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ならずもの の商品レビュー

3.5

22件のお客様レビュー

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2021/03/19

ノンフィクション作家の視点からみた、ヤフージャパン元社長、井上雅博の生涯をまとめた本。 目次としては、 序章 三〇億円の隠れ家 第一章 突然の死 第二章 都営団地が生んだ天才 第三章 タイムマシーン経営の原点 第四章 ソフトバンクの遊び人 第五章 ならずものをかき集めて 第六章...

ノンフィクション作家の視点からみた、ヤフージャパン元社長、井上雅博の生涯をまとめた本。 目次としては、 序章 三〇億円の隠れ家 第一章 突然の死 第二章 都営団地が生んだ天才 第三章 タイムマシーン経営の原点 第四章 ソフトバンクの遊び人 第五章 ならずものをかき集めて 第六章 孫正義の操縦術 第七章 知られざる趣味の世界 第八章 思い知った限界 第九章 趣味人として 終章 天才の死 となっている。 作者が直接本人に話を聞けたわけではないようで、やや伝聞をまとめた印象か強い。 その中でも第5章のマネジメントに長けていた話はとても面白く、特に創業時は周囲に慕われていたり、優秀な人材を見抜く天才だったことが描かれている。 第6章では、ソフトバンク孫社長と渡り合う姿が描かれている。また、うまく(荒く?)後進に仕事を振る姿も描かれているのも面白い。 井上さんは多くの社員に慕われていた一方、一般にはスマホデバイスへのシフトが遅れたと言われている。この、ヤフー社長の後半の部分はあまり描かれていなかったが、もっと掘り下げて退任の核心に迫って欲しかった。また、この頃はむしろ別荘を建てる話が主体だった。 とはいえ、日本でもっとも成功したサラリーマンであり、とても巨大なIT企業を作り上げた人物である。本人はメディア嫌いだったようで、人となりが知れるドキュメントが少ない中、貴重な本だと思う。

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2021/01/28

2017年4月25日、クラシックカー事故で逝去されたヤフー元代表取締役社長井上雅博氏。実質的創業者といってもいい。彼がヤフー社長でなかったら、いまのヤフー曳いては日本のインターネットは育っていたかどうか。それほどの大物でありながらマスコミ嫌いも手伝って彼の人物像はなかなか伝わって...

2017年4月25日、クラシックカー事故で逝去されたヤフー元代表取締役社長井上雅博氏。実質的創業者といってもいい。彼がヤフー社長でなかったら、いまのヤフー曳いては日本のインターネットは育っていたかどうか。それほどの大物でありながらマスコミ嫌いも手伝って彼の人物像はなかなか伝わってこない。そんな彼の人物像に迫る。 但し情報が極端に少ないのか、内容的には井上氏の社長退任後の趣味、クラシックカーやワインや別荘の話が主なのが残念。事業家としての井上氏の姿を期待して読むと肩透かしを食らうかもしれない。そうしたなかで元PIM CEOとしてヤフーに召集された松本氏と井上氏との関係性は大変興味深い。パワハラじゃないかという扱いも多少(ほぼ?)あるが、まるで親子や師弟のような姿をみると井上氏は腹心として事業承継までしっかり考えて経営をしていたのだなとわかる。

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2021/02/28

物足りないというのが一番の感想。 井上さんに関する情報が少なかったのか、少ない情報を継接ぎした感が否めない。 仕事部分の話が思ったほど少なく、もっとそこにフォーカスした話だと思っていたので残念。 プライベート部分もあくまでかかわった人たちの主観だし、亡くなった人についてどこまで...

物足りないというのが一番の感想。 井上さんに関する情報が少なかったのか、少ない情報を継接ぎした感が否めない。 仕事部分の話が思ったほど少なく、もっとそこにフォーカスした話だと思っていたので残念。 プライベート部分もあくまでかかわった人たちの主観だし、亡くなった人についてどこまで本音で語ったのだろうと感じた。 今生きていたらどうしていたのだろう。 ヤフー退職後は趣味に生きたとなっているが、物足りなくなって自分で事業を始めたりしていたのか、など想像してしまう。

Posted byブクログ

2021/01/03

男に好かれる男の人って、一番男臭い。 結果、女性にも人気がある。 海外のパソコン普及の話はよく目にしたり、耳にしたりしていたけど、国内でのITの荒波を感じれました。

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2020/12/02

井上さん、存じ上げませんでした。日本のインターネット史やこの業界の空気感か感じられました。世の中短い間に相当変わりましたよね。その影に、井上さんをはじめとして、この本に出て来られるような方々の、「のめり込み」があったのでしょう。趣味の延長線上が仕事というのには勝てません。

Posted byブクログ

2020/09/20

インターネットの世界を日本で築いた立役者の一人。60歳の定年を迎えたすぐ後に、趣味のクラシックカーレースに参戦中、大きな木にぶつかり生涯を終えた。井上さんの人柄、飄々としつつも、ヤフーのリストラで涙を流し、意思を持った人と伝わってくる。望むならやはり本人の伝記が読みたかった。

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2020/07/25

井上雅博伝が5割、残りの5割はヤフー・ジャパンやソフトバンク、日本のインターネット業界の生い立ち、その他クラシックカーコレクター界隈の話などという構成。謎が多い人物ゆえに、周辺の状況から染み込むように推測をして行くといった内容である。信じる信じないは読者次第、実の本人は果たしてど...

井上雅博伝が5割、残りの5割はヤフー・ジャパンやソフトバンク、日本のインターネット業界の生い立ち、その他クラシックカーコレクター界隈の話などという構成。謎が多い人物ゆえに、周辺の状況から染み込むように推測をして行くといった内容である。信じる信じないは読者次第、実の本人は果たしてどう考えていたのか、さらに考察させられざるを得ないが、なりたくてもそうなれるものではないことは自明か、と。

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2020/07/22

日本はこういう人に支えられて成長してきた。目立つことが嫌いな切れ者。最近は先に目立とうとする人が多すぎる。全体的に一発屋が多いような気がする。でも、やはり最後は目立ちたかったんだな、名誉が欲しいんだなと。みんな一緒だな。

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2020/06/29

孤独な寂しい人の話だった。 前半は一つの事にのめり込めるオタクの成功物語。 最後は、誰かや社会や何かのために働く意義を見つけ出せない金持ちの悲哀

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2020/07/17

先週最終回のテレ東の「ネット興亡記」はラスボス登場的に孫正義を取り上げていました。ヤフー!の件で使われる彼の写真の斜め後ろには必ず井上雅博がいて、ヤフー!事業におけるニコイチ感を改めて感じながらも、番組的には軽く触れるだけだったので、ちょっと違和感を覚えました。本書を手にしたのは...

先週最終回のテレ東の「ネット興亡記」はラスボス登場的に孫正義を取り上げていました。ヤフー!の件で使われる彼の写真の斜め後ろには必ず井上雅博がいて、ヤフー!事業におけるニコイチ感を改めて感じながらも、番組的には軽く触れるだけだったので、ちょっと違和感を覚えました。本書を手にしたのは令和になる直前のNHKスペシャル平成史スクープドキュメント第8回の情報革命 ふたりの軌跡~インターネットは何を変えたか~がめちゃ面白かったからです。金子勇と井上雅博。特に井上については毎日触れている情報プラットフォームを本家アメリカと一線を画す日本独自のサービスに育て上げた秘密をもっと理解したいと思っていました。本書は週刊現代の大型連載「なりもの」をベースに書き加えて「ならずもの」と改題したとのこと。祖師谷団地から仙石原三十億円の隠れ家までの軌跡は、ライフヒストリーの上昇物語であり日本のインターネット産業の成長の歴史でもあります。特に起業家ではなかった(もっと言うとサラリーマンでもなく、バイト君だった…)井上が、いかにビジネスを思いのままに拡げてきたか?その秘密が週刊誌の時は「なりもの」だったけど書籍の時は「ならずもの」にしたことで読み解けるかな、と期待していましたが、やはり外側の別荘やワインやクラシックカーレースの印象が強くて経済的成功の側面ばっかり残りました。たまたま直前の読書が「最後の社主」で朝日新聞創業者の村山龍平の成功が孫娘まで継続するお話でしたが、井上雅博の成功は一代で消えるのでしょうか?香雪美術館ならぬクラシックカー美術館は無理だったのかなぁ。新しいビジネスが文化を守護し育むというスローな営みにインターネット産業のスピードは繋がるのでしょうか?

Posted byブクログ