あがない の商品レビュー
内容が、私の精神に悪影響を及ぼすもので、途中で発作が起きて、読むのをやめた。 精神の病院にかかり、薬を服用している、不安定な精神の人にはこの本は無理。
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60筆致はスムーズだけど、結局は何が言いたかったのかわからない。おまけの小品もまた意味不明。読解力がなくてゴメン
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日常の中に精神の不安からくる幻想文学っぽい描写を入れてくるのだけれど、いまいち綺麗に嵌りきってない感じ。意図してやっているのかな。 森の中のイメージ、豚舎のイメージ、などハッとさせられる強い象徴はあった。 後半にきて急に出来事まで非現実的にするなら、もっと全体に幻想っぽさを押し出してもよかったのでは。中途半端な印象に終わった。
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解体作業員の祐は仕事の現場で行き倒れていた「成島」と名乗る青年を助ける。 スネに傷を持つ祐にヒタヒタと忍び寄る成島。 〈そんなにまでして生きている意味あるんすか〉 彼が口にしたひと言から、祐は13年前の出来事を思い出し混乱する。 美しい情景描写に引き込まれたが、祐はどこへ落ち着く...
解体作業員の祐は仕事の現場で行き倒れていた「成島」と名乗る青年を助ける。 スネに傷を持つ祐にヒタヒタと忍び寄る成島。 〈そんなにまでして生きている意味あるんすか〉 彼が口にしたひと言から、祐は13年前の出来事を思い出し混乱する。 美しい情景描写に引き込まれたが、祐はどこへ落ち着くのだろう。 成島の正体は?心地よい余韻と共に気になっているところ。
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第39回日本SF大賞候補の「名もなき王国」で名前を知った作家。 幻想文学とデリヘル嬢の送迎の話が同居する大作だった。 今作は、元薬物依存症で前科持ち、解体業でまじめに働く男が主人公。 解体現場で倒れていた正体不明の男が入り込み、日常が崩れていく。間には薬物依存症の自助グループでの...
第39回日本SF大賞候補の「名もなき王国」で名前を知った作家。 幻想文学とデリヘル嬢の送迎の話が同居する大作だった。 今作は、元薬物依存症で前科持ち、解体業でまじめに働く男が主人公。 解体現場で倒れていた正体不明の男が入り込み、日常が崩れていく。間には薬物依存症の自助グループでの告白が挟まる。 底辺の生活者にとって安定した生活というのは、ちょっとしたことで壊れやすい、そのもろさが切なく、痛い。 物語の途中から、過去の亡霊がよみがえり現実を侵食する。 非常に現実的な話と幻想とをつなげるのが上手い作家だ。 車のガラス窓を揺れる雨の水滴、子どもころよく見ていた。「シェイプオブウォーター」でも描写されてたっけ。 もう一遍の「不実な水」も水つながりなのね。
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解体作業員・茅萱祐41歳。現場責任者として若い作業員の面倒を見、近所の独居老人の話し相手になりながらも人と関わることを極端に避ける日々。ある日、現場で倒れていた若い男・成島。命を奪うことを何とも思わない、悪意の塊のような彼が現れた日から、祐は少しずつ過去に絡めとられていき、日々の...
解体作業員・茅萱祐41歳。現場責任者として若い作業員の面倒を見、近所の独居老人の話し相手になりながらも人と関わることを極端に避ける日々。ある日、現場で倒れていた若い男・成島。命を奪うことを何とも思わない、悪意の塊のような彼が現れた日から、祐は少しずつ過去に絡めとられていき、日々の平穏さが失われていく。 読み進めていくにつれて次第に明らかになる祐の過去。抗不安薬に始まり、抗うつ剤、精神安定剤の薬物依存に至った挙句、パニック障害に陥り職場も解雇、妻子も失い、人生の坂を転がり落ちていく。犯罪に手を染め、殺しの手伝いまでしたのち自首、5年の刑期を勤め上げた。依頼、薬物の自助グループにも通い、なんとか自分を抑えながら送る平穏な日々。 「そんなにまでして生きている意味あるんすか」 成島の言葉に揺れる祐の心・・・ 薬物依存者の告白、凄絶な幼少期を経て犯罪者となり刑務所で首を吊った男、生きるということに意味を見出さない男。これでもかと提示されるエピソードを見ていると、こんな人生なら私でも人生は虚しく、生きる意味など感じなくなるよな・・・としみじみ思う。 命は大事!生きることは素晴らしい!ってそう言い切れる人は、やっぱり幸せなんだな・・・と。 ラストは結末を読者に委ねて終わる。 祐は悪意との闘いに勝利することが出来たのか? どちらに転んでも、希望が見えない・・・ドンヨリ
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