送魂の少女と葬礼の旅(Vol.4) の商品レビュー
図書館の街アーシュマーテでアルピ達を出迎えた館長はやはりとんでもない人物だったね。優しさと狂気を同時に併せ持ち、身勝手な理由で他者を蹂躙する ただ、彼が研究していた精霊の生まれ方というのは興味深い題材だね。 これまでは精霊とは恩恵と呪いを同時に齎す存在という程度にしか考えていな...
図書館の街アーシュマーテでアルピ達を出迎えた館長はやはりとんでもない人物だったね。優しさと狂気を同時に併せ持ち、身勝手な理由で他者を蹂躙する ただ、彼が研究していた精霊の生まれ方というのは興味深い題材だね。 これまでは精霊とは恩恵と呪いを同時に齎す存在という程度にしか考えていなかったけど、館長の分析を信じるならかなり超自然的な存在と言えるのだろうか? なら、そんな存在が死を迎える時に大地に呪いを振りまくというのは少し腑に落ちない気もするし、齎される恩恵が有ったとしても精霊の影響を強く受け続ける世の中は何かを変えなければならないのかも知れないとも思ってしまう それが館長や異形の人物が言うところの「この先」「世界は前に進まない」に繋がる発想なのだろうね ただ、そこで葬儀師まで邪魔になる理由はまだまだ見えてこないのだけれど 館長の悪事を知りつつも生きる喜びを教えてくれた感謝も同時に抱いていた司書の少年 まるで恩恵と呪いを同時に齎す精霊を思い起こさせるかのような想い。それが最後には家族を奪った残酷な存在である精霊が美しく見えてしまう知識に館長の喪失と実在を実感するという複雑な心境を見せた事には良い意味で驚かされてしまった
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