加門七海の鬼神伝説 の商品レビュー
本気の憤慨やキャッキャッと迸る好意がところどころでヒョッコリ顔出すのが面白かった。確かに鈴鹿御前推さずにはいられないなこれは。
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鬼伝説は日本中にある。 鬼の正体は何か? 権力に従ったものと、権力から遠ざかるが、その存在を無視できぬほど力があったものの二つの集団による確執ではなかったか? 勝ったものと負けたものは、新旧のどんな戦いにもその描写の違いが出る。 負けたものは常に悪きものとされるのだ。 だが...
鬼伝説は日本中にある。 鬼の正体は何か? 権力に従ったものと、権力から遠ざかるが、その存在を無視できぬほど力があったものの二つの集団による確執ではなかったか? 勝ったものと負けたものは、新旧のどんな戦いにもその描写の違いが出る。 負けたものは常に悪きものとされるのだ。 だが本当に忌み嫌うべき存在だったのか? そこをオタク気分をプラスして、ファンとして描ききったのがこの加門七海さんの本。 あまりに資料の少ない昔の事情は、勝った側からしか描かれないが、実は興味深い魅力たっぷりなもう一つの主人公がいるに違いない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
加門さんらしい、鬼神を擁護する一冊。 笑わせてもらいました。 その一方で、敗者の歴史を噛ましめさせていただきました。 まつろわぬ者の悲劇を描いている本書は、歴史や民俗学が好きな人間には堪らない一冊でしょう。 面白かった(^^)
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