夏の雲は忘れない の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この本に載せられた一つの詩。 それが目に入った時、こんな短い言葉からは想像を絶する恐怖を感じた。そしてその言葉は、身体から抜けることなく、耳に張り付いて離れない。 げんしばくだんが おちると ひるがよるになって 人は おばけになる 『原子雲の下より』 時間という不可逆的で、逆らうことも許されない概念に対して、その一瞬でも凌駕してしまう原爆の破壊性。そしてそれは、人を、現実には存在してはいけない「おばけ」というモノに変えてしまった。 現実を越える文学など存在しないと感じた。
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本書は、広島と長崎に投下された原子爆弾により家族を失った子どもや母親の手記、亡くなった子どもの最後の言葉などを、朗読のための台本として“夏の会”がまとめたものです。“夏の会”とは、1985年から23年の間上演されていた、被爆した母子の手記を6人の女優が読み継いでいく舞台を前身に...
本書は、広島と長崎に投下された原子爆弾により家族を失った子どもや母親の手記、亡くなった子どもの最後の言葉などを、朗読のための台本として“夏の会”がまとめたものです。“夏の会”とは、1985年から23年の間上演されていた、被爆した母子の手記を6人の女優が読み継いでいく舞台を前身に、その活動を続けたいと有志の女優たち18名が新たに立ち上げた会。この台本は、2008年の初演から2019年まで、何度も改訂され全国各地で読み継がれてきました。戦争を体験した世代から戦後世代へ、朗読という形で行ってきた記憶の継承活動は、書籍化され更に広く受け継がれていきます。
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女優たちが制作し読み継いだ原爆朗読劇「夏の雲は忘れない」が2019年に幕を下ろした。 あの日の広島と長崎の子どもたちを証言する舞台は深い感動をよんだ。 上演された子どもたちの詩、母親や教師の手記、峠三吉や栗原貞子らの原爆詩を再録する。
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