脱藩さむらい 切り花 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
金子成人「切り花」、脱藩さむらいシリーズ№4(最終巻)、2020.6発行。藩のお家騒動の筋書きと展開はいまいち賛同できませんが、長屋衆や孤児の子供たち、又十郎と万寿栄の周りの人たちの心意気で楽しく読了しました。お由に心からの拍手と敬意を!
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いやぁ〜良かった! 4巻で物語は終わったのだが、実に良かった。 時代小説に佐伯泰英を読んでからハマりにハマり、 数え切れないほどの時代小説を読んだのだが。 この物語は第1巻から、途方に暮れるようなシチュエーション。 どうみても主人公で、いい奴が、最初っから悪役の手の中に。身動き...
いやぁ〜良かった! 4巻で物語は終わったのだが、実に良かった。 時代小説に佐伯泰英を読んでからハマりにハマり、 数え切れないほどの時代小説を読んだのだが。 この物語は第1巻から、途方に暮れるようなシチュエーション。 どうみても主人公で、いい奴が、最初っから悪役の手の中に。身動きできない立場に追い込まれながらも、生来の真面目さ、人間力で友人知人が増えていく。 故郷から遥か遠くの知る人のいない江戸という大都会で、 田舎者ではあるが、知性も度量もある主人公が遠く離れた妻を思いながら不本意な人斬りを依頼される。 しかし何人目からか、見張りの忍びと思われる横目たちの目を掻い潜り、納得のいく処し方をしたり、妻との手紙を知られることなくやりとり出来る様に。 藩の中の闘争は、どちらに与するかで変わるが。 希望したわけでもないのに、最悪な立場に追い込まれてから始まるこの物語は、読んでいても苦しく、手に汗を握る連続。 歴史学者の「小和田哲男」さんが絶賛し帯に、 「これぞ!情愛の時代小説!」と。 たった4巻で完結ですが、大満足の本でした!
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