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つわものども の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2024/05/05

目次 第1章 誉れの剣【2024.5. 4】 第2章 栄光のアプソープ 第3章 狂乱のアプソープ 第2章 生贄のアプソープ https://www.hakusuisha.co.jp/book/b512644.html

Posted byブクログ

2024/07/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりのウォー。 真面目な小説だった前作『回想のブライズヘッド』とは変わり、シニカルなジョークに満ちたシュールな作品。 とてもウォーらしい味わい。 以下、あらすじ カトリックの旧家出身の紳士ガイ・クラウチバックは妻ヴァージニアと離婚し、イタリアの別荘で隠遁生活を送っていたが、一九三九年、独ソ不可侵条約の締結にヨーロッパ情勢が風雲急を告げると、ナチズムと共産主義の結託という〈武装せる現代〉に対する闘争に身を捧げる時は今だと感じ、イギリスへ帰国する。まもなく第二次世界大戦が勃発、ガイは軍に志願して国家への義務を果たそうと各方面に働きかけるが、三十五歳の中年男を採用しようという隊はなかった。それでも、とある偶然の出会いから伝統あるホルバディアーズ連隊に見習士官として入隊したガイは、アフリカ帰りの中年男アプソープや、ケンブリッジ出のディ・スーザ、色男気取りのトリマー、元会社員のセイラム=スミス、レナードらと共に基礎訓練に励んだ。年長者のガイとアプソープは年下の若者たちから「アンクル」と呼ばれるようになる。クリスマス休暇後、見習士官たちはサウスサンド=オン=シーへ移動し、新旅団の編成を待った。旅団長には第一次世界大戦の勇士リッチー=フック中佐が着任し、訓練が本格化するなか、ガイが嫌っていたトリマーは不適格者として隊を追われる。一方、アプソープが持ち込んだ移動式便器をめぐってリッチー=フックとの間で珍妙な争奪戦が勃発する喜劇的一幕も。その後、旅団はスコットランドへ移動し、兵も合流して編成が完了。アプソープが大隊本部の中隊長に抜擢されたのに対して、ガイは小隊長に任命され失望を覚える。戦局のめまぐるしい変化により出動命令が出ては取り消される混乱の末、一九四〇年四月に旅団は仏領西アフリカのダカールへの上陸作戦に派遣されるが、ヴィシー・フランス政府を過度に刺激することを恐れたイギリス政府の判断で上陸作戦は中止、船団にも撤退命令が下る。しかし、これに不服のリッチー=フックは独断でガイを隊長とする偵察部隊を上陸させ、自身もひそかに同行する。部隊は一斉射撃を受けて帰船、リッチー=フックも脚を撃たれる。撤退した船団はシエラレオネのフリータウンに到着、ガイは命令違反で査問を受けるリッチー=フックと共に参考人として帰国を命じられる。出発の前日、ガイのもとに熱帯病で入院中の親友アプソープ急死の報が届いた。ガイが規律を破って持ち込んだ見舞いのウィスキー一瓶を飲み干し、昏睡状態に陥ったという。ガイは新任旅団長の叱責を受け、悄然とロンドンへ向かった。 (第二巻『士官たちと紳士たち』の巻頭より)

Posted byブクログ

2021/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦場というシリアスな舞台で面白いことが起る。面白いヘンな男たちばかりの世界。深刻な中に滑稽が混在する。実はこの描写が現実世界に近いのかもしれないなと思った。例えば変わった性格で人望がないアプソープがトントン拍子で出世していくのなんかも、なんだかなぁ、と思ったまま話は進む。こういうところがリアルというか、書けそうで書けないのではないかと思う。訳者の小山さんの注釈の丁寧さにも感動。続きが楽しみ。

Posted byブクログ

2021/02/09

あんまり戦争の血生臭さはなく、軍に入るのが男子としての誇り、という時代に流されている青年達の話で、ブライツヘッヅもそうだが、全く世の中はしょうもないけど、なんとかやっていくしかないじゃん?そういうもんなんだからと、諦め半分に遂行できてる人、なんかどうしてもうまく咀嚼できなくて、つ...

あんまり戦争の血生臭さはなく、軍に入るのが男子としての誇り、という時代に流されている青年達の話で、ブライツヘッヅもそうだが、全く世の中はしょうもないけど、なんとかやっていくしかないじゃん?そういうもんなんだからと、諦め半分に遂行できてる人、なんかどうしてもうまく咀嚼できなくて、つまずく人、人間の弱さとか、さが、が書かれているのかな、と思った。世の中にはコピペ文章が溢れてるけど、この人からはオリジナル感がすごい出てる。誠実。

Posted byブクログ