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肉弾 の商品レビュー

3.6

9件のお客様レビュー

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2024/08/04

何でも人のせいにして不貞腐れている主人公が反省して一段成長する話かと思っていたら、反省する暇もなく、十段くらい成長せざるを得ない状況に追い込まれるような話でした。

Posted byブクログ

2024/07/08

会社経営者の父親に引きずられている感じの引きこもり青年。 会話が敬語という事だけでもその関係が読める。 妻の数回変えるという生活、それが青年の心に落とした蔭に頓着する事もないという事でもなんやら見えてくる。 北海道の定宿へ赴く2人、主から聞かされた開拓時代の話は重い。が場面はこ...

会社経営者の父親に引きずられている感じの引きこもり青年。 会話が敬語という事だけでもその関係が読める。 妻の数回変えるという生活、それが青年の心に落とした蔭に頓着する事もないという事でもなんやら見えてくる。 北海道の定宿へ赴く2人、主から聞かされた開拓時代の話は重い。が場面はころっと転換し、狩猟の現場で羆に襲撃されあっさり肉の塊に。 この辺りから少年ジャンプのコミック画面に感じがしてきて・・河崎さんどうしたの??って感覚に。 デヴューしたての作品によくある粗削り、暴走気味の調子・・でも【颱風の】受賞後の作品だしなぁ。 パーツパーツ的には力を感じさせつ展開で流石の河崎ものだが~ 羆に襲われた後 野犬の群れと死闘を繰り広げる場面と移り、そこからも・:・もう劇画。 素手で戦える相手ではなかろう二。狼化した奴らは、元家犬。 結局は羆の肝にむしゃぶりつくキミヤが神々しく光るエンドだが・・。何でこういう筋を考えたのか・・考える。

Posted byブクログ

2024/02/26

02月-12。3.5点。 大学を中退し、引きこもりの主人公。建設会社を経営する暴君のような父親に、北海道での狩猟へ連れ出され。。。 一気読みした。高校時代の確執もあり、父親が苦手な主人公、成長物語でもある。著者の動物に対する描写が秀逸で、非常にリアル。

Posted byブクログ

2023/04/26

野犬と熊との闘い。摩周湖のカルデラ。 河﨑秋子らしく狩猟の事など詳しく生々しい。歴史ものでない点が河﨑秋子らしくない。

Posted byブクログ

2023/03/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

舞台は北海道。 茨城からきた父と引きこもりの息子キミヤが狩猟に出かける。 引きこもりがちの息子は銃器の資格を取ったものの初めての猟。 豪放磊落な父は強引に禁猟地に入り込み熊を狙うも、 運悪く鉢合わせたヒグマに襲われる。 ヒグマと揉み合ううち野犬の群れも絡んできて なんとか逃走することに成功 キミヤは父への屈託があったものの、 自殺を思いとどまり、父の仇のヒグマを倒すことを決意。 襲ってきた野犬のリーダーの喉に噛みつき屈服させ、群れの仲間と認められ 野犬と共にヒグマに対峙する。 父の遺体の土饅頭から遺体を掘り出して熊の怒りを買うが、 野犬と知恵と武器、自分の身体でヒグマに立ち向かう。 傷を負わせて負ってきたヒグマを木の上からナイフを持って喉元に飛び降りると、足場にした枝が熊に刺さり、内臓を破壊、暴れた末に絶命する。 キミヤは熊を解体し、肝臓を喰らい、野犬に分配する。 事情あって捨てられた犬たちと共に生きていくことを考えるキミヤだったが、 父親が依頼した救助要請によりヘリで助け出される。 犬たちは遠吠えしてその様子を見送り、山はまた元の静寂に包まれた。 ーーーーーーーーーーー 銀河流れ星銀のファンとしては胸熱な話。 ヒグマが倒せるわけないと思いつつ、死ぬ気になれば知恵や生きるための勘も取り戻せるかもしれないと読み進めた。 歯が折れてしまうくだりが生々しい。 エキノコックスが怖いので、生水とか飲んで大丈夫かなと思った。 その後のキミヤはどうなったろう。強く生きていったと思うが。。 安易にペットを飼い、捨てる人、連れてくる人への蔑視を感じた。 私も覚悟なしに動物を飼うことはできない。 命を考える話だった。

Posted byブクログ

2022/04/01

多少無理のあるストーリーだけど生きるか死ぬかをかけた戦いには惹きつけるものがあった。 後半にいくにつれて良くなってきた。 前半はちょっとなんの物語か見失いそうになったときもあった。

Posted byブクログ

2021/12/13

キミヤと熊の戦い、まさに肉弾戦!ボクは現実的な話が好きだが、人間が熊と戦う非現実的な話でも没頭して読んでしまった。人間だって、捨てられた犬たちだって、熊だって、動物たちはみんな必死に生きている。必死に命を繋いでいる。キミヤは、遭難中、体力的に過去にやっていた陸上が活きているといっ...

キミヤと熊の戦い、まさに肉弾戦!ボクは現実的な話が好きだが、人間が熊と戦う非現実的な話でも没頭して読んでしまった。人間だって、捨てられた犬たちだって、熊だって、動物たちはみんな必死に生きている。必死に命を繋いでいる。キミヤは、遭難中、体力的に過去にやっていた陸上が活きているといっていた。父親が目の前で熊に殺され、絶望…。この描写はグロテスクだった。キミヤは自分で命を絶とうとすることもあったが、左脚を熊に傷つけられそうになった時、体は反射的に回避。心は死のうと思っても、体は生きようとしている。生きようと思えた発端が陸上をやっていたことだと思うと、辛い過去があっても、やっていた意味は多いにあった。 生きることについて、人間と動物たちそれぞれの目線で描き、読んでいてとても惹きつけられた。

Posted byブクログ

2021/01/17

人生に自暴自棄な青年が、横暴な父に連れられ北海道のカルデラの森に。鹿狩りのはずが熊を撃つよう父に命ぜられる。そこへ異様な熊が、野犬が……。 熊、おっかなかった! 犬は健気だな。 迫力ある内容で、ため息をもらしながら読んだ。 命に、手を合わせたくなる。

Posted byブクログ

2020/10/14

『颶風の王』も『肉弾』も、生き物の体温と場所の寒さが印象に残った。 食べる食べられる、人間とそれ以外の動物、父と息子、庇護するものとされるもの。 いろいろなものの対比があるなかで、自分はどちらかに属さないといけない場合、その決断の難しさを感じた。 そして、否応なしに所属させられ...

『颶風の王』も『肉弾』も、生き物の体温と場所の寒さが印象に残った。 食べる食べられる、人間とそれ以外の動物、父と息子、庇護するものとされるもの。 いろいろなものの対比があるなかで、自分はどちらかに属さないといけない場合、その決断の難しさを感じた。 そして、否応なしに所属させられる場合の覚悟。

Posted byブクログ