数学の力 の商品レビュー

小山信也(著者)

2024/09/29

数学は積み重ねれば、どんどん先に進むことができるので、題名の高校数学で読みとくリーマン予想は間違いではない。しかし、本書はかなり高度な論理的思考力が必要とされるため、相応の忍耐力が必要だ。

理解を助けるために著者が提出する例え話は、数学的な本質をそのまま表すものではなく、あくまでイメージだと思った方が良い。少なくとも私はちょっと混乱してしまった。

p131の完備化の記述は高校数学のレベルでは進み過ぎ。

途中式、結論が以下の他書に委ねられている部分が僕は好きではない。なぜならば大事なところで達成感が削がれてしまうからだ。

より専門的に固め、深めるために同著者の
『素数とゼータ関数』
『素数からゼータへ、そしてカオスへ』
『絶対数学』
を紐解くことができる。

蛇足だが、ノルムの解釈について、これまでにない視点からの記述があった。

2022/07/31

「高校数学で読みとくリーマン予想」という副題がついているが、とても高校数学の範囲で収まるレベルではないように思う。

2021/02/03

1章の1.8と第3章が読みにくい。他は割と丁寧に式変形が書いてある。わからないところもあるけれど。あと、「数学的に意味がある」とはどういうことなのかが書いてあります。これは収穫でした。紙質が固いので文鎮を置いておかないと本が閉じてしまいます。これは結構不便。高校数学と言う縛りがあるので逆に分かりにくい証明もある。小山氏はリーマン予想関係の解説書をたくさん書いているのですね。他の本も読んでみよう。