ファントムドッグ の商品レビュー

吉田屋ろく(著者)

2024/09/19

第１話は扇情的で良かったし全体的にも悪くはないのだけど思ったのとちょっと違った感じ。ドッグマスクも早々に外してしまったのでちょっと表紙詐欺になってる。というか当て馬で出てきたご主人様のキャラが濃すぎてメインが霞んでしまっている。

悪く言えばメインの二人が面白みのない普通の恋に着地してしまうのでお話の盛り上がりという意味では竜頭蛇尾感がある。めでたしめでたしではあるのだけどそんなことより当て馬のご主人様の方が気になるとなってしまう。表紙の攻めと受けの話と言うよりはご主人様を主軸とした物語の前座というか時系列的には未来のプロローグといった感じ。

物語の背景が強すぎて主演が霞んでしまっているので、最初から背景の方にピント当てるか、背景を弱めて主演二人にちゃんとスポットを当てるか、早々に純愛に目覚めさせないで受けの奔放っぷりをもっと濃密にするか、バランス次第では一冊にうまくまとまったはずなのだけど、美味しいものを盛り合わせたらお互いを殺し合ってしまったという感じになってて、もったいない。

2024/02/25

⭐︎3.5

他の人とも寝てる前提だけど、描写はないよ。
絵は綺麗なんだけど、ストーリーがちょっと甘いんだよなーってのはある。ドッグマスクも最初だけ。ドッグマスクってえっちくていいじゃん！って期待したのに。
ところで、テレビで思いっきり名前出すのは個人的にはほんとに最悪と思う。アウティング全国版･･･。 好意的に受け取られてますよとか言ってたのに、結局会社も芸能界も辞めて田舎で農家って、そんな終わり方⁉︎芸能界続けて欲しかった。
電子DMM 白線

2020/12/28

▼あらすじ
俺・篁は広告代理店に勤務する営業マンだ。自分で言うのもなんだが、ヤリ手だ。
そんな俺のリフレッシュ方法はゲイ専門の出会い系サイトで見つけた相手とのセックスだ。
だが、最近そのサイトの話題を独占している男がいる。

“ファントムドッグ”

——ふざけた名前だが、彼との一夜は天国のように気持ちいいらしい。
ある日、いつものようにホテルに向かった俺を出迎えたのは裸にドッグマスクを付けた男で——!?

＊＊＊

ストーリーの完全度：やや高い
トーン：シリアス・あまあま
エロ度：高い
萌え度：普通
総合評価：★4.0

初読みの作家さん。丸々一冊表題作。
表紙に惹かれ、試し読みをしてみて面白そうだったので購入したのですが…うーん、残念ながら思ってたのとちょっと違う作品でした(^^;)

何が残念って、肝心なドッグマスク要素が全然無かったことですよ。こちとらファントムドッグを期待して購入したのに、マスクを付けて登場したのは最初の一回だけという悲しさ…。
マスクのデザインもマスクを付けた受けの見た目も最高に好みなのに、この出番の少なさは本当に残念。しかも、受けの正体あっさり明かされちゃうし(笑)

“ファントムドッグ”という魅力的な設定が全然活かしきれてないんですよね。もっと謎を引っ張れよ！と。
受けも最初こそミステリアスなキャラなのかと思いきや思いのほか生意気で子供っぽいし、何だかなぁ…と。表紙のイメージ通りの耽美な雰囲気を期待していただけにちょっと拍子抜けでした(^^;)

まぁ、それでもストーリーは上手にまとめられていると思いますし、受けのバックに付いていた社長の復讐とやらも設定としては面白かったのですが、個人的には芸能界を主軸にしたストーリーではなく、ファントムドッグを中心にしたストーリーであってほしかったです。
読後感は良いので、ファントムドッグに期待をしなければそこそこ楽しめる作品だとは思います。