ、案外簡単でしょ」という台詞は最初いまいち理解しきれなかったが、なるほど最後まで読むと『簡単で、誰もが知っている。けれど、とても美しいおまじない』を知ることが出来た主人公には一番しっくりくる台詞になる。 生きづらい性格なんてないのかもしれない。誰だっておまじないを口にすることが出来るのだから。

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2020/12/06

悠太君の告白が美月を変える様子が見事でした。 そこで明かされる事実に驚いたけど。 それにしても理穂ちゃん、偉い。。

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2020/11/16

心が元気じゃないと、自分ひとりのために料理なんてできない。 ましてや、料理がその元気をなくす原因だったならば…… でもやっぱり、料理がそれを癒やすきっかけになっていくのは良かったな。 登場人物それぞれの事情がじわじわわかっていくのは、ミステリー小説にも似ている。 傷ついた人が立ち...

心が元気じゃないと、自分ひとりのために料理なんてできない。 ましてや、料理がその元気をなくす原因だったならば…… でもやっぱり、料理がそれを癒やすきっかけになっていくのは良かったな。 登場人物それぞれの事情がじわじわわかっていくのは、ミステリー小説にも似ている。 傷ついた人が立ち直るとき、そこにはいつだって、なんらかの食べ物があり、優しい人とそれらを分け合う体験があるのだろう。 人は、何度でも食べて、何度でも再生できるのだ。

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2020/11/11

わけあって夫と別居して一人暮らしをする、三十歳を前にした美月は、横浜の個別指導塾で働く大学時代の先輩である北條のもとでアルバイト講師として生計を立てはじめて二ヶ月ほどになる。ある日、美月は北條から、倉橋理穂という美しく成績も優秀な小学六年生の少女の家庭教師を依頼される。無邪気で人...

わけあって夫と別居して一人暮らしをする、三十歳を前にした美月は、横浜の個別指導塾で働く大学時代の先輩である北條のもとでアルバイト講師として生計を立てはじめて二ヶ月ほどになる。ある日、美月は北條から、倉橋理穂という美しく成績も優秀な小学六年生の少女の家庭教師を依頼される。無邪気で人懐っこい小学一年生の弟の悠太とは対照的に、理穂は常に冷たい態度で美月を突き放す。しかし、美月を雇うきっかけになった絵本作家である母親の海外生活のため、倉橋家の家事をこなし、そのうえ家庭教師の美月も受け入れない理穂の成績は次第に下降していく。そんななか、美月は大学時代から会社員生活を経て結婚するまでの過去と、離れざるをえなくなった婚家での苦い結婚生活を振り返る。 過去の出来事に囚われて抜け出せない彼女の内面と、母親不在の倉橋家での二人の姉弟との交流のふたつを軸に進められます。装幀のイラストやタイトルから、倉橋家における出来事を中心に、家庭教師の美月が倉橋家を救う内容を予想したのですが、基本的には美月というひとりの女性の内面とその変化を描くことが主眼となっていました。大学時代、会社員生活を経て、苦々しかった婚家での過去を回想する美月を見て、ときには彼女の内面の卑屈さを過剰にすら思うことがありましたが、読み進めるうちにむしろそれこそが本作で描かれるテーマであることに徐々に気付かされました。本作の主人公は女性ですが、読者の性別に関わらず、自分自身に基準をもつことができないことで生きにくさを感じる人びとに贈られた、自己を解放するための物語として読みました。以下は主要人物です。 ---------- 【斎藤美月】 アルバイト講師として一人暮らしをする三十前の女性。一年前に勤務先の銀行を退職後に夫の実家で結婚生活を送っていたが、二か月前に婚家を飛び出した。出身は群馬県。 【北條敬】 美月の大学時代のバドミントンサークルの二年先輩。一流商社を辞めて個別指導塾に転職。突然、夫と別居することになり仕事のない美月をアルバイト講師として雇い入れる。離婚歴がある。 【倉橋理穂】 小学六年生の少女。美月の家庭教師の生徒。美しい容姿で成績も優秀だが、常に冷たい態度でいる。母親不在もあって家事をこなし、言動も非常に大人びている。 【倉橋悠太】 小学一年生の少年。理穂の弟。無邪気で人懐っこく、理穂とは対照的に美月とすぐに親しくなる。 【倉橋洸一】 理穂と悠太の父親。北條の商社時代の先輩。理穂の家庭教師を北條に依頼する。温厚で知的な人物。 【倉橋佳奈】 理穂と悠太の母親。絵本作家で現在は海外への取材旅行中のため、倉橋家を空けている。 【高坂俊平】 美月の大学時代のサークルで二年上の先輩。のちに美月と同じ銀行に就職する。長身で端整な顔立ちで、女性に人気がある。父親は文科省の官僚で、母親は料理研究家兼大学の客員教授、世田谷生まれ・育ち。 【畑中奈美】 美月のサークルの同級生。出版社に勤めている。結婚して小さな子供がおり、育児休暇中。美月が好感をもつ群れないタイプの性格で、親友として美月との交流が続いている。

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