探究型読書 の商品レビュー
正剛先生の弟子による読書方法論。 「探究型読書」は「本を読む」のではなく「本を手がかりにして考える」ことというのが肝。当然ながら「探究型読書」は、世界を編集工学的に見ることが大前提。実践編もよいが、以下の考え方のベースはおさえておかないと浅い理解で終わってしまう。 ・編集工...
正剛先生の弟子による読書方法論。 「探究型読書」は「本を読む」のではなく「本を手がかりにして考える」ことというのが肝。当然ながら「探究型読書」は、世界を編集工学的に見ることが大前提。実践編もよいが、以下の考え方のベースはおさえておかないと浅い理解で終わってしまう。 ・編集工学的には、人間の営みはすべて「情報」が「編集」されている活動。人間以外の自然活動にも「編集」が働いている。 ・生命からは学び、歴史は編集によって展き、文化とは遊ぶ、というのが基本フィロソフィー ・「課題解決」=「情報編集」 ・「編集」=「プロセス」=あらゆる情報のインプットからアウトプットの間=料理、会話、日記、・・・(これは、立花隆のいう『知のソフトウエア』といえる) ・情報は、「乗り換え」、「持ち替え」、「着替え」をする。 ー乗り換えというのは、情報がのるメディアが変わること。情報のニュアンスが変化する ー持ち替えというのは、「他の情報」とセットになって新たな意味を生成すること ー着替えというのは、エディティングモードに合わせて情報の様相が変化するということ ・「情報」の「地」と「図」という「関係」。「文脈」と「意味」とも言いかえられる ・本の分類として、世界知(人類)、共同知(社会集団)、個人知(個人)と「話題の本」「古典」「異色の本」の3×3で考える。 その上で実践編。ただしその前に、探究型読書の心得をおさえる。 ・読前、読中、読後 ・かわるがわる ・思考モデル ・伏せて開ける ・仮説的に進む そして実際の読書法。 読前 ステップ1:目次読み A:ヒントを集める:キーワードとホットワードをどんどん書き出す。キーワード=大事な言葉、ホットワード=キーワードのいいかえ、キーワードからの連想 B:関係を可視化する:合わせたり、分けたり、つないだりーキーワードとホットワードを自由に動かす。統合、分岐、セット、ホップ・ステップ・ジャンプ C:仮説を描く: BEFORE(本の印象、知りたいこと、わからないこと) AFTER(読後に期待できる変化) 読中 ステップ2:Q・Aサイクル 著者のQ(視点、問い)を借りる、著者のA(言いたいこと)を要約する 自分のQ(疑問)を立てる、自分のA(発見)を書き出す 読後 ステップ3:アナロジカル・シンキング 1. 仮説の振り返り:読前との比較:異同 2. 似たもの探し 3. 自分ゴトに置き換え!
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速読の真似事をして上っ面だけの読書になってしまっていると感じつつ「どうしたらもっと深く、たくさん読める?」と悩む人におすすめ。 本から正確な知識を写し取るよりも本をきっかけに自分の内面に湧き上がる想像や疑問を膨らませ、「自分はどう思うのか?」を探究していく読み方の実践本です。
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「探求型読書」から連想するイメージと実際に書かれていた内容にややギャップがあった。 てっきり1冊の本からさらにテーマを深掘りして他の本を選択していく方法の解説本かと思っていたが、読む前に仮説を立ててから本を読む思考型読書のはなしだった。 簡潔にまとめると ①読前 目次、表紙カ...
「探求型読書」から連想するイメージと実際に書かれていた内容にややギャップがあった。 てっきり1冊の本からさらにテーマを深掘りして他の本を選択していく方法の解説本かと思っていたが、読む前に仮説を立ててから本を読む思考型読書のはなしだった。 簡潔にまとめると ①読前 目次、表紙カバーを読みまだ読んでない本の要約(つまり読了後に書くであろう要約)を仮説して書く ②読中 QAサイクルを回す 著者の問いと答えを探す ③読後 仮説を振り返りアナロジーなことを探す。 また自分ごとに転生する。 上記の仮説を立てるようのフォーマットテンプレートがあるが、そんなものは使わずにブクログにかけばよいのでは? 自分が想像してた仮説と実際の内容のギャップ、自分は書籍の内容をこうやって生かそうといった投稿をすれば、フォーマットは要らないと思う。 1-2時間でサクッと読めるので、ライトな読書法の解説本といった印象。
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編集工学的な読書法。情報=本を編集することで、読者である自分の思考を探求していく、『探究型読書』。 松岡正剛さんの「千夜千冊」風の世界を探求するための、ステップが学べます。 読書を情報の編集作業と位置づけた「探究型読書」、企業や学校での導入事例も紹介されています。 本書をテキスト...
編集工学的な読書法。情報=本を編集することで、読者である自分の思考を探求していく、『探究型読書』。 松岡正剛さんの「千夜千冊」風の世界を探求するための、ステップが学べます。 読書を情報の編集作業と位置づけた「探究型読書」、企業や学校での導入事例も紹介されています。 本書をテキストにして、実践するだけでも、普段使っていない頭の部分を使いそうで大変でしょうが学ぶことも大きいのではと想像できます。
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『独学大全』を読み終わったばかりだったのでそれと比較してしまい物足りなさ感が強い 後半のインタビューもページ水増し感が強い
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読書における主体を著者から読者へ変える手法が紹介されています。 読前、読中、読後という工程を定め、読書という行為を深めます。 それはまるで美食家による食前、食中、食後の吟味のようです。 しかし、少々難く面倒ではあるので、この読書法が適切かは人それぞれだろうと思います。 やり方の一...
読書における主体を著者から読者へ変える手法が紹介されています。 読前、読中、読後という工程を定め、読書という行為を深めます。 それはまるで美食家による食前、食中、食後の吟味のようです。 しかし、少々難く面倒ではあるので、この読書法が適切かは人それぞれだろうと思います。 やり方の一つとして参考になりました。
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読書によって一冊の本を理解することよりも、本をハブに思考力や問題意識を鍛える読み方…に近いのかな? 方法論としては面白いと思うので、一度試してみてもいいかも。
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読前、読中、読後の三段階に わけて、読前に徹底的に考えてから 読むのは今後やってみたい。 他の人も書いているが、 読書ノートはやや持続可能ではない 記述量。 松岡さんはホントにやってるのかなー?
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本を読む前に目次を読んで、要約をする。 本を読んだと思って要約をする。その差が、今の探している問題点。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
<目次> はじめに ものの見方を変える読書 第1章 <背景編>編集工学の考え方 第2章 <概念偏>探究型読書の全体像 第3章 <実践編>探究型読書の進め方 第4章 <応用編>探究型読書の応用展開 第5章 <対話編>探究型読書を巡る3つの対話 <内容> 編集工学研究所(松岡正剛さんのところ)が満を持して出した読書を役立てるノウハウ集。特に「探究型読書ノート」とそれをグループでおこなう「Quest Reading」(企業用)「book Up!」(学校用)は面白そうだ。取り組んでみたい。ただファシリエーターは結構大変そうだ。
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