バセドウ病・橋本病 改訂版 の商品レビュー

伊藤公一(著者)

2022/01/31

橋本病の人の、妊娠や出産について、リスクも具体的に記述してあって、参考になった。臨床医である伊藤先生の研究と実践に裏付けられたものなのだろう。
◯甲状腺ホルモンは、卵巣の機能や女性ホルモンと深くかかわっている。
◯甲状腺ホルモンが不足すると、月経異常、不妊、流産、早産が起こりやすい。
◯甲状腺機能が正常な橋本病でも、妊娠を希望する場合はホルモン薬で治療するべき
◯母体の甲状腺機能低下は、胎児に大きな影響を与える
◯甲状腺ホルモン薬の成分は人間本来のものなので授乳に問題なし
甲状腺は、生命の成長と維持をコントロールする司令塔。甲状腺への畏怖の念を持って、リスクを科学的に認識した上で、最善を尽くしてほしいと思う。