中学受験の親たちへ の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
話題の本とのことでとても気になっていた本書。 感想を一言で言うならば「スカッとした!!」 私は中学受験を経験しており、我が子がもし中学受験をするのであれば10年近く先の話になります。 私が受験をした頃よりも多くのことが変わったことに驚かされました。 おおたさんの、数字を用いた客観的なデータ(中学受験者数の増減や、学校と模試の偏差値のカラクリ等)、数多の学校への取材を通して得られた各々の学校の特色や志望校の選び方のポイントなど(なぜ中学受験をするのか、どのようなメリットとデメリットがあるのか、高校受験との違い等)は、大変気づきが多く、頭の中をスッと整理することが出来ました。 一方で安浪先生の、多くの実例を用いた現場の"リアル"(努力が必ずしも報われるわけでは無い等)は、胸がぎゅっとするようなものもありましたが、ここまでキッパリと言い切ってもらえるのはとても良かったと思います。 カンニングについてのお話。思い返してみれば私も宿題の答えをカンニングしたことがありました。 でもカンニングする理由なんて考えたことがなかった。 宿題をやってなくて怒られるのが嫌だったから…出来が悪くて怒られるのが嫌だったから…だった気もします。私はとにかく親に怒られるのが嫌だったんですね。 大人の立場で「カンニングするな!」って言うのは簡単だけど、子供には子供の事情があるんだよね。だから、カンニングをさせない環境づくりをしてあげることが大事と言うのはとても良いなと思った。 安浪先生の、子供のプライドを傷つけないようにというのはとても大切なことだと感じた。 私も子供の時、こんな風接してもらいたかったなと心の底から思う。 私は公式を丸暗記するのがとても嫌いでどうしてその公式になるのか、自分自身で導けないと気が済まないタイプだったけど、ひたすら「お前は要領が悪い、言われた通り覚えれば良いんだよ」と怒鳴られ叩かれて育ちました。 少し感傷的になりつつも、それはそれ。これはこれでもう過去は巻き戻らないし、相手も変わらないので私は私ができることを。私がして欲しかったことを子供にはしてあげたいと思います。 中学受験における多様化。大手塾に通うことが全てではなく、個別指導やプロ家庭教師の利用、オンライン学習など、子供に合わせたやり方が始まっていると。これはとても良いなと感じた。 中学受験となると親は全力で目の前の点数や偏差値など数字に踊らされてしまうが、大切なのは今目の前にいる我が子を見ること。 これは絶対にいつも意識をしていたいと思う。 個人的に一番好きだったのは公文そろばん論争です。 また時間を空けて読み返したい。 時代と共にトレンドは変わっていくけれど、色々な流れや術を知っておくのはとても良いと思いました。
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子供の受験は,自分の意思通りに事が進まない分,自分の時以上に家族としての思想が求められる.親の力が9割といわれるが,それは能力の問題ではなく,如何に家族という構成単位での確固たる生に対する思想があり,実践できたかということに他ならない.それは,小学生の子供には無理なのは自ずと知れ...
子供の受験は,自分の意思通りに事が進まない分,自分の時以上に家族としての思想が求められる.親の力が9割といわれるが,それは能力の問題ではなく,如何に家族という構成単位での確固たる生に対する思想があり,実践できたかということに他ならない.それは,小学生の子供には無理なのは自ずと知れよう.
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「フェイク学力」(解法を丸暗記して基礎が脆弱)というワードにドキッとさせられました。 中学受験をするか、まだ決めかねている我が家ですが、親が目先の点数に必死になることは、子どもにとって不幸である…耳の痛い話です。 「中学受験」での親の役割は、成績を上げることではなく、生き方を教...
「フェイク学力」(解法を丸暗記して基礎が脆弱)というワードにドキッとさせられました。 中学受験をするか、まだ決めかねている我が家ですが、親が目先の点数に必死になることは、子どもにとって不幸である…耳の痛い話です。 「中学受験」での親の役割は、成績を上げることではなく、生き方を教えること…肝に銘じたい。 軸を持って、しっかり考えていこうと思えました。
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