現代哲学の最前線 の商品レビュー
近代哲学をある程度学んだ後にこちらを読むと点と点が一気に線となる感覚を得られて気持ちが良い… 巷に溢れかえる哲学入門書では到底得られない知識の深さと広さ、読みやすさで、何度も読み返している。 個人的に薦めたい哲学系新書No.1だが、結構難しいとの口コミが多く、初心者に薦めていいも...
近代哲学をある程度学んだ後にこちらを読むと点と点が一気に線となる感覚を得られて気持ちが良い… 巷に溢れかえる哲学入門書では到底得られない知識の深さと広さ、読みやすさで、何度も読み返している。 個人的に薦めたい哲学系新書No.1だが、結構難しいとの口コミが多く、初心者に薦めていいものか悩ましいところ
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主に20世紀の哲学史と下記の5テーマをもとに、思想家と論争がまとまっている。 1. 正義論 2. 承認論 3. 自然主義 4. 心の哲学 5. 新しい実在論 かなり難しかったし、これを1冊の本にまとめあげた著者の腕も異次元、、 p283(あとがき) 今まで全然分からなかった...
主に20世紀の哲学史と下記の5テーマをもとに、思想家と論争がまとまっている。 1. 正義論 2. 承認論 3. 自然主義 4. 心の哲学 5. 新しい実在論 かなり難しかったし、これを1冊の本にまとめあげた著者の腕も異次元、、 p283(あとがき) 今まで全然分からなかった"哲学"が急に「したたかにいきるための知恵」に思えてきたら要注意だ。そういう時こそ、なかなか理解させてくれない、身体的に拒否感を覚えるような、手ごわいテキストを読むべきだ。
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タイトル通り現代哲学の最前線の動きをよくまとめている (と言っても専門家ではないので素人にはそう思われると いうレベルの話だが)本。5つにジャンル分けして紹介して おり、内容はどうしても一種のカタログとなってしまう上に 初めて聞く哲学者の名前やなじみの無い考え方なども多く、 読む...
タイトル通り現代哲学の最前線の動きをよくまとめている (と言っても専門家ではないので素人にはそう思われると いうレベルの話だが)本。5つにジャンル分けして紹介して おり、内容はどうしても一種のカタログとなってしまう上に 初めて聞く哲学者の名前やなじみの無い考え方なども多く、 読むこと自体は面白く、頭の体操にはなったが、響いてくる ものはあまりなかった。と言ってもひとえに当方の勉強不足 が原因だろうな。
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読了。とりあえず一言言うと、結構難しい!でも表題のとおり大事なテーマを扱っているので、哲学に関心がある方は読んでみては。ただ述べられている範囲が非常に広範囲なので、新書とはいえそれなりの覚悟で。 個人的にはマルクス・ガブリエルが紹介されていて、ようやく「ああ、こういうことを言って...
読了。とりあえず一言言うと、結構難しい!でも表題のとおり大事なテーマを扱っているので、哲学に関心がある方は読んでみては。ただ述べられている範囲が非常に広範囲なので、新書とはいえそれなりの覚悟で。 個人的にはマルクス・ガブリエルが紹介されていて、ようやく「ああ、こういうことを言っている人なんだなあ」ということが分かった気がするので、そこがとても良かった。 ↓この辺は特になるほど〜と思ったところ。 「こうした主体と主体を結ぶコミュニケーション的行為が、社会的存在としての人間の生き方において大きなウェイトを占めていると示すことでハーバマスは、個々の主体に内在する理性や意志を絶対視する、近代哲学の基本構図から距離を取るとともに、主体を物質的なものに還元する唯物論や、無意識を含んだ主体の不確定性を強調する構造主義/ポスト構造主義とも一線を画している。「主体」たちは、自分たちが普遍的で理性的な合意に到達できるという前提で、ルールに従って互いに働きかけるが、その合意の内容はあらかじめ確定されているわけではなく、常に変化に対して開かれているのである」 単なる「哲学好き」から「哲学者」(学者ではなく、哲学的に物事を深く考察できる人、という意味で)になるのはまだまだ道半ばだけど、もっと深く哲学的思考ができるようになりたいなぁと思わせてくれた一冊。
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とてもよくまとまっているので、卒論でほんの少し哲学に言及する場合には役立つであろう。この本からその原典を参照できるからである。5つにテーマを絞ったこともわかり易いことの理由である。
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読んでいて、これが哲学の話なのという違和感を感じた。 目次を見て見よう! 第1章 正義論 第2章 承認論 第3章 自然主義 第4章 心の哲学 第5章 新しい実在論 第1章に関しては、ロールズを巡る政治哲学の話のように思え、第2章の承認論に関しては、現代思想も出てきて哲学ぽいのだ...
読んでいて、これが哲学の話なのという違和感を感じた。 目次を見て見よう! 第1章 正義論 第2章 承認論 第3章 自然主義 第4章 心の哲学 第5章 新しい実在論 第1章に関しては、ロールズを巡る政治哲学の話のように思え、第2章の承認論に関しては、現代思想も出てきて哲学ぽいのだが、第3章は、心理学や科学哲学の話に思えるし、第4章も、心理学や認知科学の話に思える。 唯一、古い僕が、哲学らしいと感じたのは、マルクス・ガブリエルも登場する第5章の『新しい実在論』だ。 特に認知科学に関する項目は、まるでSFのような世界であった。 巻末に簡単な読書案内があるが、ある程度、哲学にも親しみ、少しだけフランス現代思想も勉強している僕が興味をそそられたのは、第5章の案内である、マルクス・ガブリエルの著書かモノへの考察である著作のみだった。 この本で紹介している全ての著作に目を通していて、内容を把握しているのは全く驚嘆であるが、それぞれの章のテーマに則して、その哲学の歴史が、現代の最前線まで紹介されている。
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現代哲学の主要なテーマをコンパクトに解説している本です。ロールズの『正義論』とそれに対する批判などを皮切りに、承認論、自然主義、心の哲学、そして新しい実在論(形而上学)の五つのテーマがとりあげられています。 著者は、作品社から刊行されている「講義」シリーズのように、さまざまな思...
現代哲学の主要なテーマをコンパクトに解説している本です。ロールズの『正義論』とそれに対する批判などを皮切りに、承認論、自然主義、心の哲学、そして新しい実在論(形而上学)の五つのテーマがとりあげられています。 著者は、作品社から刊行されている「講義」シリーズのように、さまざまな思想家の議論の背景にある哲学史的系譜をじっさいに解きほぐして読者の前に示すような入門書を多く執筆しています。本書の「はじめに」でも、「アラカルト式の入門書は、一般教養とし哲学の基礎知識がほしいという人には役に立つだろうが、本格的に「哲学」を学びたい人、つまり過去の哲学者たちの思考を参考にして、自らも哲学的に思索したい、という人にはさほど意味がなかろう」と述べられています。本書でも、それぞれの思想家の議論を紹介するさいに、伝統的な哲学とのつながりにも目配りがなされているのですが、さすがにコンパクトな本にこれらのテーマを詰め込んでおり、著者のいう「アラカルト式の入門書」との差別化に成功していると断言はしかねるように感じました。 すこし目を引いたのが、「承認論」というテーマをとりあげている点で、従来の現代思想の入門書ではロゴス中心主義への批判や他者論という文脈であつかわれていた内容を、ハーバーマスやローティらの社会哲学などをむしろ中心的にとりあげて整理しているところでしょうか。従来の現代思想の入門書などになじんでいるわたくしのような読者には、議論の舞台が移ったことを如実に感じさせられました。
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相変わらず驚異的な編集能力・要約能力を持ち合わせておられる。 題名の通り、この本で20世紀の哲学の要点は大体掴むことが可能でしょう。 単なるすぐれた要約にとどまらず、初学者が疑問に思うような点(例えばロールズの正義論の何が画期的だったか?というように)に視点を向けようと努力してい...
相変わらず驚異的な編集能力・要約能力を持ち合わせておられる。 題名の通り、この本で20世紀の哲学の要点は大体掴むことが可能でしょう。 単なるすぐれた要約にとどまらず、初学者が疑問に思うような点(例えばロールズの正義論の何が画期的だったか?というように)に視点を向けようと努力している点も素晴らしく、その意味で痒いところに手が届く感触があります。 また個人的には思弁的実在論については無知だったのでとても勉強になりました。 しかし、ある程度の前提知識を要求するような面があると思われ、全くの初心者がこの本を読んで理解できるかどうかは分かりません。 著書もこの点に関しては本書の中で釘を指しています。 いずれにしても、20世紀の哲学・思想を大雑把に把握する上で抜きん出た書物であることは変わりありません。
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E Oウィルソンの『知の挑戦』が解説される哲学関係の書籍というのはただそれだけで満足を得られたりする。 期待して読んだのは第4章「心の哲学 「心」はどこまで説明可能か?」 自分としては(大雑把にいって)自由意志と行動主義が同時に存在する感覚を、今ここで感じられること(事)が...
E Oウィルソンの『知の挑戦』が解説される哲学関係の書籍というのはただそれだけで満足を得られたりする。 期待して読んだのは第4章「心の哲学 「心」はどこまで説明可能か?」 自分としては(大雑把にいって)自由意志と行動主義が同時に存在する感覚を、今ここで感じられること(事)が「こころ」と呼ばれるものだと思ってるのだけど、どっちかでないとダメみたいなところで議論しているみたいで、なんで両立しないのかが気になった。 あと、たとえば視神経の2つの異なる系の存在や、そうした神経と脳の関係が生物の進化の過程でどのように獲得されてきたのかというあたりは哲学ではあまり考えていなくて、純粋な思考によって「こころとは何か」「主観を客観で説明できるか」というあたりの話が中心なんだなという感想。 そのあたり、眼球の構造や視覚の研究をしていた科学者としての「デカルト」から、心の哲学はどんどん離れていくんだなという寂しい印象もある。 こころというものは現実にはどこにも無いのだけど、こころが自分の中に存在すると感じたり、そした信念を持つことによってその人が救われるのであればそれでよいと思う。こころとは私のことである、でもいいと思う。 でもなんかそうなると宗教になってしまうような気もするし、道具的な「こころ」ってどうなの?とか。いろいろ考えさせられはするのだけど。
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