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愛されなくても別に の商品レビュー

4.1

126件のお客様レビュー

  1. 5つ

    36

  2. 4つ

    57

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

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2020/09/26

自分は恵まれてるって思わされた 他人からの目とか色々あるけど自分で見たものを 信じるべきなんだと改めて感じた

Posted byブクログ

2020/09/21

愛の呪縛から逃げようとするおはなし。装丁がすきで手に取ったけど、すごいすき。 以下抜粋 私は、母の愛を疑いはしていない。彼女は私を愛していた。そんなことは分かっている。だが、それが何だというのだろう。愛情は、全てを帳消しにする魔法じゃない。 「許すかどうかの選択は、宮田がし...

愛の呪縛から逃げようとするおはなし。装丁がすきで手に取ったけど、すごいすき。 以下抜粋 私は、母の愛を疑いはしていない。彼女は私を愛していた。そんなことは分かっている。だが、それが何だというのだろう。愛情は、全てを帳消しにする魔法じゃない。 「許すかどうかの選択は、宮田がしていいんだよ。空気とか社会とかが宮田に謝れって言ったって、宮田はそれを無視していい。怒り続けてもいいし、悲しみ続けてもいい。何を選ぶかは、 宮田の持ってる権利だから」

Posted byブクログ

2020/09/13

血のつながりが、家族なのか。家族であれば、互いに愛情を持って接するものなのか。であれば、愛情とはなんなのか…。血のつながりを家族と定義する社会、その”ジョーシキ”を社会に強制していた自分にも気づかされます。 登場人物の語り口を通して、繊細に描かれる苦悩。人々の内面を深く丁寧に掘り...

血のつながりが、家族なのか。家族であれば、互いに愛情を持って接するものなのか。であれば、愛情とはなんなのか…。血のつながりを家族と定義する社会、その”ジョーシキ”を社会に強制していた自分にも気づかされます。 登場人物の語り口を通して、繊細に描かれる苦悩。人々の内面を深く丁寧に掘り下げる中で、これまで気付かなかった”愛”の形を知ることができたような気もします。 家族とは、愛情とは。最も根源的な部分に焦点を当て、今一度考えさせてくれる作品です。

Posted byブクログ

2020/09/13

「愛されなくても別に 他人から愛されなくてはいけないなんて 呪いみたいなもんだよ」 まさにその通り、愛は呪縛だ。 愛とか幸せとか不幸は とっても個人的なもの。 他人には痛みは解らない。 親も子供も 必死に生きている 特に子供は 親のために搾取されなくていい ひどい親は時には捨て...

「愛されなくても別に 他人から愛されなくてはいけないなんて 呪いみたいなもんだよ」 まさにその通り、愛は呪縛だ。 愛とか幸せとか不幸は とっても個人的なもの。 他人には痛みは解らない。 親も子供も 必死に生きている 特に子供は 親のために搾取されなくていい ひどい親は時には捨てていい 愛されなくても不幸じゃない 世の中の幸せの形だけが 幸せじゃない そんな提案に 勇気を貰える人もいるかも 知れない

Posted byブクログ

2021/08/30

誰の幸せも不幸も他の誰にもわからないし、誰の幸せも不幸もわからないなら、自分自身の幸せも不幸も何一つわからない。経済的余裕があっても不幸だし貧乏でも幸せだし、誰からも愛されなくても生きていけるし誰かを愛せなくても不幸じゃない。 お前の不幸なんて知らないし私の幸せをお前にわかって...

誰の幸せも不幸も他の誰にもわからないし、誰の幸せも不幸もわからないなら、自分自身の幸せも不幸も何一つわからない。経済的余裕があっても不幸だし貧乏でも幸せだし、誰からも愛されなくても生きていけるし誰かを愛せなくても不幸じゃない。 お前の不幸なんて知らないし私の幸せをお前にわかって欲しくもない。 幸せかどうか不幸かどうかなんてクソほどの価値もないのかも。

Posted byブクログ

2020/08/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんなんだ、このサイテーで最悪のすがすがしさは!! 親に搾取され人生を翻弄されてきた宮田と江永。二人が生き延びていてくれてよかった。「家族」という地獄から逃げ出せてよかった。そして二人が出会えてよかった。 ここに描かれる二人の人生は特殊なものだろう。けれどその一部分ずつは多分どこにでもある、誰もが多かれ少なかれ経験したり考えたりしたもののはず。 自分の人生を自分の足で歩くこと。本当の意味でのその一歩を踏み出すことは、想像以上の苦しみを伴うのだろう。「親」という足かせがある限り。 親は子どものことを心から愛している。だから子どもはその愛を無条件で受け入れ、そして報いなければならない。これが当たり前のこととしてすんなり受け止められる人は、自分が思うよりずっと幸せなのだろう。 当たり前のこととして誰彼なしにそう言ってきた自分を今ものすごく恥じている。苦しいくらい恥じている。 二人が出会い、一緒に暮らし始めてからの日々。それぞれが少しずつ「まとも」になっていく過程がうれしい。 宮田が無茶なバイトをしなくてすむこと、江永の行儀がよくなっていくこと。今までの二人に足りなかった部分が付け加えられていく。そんなささいな変化に小さく微笑む自分がいる。 母親からの呪縛を逃れたい木村との顛末。本当はどうすればよかったのか。何が正解だったのか。 二人からしたら恵まれている幸せな環境にある堀口。彼もまた二人と出会うことで、いや、二人が変化していくことで自分自身の何かが変わったことに気付いているだろうか。 えぐられるような痛みと得体のしれない後悔と行き場のない涙。 それは自分の中の「愛情至上主義」との決別なのかもしれない。

Posted byブクログ