幻覚剤は役に立つのか の商品レビュー
本人の試用レポートまで含む、幻覚剤の歴史と現在、そして今後を詳述した著作。この本に書かれていることがどれだけ科学的に正確でどれだけ社会的に妥当かどうかは判断できないのだけれど、少なくともそこに薬としての可能性がある限り、禁止して済ますのではなく、しっかりとしたコントロールの元研究...
本人の試用レポートまで含む、幻覚剤の歴史と現在、そして今後を詳述した著作。この本に書かれていることがどれだけ科学的に正確でどれだけ社会的に妥当かどうかは判断できないのだけれど、少なくともそこに薬としての可能性がある限り、禁止して済ますのではなく、しっかりとしたコントロールの元研究は続けるべきであろう。私としては、いくら中毒性はないと言われても、人格が変わるほどの体験となるのなら、やはり試すのは躊躇される。相方が先に死んで一人残されたら試してみるのも悪くないのかも知れない。何事にも良いメンターは重要。
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おもろいけど長すぎ 途中で何回か飽きる ふむふむなるほど7割 んなわけねーだろ2割 ちょっとなに言ってるかわからない1割
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面白い。しかし脳に作用する物質でスピリチュアルな悟りを得るのが好きだねアメリカ人は。それのどこが悟りなのか。精神が物質の結果でしかないこの上ない証拠のように思うが。
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幻覚剤は麻薬の一種だと思っていたので幻覚剤はほかの薬物とはかなり異なっていて、特に幻覚剤には依存性はないというのは意外だった。 幻覚剤を使用することで脳のデフォルトネットワークの働きが弱まり、自我が消えて脳の新しい回路が生まれるというのも興味深かった。 瞑想を行ったときの脳と幻...
幻覚剤は麻薬の一種だと思っていたので幻覚剤はほかの薬物とはかなり異なっていて、特に幻覚剤には依存性はないというのは意外だった。 幻覚剤を使用することで脳のデフォルトネットワークの働きが弱まり、自我が消えて脳の新しい回路が生まれるというのも興味深かった。 瞑想を行ったときの脳と幻覚剤を摂取した時の脳の動きが似ていて、幻覚剤を摂取した時の自我の消失や執着が消える状態は仏教が目指しているものと似ているというのは面白い。 瞑想を極めれば普段の生活ではたどり着けないような脳の動きができるなら、幻覚剤が手に入らない日本においては、瞑想をやってみたくなる。 幻覚剤の歴史から丁寧に説明をしてくれているのだけど、歴史パートがかなり長い。 筆者が実際に体験して科学的な分析を説明するパートは面白かった。
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タイトルに惹かれて読みました。幻覚剤(LSD)は偶然の産物で、これがきっかけで精神薬などが開発されるようになったというのはかなり興味深い逸話です。本書は幻覚剤の歴史とそれを取り巻く社会状況、また著者の幻覚剤体験なども織り込まれた圧巻の500頁の作品。幻覚剤は今でこそ違法薬物ですが...
タイトルに惹かれて読みました。幻覚剤(LSD)は偶然の産物で、これがきっかけで精神薬などが開発されるようになったというのはかなり興味深い逸話です。本書は幻覚剤の歴史とそれを取り巻く社会状況、また著者の幻覚剤体験なども織り込まれた圧巻の500頁の作品。幻覚剤は今でこそ違法薬物ですが、かつてはLSDが様々な精神病の治療薬として使われたり、終末医療の緩和ケア剤としても利用されたりと、意外な側面を知ることができました。とても興味深い本でした。
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幻覚剤(サイケディリクス)についての概念が一変する内容。 LSD,サイロシビン、MDMA、ペヨーテなどがその範疇に入る。 幻覚剤には乱用に至るとか依存性が強くあるなどと我々は認識しているが、それは無いのである。 幻覚剤を活用することで「うつ病」や「依存病=アルコール依存など」の治...
幻覚剤(サイケディリクス)についての概念が一変する内容。 LSD,サイロシビン、MDMA、ペヨーテなどがその範疇に入る。 幻覚剤には乱用に至るとか依存性が強くあるなどと我々は認識しているが、それは無いのである。 幻覚剤を活用することで「うつ病」や「依存病=アルコール依存など」の治療そしてがんの末期患者の恐怖を取り除くなど「精神疾患」全般の治療に役立つとの認識が世界では高まってきている(日本は希薄)ということが詳しく説かれている。 ヒトの脳の構造を解き明かすルートとしも幻覚剤の研究は大きな糸口を得ることにつながる可能性が強いなど。 この本は、有益で極めておもしろい。
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興味深い!マリファナアヘンコカイン覚醒剤等とは違いLSDは依存性ゼロ、脳の知覚機能へ一時的に「サイケデリック」に作用するだけで、LSDを服用した人はみな救済を体験し、サイケ体験はターミナルケアや精神疾患の治療に役立つ、というもの。 治療薬として効果のある幻覚剤の成分構成と脳機能...
興味深い!マリファナアヘンコカイン覚醒剤等とは違いLSDは依存性ゼロ、脳の知覚機能へ一時的に「サイケデリック」に作用するだけで、LSDを服用した人はみな救済を体験し、サイケ体験はターミナルケアや精神疾患の治療に役立つ、というもの。 治療薬として効果のある幻覚剤の成分構成と脳機能との化学反応など専門的な記述もあるけど全体としてちゃんと読める。そしてここでも邦題より原題(How to chage your mind) のほうが内容に沿っているんだよな。。だって最初から「役に立つ」前提で話が進むんでるしさ。。。まあこのタイトルだとスピリチュアルの棚に並びそうだけども。。
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★脳を揺さぶる科学と導く人間のノウハウの間★覚醒剤や麻薬、LSDの区別がよく分からないが、LSDやシャーマニズムで使われるマジックマッシュルームのようなものは中毒性はないという。 幻覚剤にはかつて米国の医療分野などできちんとした研究の蓄積があったがサブカルとして広がった反動で抹消...
★脳を揺さぶる科学と導く人間のノウハウの間★覚醒剤や麻薬、LSDの区別がよく分からないが、LSDやシャーマニズムで使われるマジックマッシュルームのようなものは中毒性はないという。 幻覚剤にはかつて米国の医療分野などできちんとした研究の蓄積があったがサブカルとして広がった反動で抹消されてしまったという歴史、自らによる体験、脳科学の分野からの研究、トリップを生かした終末期や依存症のセラピーと、一人称を交えたノンフィクション。 脳の分析からは、スピリチュアルジャーニーは生活を送るうえで効率化した脳の設定(デフォルトモード)に対しエントロピーを増大させることで、秩序を揺るがせると紹介する。ふだんはつながらない脳の各部分がつながることで、共感覚のような状態が生じる。子どものころの脳の環境にも似ている。それが凝り固まった自我をゆさぶり、超越的な視点を得られるのではないかと指摘する。ただし純粋に科学的な反応として生じるわけではなく、環境やサポートする人、神秘体験中に見たものを整理する振り返りがしっかりしていないと、バッドドリップになる可能性もあるという。 著者が前半でウィリアム・ジェイムズの引用として指摘していたが、神秘体験の特徴は4つのサインがあるという。「言葉にしようがない」「認識的性質(体験を絶対的に確かなものととらえる)」「暫時性(神秘的状態は長続きしないが記憶に残って何度もよみがえる)」「受動(至高の力によってわしずかみされる)」。この理由の説明がなされていたかは結局よく分からなかった。神秘体験は視覚で響いてくるというが、盲目の人にはどう感じるのだろう。 幻覚剤の作用がどこかでインドのヨガなどと通じるのは、神を信じる宗教性と絶対神を持たない人のそもそもの差のようにも思える。本書でも指摘しているように、幻覚剤を使わなくても同じような体験はできるそうだ。しかし日本で医療用として使われる未来は大麻の扱いを考えても遠いだろう。米国での大麻合法化がどういう影響を生んでいるか気になった。
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レビューはブログにて https://ameblo.jp/w92-3/entry-12632380450.html
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