集結 の商品レビュー
シリーズ化している書籍は、最初にググッと来ると続けて読むのだがインパクトが無いと続けて読むのはきついです。新聞の書籍欄でお薦めでしたがこの書籍欄で当たった試しが無い。
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イタリアのナポリを舞台にした警察小説です。 本書はシリーズ第一弾。 重大な不祥事を起こした 悪名高きピッツォファルコーネ署へ、 各分署の鼻つまみ者が集められた場面から 物語は始まります。 鼻つまみ者といっても、 個性が強く、個々にちょっとした 問題を抱えているだけで、 組織のは...
イタリアのナポリを舞台にした警察小説です。 本書はシリーズ第一弾。 重大な不祥事を起こした 悪名高きピッツォファルコーネ署へ、 各分署の鼻つまみ者が集められた場面から 物語は始まります。 鼻つまみ者といっても、 個性が強く、個々にちょっとした 問題を抱えているだけで、 組織のはみだし者ではあるけれど、 刑事としては実力のある者たちです。 また、ナポリといえば、 ローマ、ミラノに次ぐ第三の都市。 その中でもピッツォファルコーネ署は、 もっとも治安の悪い地域を管轄しているという設定。 なんとも魅力的な幕開けです。 捜査員たちのプライバシーの描き方も上手く、 そのことによって面白味が増しているといえそうです。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え” http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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※このレビューにはネタバレを含みます
いつも行く図書館の司書さんに「このシリーズは読んだことある?」と聞かれ、「ないです」と答えたら「絶対好きだと思う。新作が出たのでお貸ししますから、その前に未読の分を読んでおいて」と言われたので、読みました。 正直、イタリア文学って理屈っぽくて小難しいイメージがあるので、「私には難しいのではないでしょうか」と言ったのですが、「大丈夫。ミステリだから」と言われ、恐る恐る読み始めましたが、大丈夫、ミステリでした。 それから、イタリアと言えば明るい太陽、青い空のイメージがありますが、今作のナポリはとにかく陰鬱。 一瞬北欧のミステリかと思ってしまうほど。 いやあ、思い込みって良くないですねえ。 有能だけど癖が強くて鼻つまみ者の刑事が4人、有能な後方支援が2人、そして理想の上司の所長。 この7人がメインの登場人物。 一応ロヤコーノ警部が中心となってはいるけれど、あくまで群像劇です。 今作はメインの女性資産家殺人をロヤコーノと刑事ドラマの刑事かぶれのアラゴーナが担当、少女監禁事件を銃おたくのディ・ナルドと筋肉バカのロマーノが担当し、貧しくて孤独な老人を自殺に見せかけて殺す連続殺人を副所長のピザネッリがひとりで極秘に調べている。 ひと癖もふた癖もある彼らは家庭にも問題を抱えていて、おいおいこれらの問題も深掘りされていくことと思います。 さらにイタリアの都市が抱える老い、孤独、自殺、格差、貧困などの社会的問題もしっかり書かれていて、これは続きが楽しみなシリーズを教えてもらったと、司書さんに感謝です。
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警察小説。 87分署(読んでない)の流れをくむ?謝辞に「とても真似のできない理想像 エド・マクベイン」とある) 同じ系統の作品とされるマルティン・ベック シリーズに比べると、あっさり。日本の小説雑誌に連載で掲載される警察小説の風味。軽くて読みやすかったが、メインとなった殺人事件の...
警察小説。 87分署(読んでない)の流れをくむ?謝辞に「とても真似のできない理想像 エド・マクベイン」とある) 同じ系統の作品とされるマルティン・ベック シリーズに比べると、あっさり。日本の小説雑誌に連載で掲載される警察小説の風味。軽くて読みやすかったが、メインとなった殺人事件の結末はちょっと物足りなかった。 主人公のロヤコーノが魅力的な女性たちにモテているところはいい。中国人みたいなアーモンドアイというのも、想像するとかっこいい。 ナポリが舞台というのもいい。イタリア好きとして、風景・情景描写、人物描写、人物の心理描写、つまりどこを読んでも心ときめく。 英語版からの重訳。ときどきイタリア語のままで意味がよくわからないことばが出てくる(説明文を読み落としたのかもしれないが)。バッソとか(「低い」って、何?どうやら低所得層が住むエリアか集合住宅のことらしいのだけど) クリフハンガー形式。つまり、次のテーマとなるであろう話の展開がチラ見せされる(それは、あまり好きではない。1作のなかでとりあえず完結させてほしい)
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「おすすめ文庫王国2022」の「冬休みに読みたい!おすすめシリーズ(ミステリー)」で推されていたので買ってみた(とっくに冬休みは終わっているけどね)。 ナポリでも治安最悪の地区にあるピッツォファルコーネ分署で、汚職により捜査課に大量欠員が発生。そこで各地から腕利きだが問題のある...
「おすすめ文庫王国2022」の「冬休みに読みたい!おすすめシリーズ(ミステリー)」で推されていたので買ってみた(とっくに冬休みは終わっているけどね)。 ナポリでも治安最悪の地区にあるピッツォファルコーネ分署で、汚職により捜査課に大量欠員が発生。そこで各地から腕利きだが問題のある警官たちが送り込まれ、急造で捜査チームが結成される…というところから始まるお話。 敏腕であるが独自の捜査方針を貫いて左遷されたロコヤーノ警部、暴力衝動を抑えられないロマーノ巡査長、度を超えた銃器好きのディ・ナルド巡査長補、コネ就職でスピード狂のアラゴーナ一等巡査という面々に、新任のパルマ署長、不審な自殺を調査し続けるピザネッリ副署長とコンピュータに詳しいカラブレーゼ副巡査部長が彼らを支える。 シリーズ物の最初の巻なので、登場人物の背景について語られる頁が多いのだが、彼らの個人的な事情、悩みや心の闇を読んでいるだけでなかなかに面白い。捜査はおまけみたいな感じだが、イタリアの市井の暮らしが良く知れる。
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シリーズの始まりということもあって各人の背景描写のボリュームが多すぎるような気もするが、次につながる伏線もあり、シリーズを追いかけようと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
イタリア発警察小説第1作。 あらすじ 前任者たちが不祥事をおこしたピッッツオファルコーネ署。欠員を埋めるために集めれられたのは、他の署で問題を起こした人ばかり。主人公?はクロコダイル事件なる連続殺人事件を解決したのに、マフィアに情報を流したとされるロヤコーノ。他には、暴力的なロマーノ、銃が好きなアレックス、アメリカ刑事ドラマに憧れるアラゴーナなど。 まずは公証人、金融関係の仕事?の妻がスノードームで撲殺された事件を捜査する。 楽しくてさくさん読んだ。21世紀の87分署とも呼ばれているらしい。87分署は読んだことはないけれども。個性的な7人のメンバー。癖は強いが根っからの悪人がいなくて、続編で各自のドラマとか書かれるのかな。楽しみ。イタリアンミステリーって珍しい。架空の町だからかも知れないけど、昔からの代々続く富裕層・庶民・外国からの出稼ぎと、生活が全然違う様子とかも興味深かった。
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イタリア市警のロヤコーノ警部は、単独捜査だが凄腕刑事で上司から疎まれ閉鎖寸前のナポリ、ピッツォファルコーネ署、通称P分署に飛ばされた。捜査班の面々は、スピード狂で市長の縁故アラゴーナ・拳銃マニアの女性刑事アレックス・不祥事を起こした刑事の元同僚でコンピュータに詳しい女性刑事オッ...
イタリア市警のロヤコーノ警部は、単独捜査だが凄腕刑事で上司から疎まれ閉鎖寸前のナポリ、ピッツォファルコーネ署、通称P分署に飛ばされた。捜査班の面々は、スピード狂で市長の縁故アラゴーナ・拳銃マニアの女性刑事アレックス・不祥事を起こした刑事の元同僚でコンピュータに詳しい女性刑事オッタヴィア・暴力的なロマーノ刑事と定年間際の副署長ピザネッリだ。 早速事件発生、公証人フェスタの妻が自宅で殺された。妻のコレクションのスノードームで殴り殺された。 一方で半身不随の老婆から不審な家が有ると P分署に通報が入った。不審なアパートは老婆の向かいで女性が監禁されている様だと。 本作は、イタリアではP分署シリーズとして2017年からTVドラマ化されてます。緊迫した追撃や銃撃戦の派手さは有りませんが個性的な4人の問題刑事達が結束して捜査するストーリーは地道に足で稼ぐ刑事然として親しみが湧きます。殺人事件と監禁事件の二つがどこで交錯するのか読みながら期待が膨らみます。
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『集結』『誘拐』をまとめてレビューを書きました。 よろしければ、下記ブログページにどうぞ。 https://ameblo.jp/konstanze0317/entry-12674962623.html
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メリハリがないぼんやりした文章が少し苦痛だったが、散りばめられている謎自体には魅力があった。せっかくすばらしい食材が用意されているのに、それを一流の料理に仕立てあげるには手腕に不安が残る。そんな感覚が拭えなかったので、もう数段は洗練された小説を所望したい。ある人物の言動で早々に「...
メリハリがないぼんやりした文章が少し苦痛だったが、散りばめられている謎自体には魅力があった。せっかくすばらしい食材が用意されているのに、それを一流の料理に仕立てあげるには手腕に不安が残る。そんな感覚が拭えなかったので、もう数段は洗練された小説を所望したい。ある人物の言動で早々に「こいつが犯人だ」とわかってしまったのだが、そういうところに関してももっと工夫ができたのではないか。文句ばかりだな、とおもわれても否定はしない。もったいない印象が残った。おそらく、続きが刊行されても次は買ってまでして読まないだろう。
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