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構造素子 の商品レビュー

2.8

8件のお客様レビュー

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2023/03/18

自分がまさに読みたかったやつ 人の生死 人生 物語 愛... 言葉では表せないと分かっていても、それらを言葉というコードで記述しようと足掻くこと。人が紡いできたコードに今を生きる人々が書き足していくように、これまで続いてきた歴史を未来に繋げていくのだなと私は解釈しました。 ...

自分がまさに読みたかったやつ 人の生死 人生 物語 愛... 言葉では表せないと分かっていても、それらを言葉というコードで記述しようと足掻くこと。人が紡いできたコードに今を生きる人々が書き足していくように、これまで続いてきた歴史を未来に繋げていくのだなと私は解釈しました。 難解で、一周ではまだまだ消化不良なので、また今度読み直します

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2022/09/12

円城塔っぽい前衛的な文章。どうやらコンピュータをアナロジーにしているみたいなので、ちゃんと読めば楽しいのかもだが、読む気力がなかったので、流し読みで終了

Posted byブクログ

2022/08/05

「面白い構成」だけど長い。 読み始めがとても詩的で… 「SFでも(この言葉自体好きではないが)厨二病っぽいのあるんだな…」 と言う印象を持つ。 階層構造で現実(L8)と物語の世界(L7)と自動増殖するその他の階層を用意して展開する話は好物で、あらすじを読み期待をしていた。 ...

「面白い構成」だけど長い。 読み始めがとても詩的で… 「SFでも(この言葉自体好きではないが)厨二病っぽいのあるんだな…」 と言う印象を持つ。 階層構造で現実(L8)と物語の世界(L7)と自動増殖するその他の階層を用意して展開する話は好物で、あらすじを読み期待をしていた。 AIが出力したログのような物語のコードとして記述された文章が難解さだけを上げていき、陶酔するための文章のような印象を受ける。 スラスラと描写が入ってくる文章もあるため難解な箇所は自分の理解力の問題と、作者の意図したモノでありモノでないのであろう。 どうもこの「○○であり、○○で無い」と言う表現が多く出てきて読み解くのに苦労する。 言葉は不確かで、不確かだけども確かなものとしても残り続ける。だから伝えることを諦めるのではなく想いを持って伝えて欲しい。たとえそれが誤解でも良い。 冒頭の詩的なフレーズを読み、嫌な予感がしていた。 「物語についての物語」をテーマにした場合に良くあることなのだが、読み進めるうちにどうでも良くなってしまう。 中盤からはどこで終わらせても終わらせられたようにも思える。 最後に有耶無耶な詩的な文章を残せば終われるのでは無いか?といつも思う。 主人公の父親の遺した草稿に描かれた話とそこから展開される別の世界、IFや様々な記憶が混じった物語コード、それを読み物語が生成される体験を小説を読む自分も体感していて階層に取り込まれる。その構成に引き込まれるのだが…長く感じる。 その長さも物語が機械の中で一瞬で生成されて(永遠に生成された)長さの表現であれば作者はすごい。 でも余地がありすぎて読み手に委ねてるように思えて何とも言えない。 それでも、読書の誤解であっても 難解な長い文を読んだ後 あとがきで自分の小説について「失敗するとわかっていた」と言う言い方は何なのだろう…「言葉はそう言うモノ」なのはわかるけれどそんな言い方しなくても… 話に出てくる「0/1」「あり/ない」を両方を書いたり「わからないことがわからない人達」の話とか補完する要素が全て言い訳みたいに読めてしまうではないか… 私はこの物語を読んでいて 私はこの物語を読んでいない。 なのか…?? ひとまず付録やあとがきの部分はイライラするだけなので不要に感じた。 「執筆後に登場人物の一人と会う機会があった」という著者に白ける。 そこまでどんな人物なのかが描かれていなかったから… 良くわからないけど嫌いと好きが混在する不思議な感じ… (言語のSFはこれからも読む、その時この物語も思い出すはず)

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2021/10/29

階層構造の設定や作中作のダニエル描く物語は面白かった。ライジーアが消滅していく過程は作家の作り直し(伝えたいことを伝えられなかったから消す)を示唆している、という解説もなるほどと思った。 L9は果たして必要だったのか?というのが引っかかった。L8で終わったほうがメッセージが伝わり...

階層構造の設定や作中作のダニエル描く物語は面白かった。ライジーアが消滅していく過程は作家の作り直し(伝えたいことを伝えられなかったから消す)を示唆している、という解説もなるほどと思った。 L9は果たして必要だったのか?というのが引っかかった。L8で終わったほうがメッセージが伝わりやすかった気がするけど、自分が理解できてないだけか? 何度も同じような意味の言葉を反復したり言い換えをしていて、冗長な文を嫌う人は苦手かも。 全体通して読み終わってみるとなるほど、良かったかも?と思えた。そんな作品。

Posted byブクログ

2021/07/28

世界の構造をLAN のOSI参照モデルになぞらえ、サーバーのように実行環境と開発環境を用意し、言語でコーディングするという発想は非常に面白い。 ただ、物語の展開に比べ、文章があまりに長い。

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2021/05/28

亡くなったSF作家の父が残したのはAIと異世界人の荒廃した世界を舞台にした古臭い小説だった。滅んだ世界でAIは自我を量産していき、それぞれの世界を分岐していくお話がいくつも入れ子構造になっており、読者は自分が今どこの階層にいるのかを確認しながら読み進めていく必要がある。 全く新...

亡くなったSF作家の父が残したのはAIと異世界人の荒廃した世界を舞台にした古臭い小説だった。滅んだ世界でAIは自我を量産していき、それぞれの世界を分岐していくお話がいくつも入れ子構造になっており、読者は自分が今どこの階層にいるのかを確認しながら読み進めていく必要がある。 全く新しい読書体験だった。 今どこのファイルを自分がアクセスしてるのか意識しながら読まないと理解が追いつかないかもしれない。各階層事に資本主義、数学、人類史、SFなどのテーマが異なっており、作者が「今までの自分の知識と経験をふんだんに入れました」との話がうなずける。

Posted byブクログ

2020/12/19

エドガー・ロパティンは、SF作家だった父ダニエルの死後、母ラブレスから父の未発表の原稿を渡される。父ダニエルは、その原稿をエドガーに読んで欲しかったらしい。理由が不明なまま原稿を受け取り読み始めるエドガー。そこに書かれているのは、工学研究者であるダニエルとラブレスが産み出した人工...

エドガー・ロパティンは、SF作家だった父ダニエルの死後、母ラブレスから父の未発表の原稿を渡される。父ダニエルは、その原稿をエドガーに読んで欲しかったらしい。理由が不明なまま原稿を受け取り読み始めるエドガー。そこに書かれているのは、工学研究者であるダニエルとラブレスが産み出した人工知能「エドガー001」の物語。原稿を読むエドガー、エドガーが読む世界の中で活動するエドガー001・・・二人のエドガーの物語が、互いに呼応しながら世界を拡張してゆく。 重層的な構造のメタSF。「『書くこと』とは何か?」をテーマに据え、最終的にはこの本を読んでいる読者自身をも世界観の一部として巻き込む、象徴的にして野心的な作品です。要所要所にSF文学史への溢れる愛情も反映され、SF者としてちょっとくすぐったいような温かみも感じさせます。 第5回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作であり、作者のデビュー作でもあるこの作品。野心的なテーマ設定と構成、凝りに凝った文章表現に、作者の並々ならぬ気合いが感じられます。 が、長い。長過ぎる・・・(^_^; 同じようなフレーズを何度も何度も繰り返したり、一つの場面を複数の視点から何度も何度も描写したりと、とても特徴のある文章表現で、レイヤーを重ねるように世界観を構築していくタイプの作風なのだと思います。その結果、文庫本で約500ページというなかなかの分厚さになっています。 作品が長いこと自体は別に問題ではないのですが、鴨が感じてしまったのはその極端な冗長さ。一つの事象を表現するのに他の作家の何倍もの紙幅を費やすことになり、物語がなかなか先に進まない(^_^;文章がぶよぶよに肥大している印象を強く受けてしまいました。文章がぶよぶよ肥大しているということは、その文章によって描かれる世界観もぶよぶよしてしまう、ということです。 小説という表現形態において「冗長性」はある程度必要だと、鴨は思います。特に、読者の想像力に全幅の信頼を置くことを前提とする文学ジャンルであるSFにおいては、読者の想像力に働きかける「仕掛け」としての冗長性は、絶対に必要です。 それを踏まえても、これはさすがに冗長に過ぎてぶよぶよだな〜、と感じざるを得ません。巻末に掲載されている補記・梗概・構造図も「それで?」という感じで、本編と別の資料で引き締めを図っても仕方ないでしょう。 日本SFには、素晴らしい文章の遣い手がたくさんいます。長大な作品でも、引き締まった筋肉質の文章でぐいぐい読ませる作家がたくさんいます。結局は個人の好みの問題なのでしょうが、鴨は筋肉質の文章で描かれる世界に浸りたいな、と思う次第です。

Posted byブクログ

2020/07/09

なんとも古めかしいが第一印象。二昔くらい前の前衛とか実験小説ってこんな感じだったなとノスタルジックな気分にさせてくれる。それで500ページは長すぎるが。

Posted byブクログ