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心を病んだらいけないの? の商品レビュー

4.1

27件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

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2024/06/11

内容は難しかったが、自分になかった視点を得られる本だった。 しばらくたったら読み直してみようかな… わからない話が多かった

Posted byブクログ

2023/07/06

精神科医・斎藤環 氏と、歴史学者・與那覇潤 氏の対談本。 個人的には間違った本を選んでしまった感が強い一冊。  精神科医と、双極性障害を患ったことのある(元患者)人の対談本ということで、タイトルの「心を病んだらいけないの?」という言葉に引っ張られて選び、そもそも本を選ぶ時点で間...

精神科医・斎藤環 氏と、歴史学者・與那覇潤 氏の対談本。 個人的には間違った本を選んでしまった感が強い一冊。  精神科医と、双極性障害を患ったことのある(元患者)人の対談本ということで、タイトルの「心を病んだらいけないの?」という言葉に引っ張られて選び、そもそも本を選ぶ時点で間違っていたのだなと思います。  この本は精神疾患で苦しんだことのある人と、それを治療したことのある人が対談している内容であって、うつ病の人が生きるための処方箋(アドバイス)ではありません。  社会の方に歪みがあるということを前提として、うつ病「社会」について、各人が思うところをつぎつぎに話していった内容がまとまっている本です。  精神科医としての斎藤さんは素晴らしい方なのかもしれません。その道では有名かもしれません。  けれど、パワハラやセクハラをヨコ軸で裁いてしまったら、派閥から遠い者はどうなるでしょうか。「ジョーカー」(映画)の話から、コミュ障の男性は不利と話していますが、女性にだってコミュ障はいますし、そもそもの男性像、女性像が歪んでいる気がしました。  お二人には、セクハラ対策が「やりすぎて失敗した」と言う前に、関連書籍を熟読していただきたいです。当事者に当たり、人として捉えてみても同じ考えなのだとしたら、「オンナって怖えよな」と居酒屋で愚痴っている有象無象の男性たちと同種と感じました。  この本の内容に関しては、この点が非常に不愉快でしたので、七章以降は読んでいません。  著者二人の関連書籍をある程度読んだうえで、二人が語っている社会についての話が読みたいというならお勧めします。が、うつ病についてはあんまり関係ないので、その辺りを求めておられるのでしたら、違う本を読むことをお勧めします。

Posted byブクログ

2023/04/22

少し難しくて理解できない内容も多かったが、 当たり前に受け入れていたことに鋭いツッコミがはいりはっとさせられた。 アドラー心理学はマッチョイズムで弱っている人にはしんどい内容だとか、 電通女性社員の自殺については、 長時間労働ばかりが論点になるけど、あれくらいの労働時間は昭和...

少し難しくて理解できない内容も多かったが、 当たり前に受け入れていたことに鋭いツッコミがはいりはっとさせられた。 アドラー心理学はマッチョイズムで弱っている人にはしんどい内容だとか、 電通女性社員の自殺については、 長時間労働ばかりが論点になるけど、あれくらいの労働時間は昭和的な会社だとそこまで珍しくなく、それよりも働いた甲斐を与えられていなかったことの方が問題として大きいのでは? ダイバーシティといっても女性やLGBTなど平均的な機能を持つ人にフォーカスして、アルコール中毒者やホームレスなどについてはその枠から外している、 など。

Posted byブクログ

2023/04/19

タイトル詐欺だ… 心を病んだ人がどうするかというよりも、心を病んだ人がいる社会がどうあるべきか?という本です。 面白い考え方はたしかに得られたけど、読み終わって自分のなかに落とし込めるような理論にはならなかったな。 とにかくタイトルと内容がミスマッチすぎて、商品としては失敗です…...

タイトル詐欺だ… 心を病んだ人がどうするかというよりも、心を病んだ人がいる社会がどうあるべきか?という本です。 面白い考え方はたしかに得られたけど、読み終わって自分のなかに落とし込めるような理論にはならなかったな。 とにかくタイトルと内容がミスマッチすぎて、商品としては失敗です…内容は悪くないのですが…

Posted byブクログ

2023/01/27

「発達障害バブル」の今、この本を読んで、頭の中を整理できてよかったです。他者と違うのは当たり前。違うことを認め合い、共存するために、対話を。同意はできなくても、共感はできる。全ての人が、同じ地平で、同じく尊重される社会になるように、まずは私の心を耕せました。文学の力も信じます。

Posted byブクログ

2023/01/10

かなり難しい対談本に思えた。読み通してみると、あちらこちらに考え方のヒントがあるのはわかるのだが、全体として、何かの理論的な物を習得できたかと言うと、そんなことにはならなかった。うつ病から回復した研究者と精神科医の対談は、かなり、興味深いことは確かだ。

Posted byブクログ

2022/10/30

躁鬱病の当事者の與那覇潤先生(元県立大准教授)と精神科医の対談 ■第8章 辞めたら人生終わりなの? p215 斎藤 ・SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)による改善率は80%と高いが、寛解率は40%しかない ・成人の患者にとってのSSRIは、良くも悪くも一貫して「軽...

躁鬱病の当事者の與那覇潤先生(元県立大准教授)と精神科医の対談 ■第8章 辞めたら人生終わりなの? p215 斎藤 ・SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)による改善率は80%と高いが、寛解率は40%しかない ・成人の患者にとってのSSRIは、良くも悪くも一貫して「軽い薬」症状を緩和してはくれるが、それだけで治し切れるものではない。 ・英米型のうつ病治療は、患者の人間性にはさほど注目せず、純粋に症状だけで分類して病名を特定する。DSMは極めて操作主義的(手順を重視)【人格に注目しメランコリ親和型など分類した、従来のドイツ型と異なるアプローチ

Posted byブクログ

2022/03/06

精神科医エッセイみたいな軽いものかなと思って読み始めたら、今の時代が抱える問題をしっかり考える対談でした。 與那覇さんは、病気をされて、歴史性よりも今を生きるということを身を持って感じられたようです。 人をみるとき、今を大切にしつつ、今までのことも大切にしたいと思う今日この頃です...

精神科医エッセイみたいな軽いものかなと思って読み始めたら、今の時代が抱える問題をしっかり考える対談でした。 與那覇さんは、病気をされて、歴史性よりも今を生きるということを身を持って感じられたようです。 人をみるとき、今を大切にしつつ、今までのことも大切にしたいと思う今日この頃です。

Posted byブクログ

2022/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

マルクスの読み方とか、すごくすとんと落ちた。波長があってしまったというか。ちょっと危ないので間をおいて読んでから感想書きます。

Posted byブクログ

2021/12/20

タイトルにある通り「うつ病患者の処方箋」ではなく「うつ病社会の処方箋」。人間価値を語る上でキーワードは「統合性」と語られる本書と、人間は個々が微妙に異なる出来上がりをしていても所詮部分の集合でしか見られていない上に、ほぼ全ての部分とその統合の仕方も外部的な要因(遺伝・環境・進化心...

タイトルにある通り「うつ病患者の処方箋」ではなく「うつ病社会の処方箋」。人間価値を語る上でキーワードは「統合性」と語られる本書と、人間は個々が微妙に異なる出来上がりをしていても所詮部分の集合でしか見られていない上に、ほぼ全ての部分とその統合の仕方も外部的な要因(遺伝・環境・進化心理学)だけで決まっているという残酷な現実があるので、どこの部分分解を理解しているとこの残酷な現実を「ハック」出来るのか考えようという橘玲氏のヒット作シリーズとはかなり対照的な内容に感じた(どちらの思考も必要だとは思う)。書籍全体を通してあまりにも広い範囲に話題が及んでいるので特に興味深かった2点だけを引用。 ──────────────────── "斎藤:発達障害の人は「コミュ力が低い」と言われがちですが、この概念もきちんと考え直すべきだと思います。いま、子どもたちの世界でコミュ力と言うと「空気を読んで、人をいじって、笑いを取れる」ことを意味しています。つまり、お笑い芸人がロールモデルになっている。注意しなくてはいけないのは、コミュ力が高いことは、必ずしも共感力が高いことを意味しないんです。スクールカーストを研究している鈴木翔さん(社会学者)は「カースト上位者は共感力が低い」と論文に書いていますね。 與那覇:本当ですか?米国のスクールカースト映画の最高峰である『ミーン・ガールズ』(二〇〇四年)は、たしかにそういう話でしたが……。 斎藤:質問票からデータを取って解析しているので信頼性は高いと思いますし、私はすんなり腑に落ちました。なぜなら共感力が高い人は弱者にも共感するので、「いじって笑い者にする」ことはできなくなるんです。そういう躊躇がない人が、徹底的に他人をいじり続けて笑いをとり、カースト最上位に君臨するのはわかりやすい。つまり彼らはコミュ力は高いけど、共感力は低い。" ──────────────────── "與那覇:実はデイケアでSST(模擬形式の社会技能訓練)をやっていたときに、忘れられないエピソードがあるんです。患者さんが「働いているときに苦しかった状況」をロールプレイで再現するのですが、どう考えても「病気」なのは患者を追いつめた人の方でしょ、という話がいっぱい出てくる。パワハラ上司とか、モンスタークレーマーとかですね。彼らに攻撃されてうつになるのは「普通の人」であって、ほんとうに治療が必要なのは相手の側なわけです(苦笑)。これって変じゃないですかと尋ねたところ、臨床心理士の答えが振るっていて、「たしかに上司やクレーマーがクリニックに来たら、病気と診断される可能性が高い。ただ彼らはたまたま、いまのところ地位や立場に守られていて〈本人が困難を感じていない〉から、来院せず、病気だと言われていないだけですよ」と。つまり誰が心の病気と呼ばれるのかは、しばしば当人の気質や症状以上に、社会で置かれている環境で決まるわけですね。"

Posted byブクログ