PAINTINGS OF PAINTING の商品レビュー
あ、絵の具、でもニンゲン、でも絵の具、やっぱりニンゲン、しかし絵の具。 絵とはつまり、突き詰めれば絵の具を混ぜて塗り広げたものにすぎないこと。 画家としての存立が危ぶまれるあやしい原点に立ち返り、武田は筆を揮う。 「〜にすぎない」モノから、あくまで物語を汲み取ってしまう目を面白が...
あ、絵の具、でもニンゲン、でも絵の具、やっぱりニンゲン、しかし絵の具。 絵とはつまり、突き詰めれば絵の具を混ぜて塗り広げたものにすぎないこと。 画家としての存立が危ぶまれるあやしい原点に立ち返り、武田は筆を揮う。 「〜にすぎない」モノから、あくまで物語を汲み取ってしまう目を面白がりながら。 「うわ、この服かっこいい」って幾度目を見開いただろう。 そして幾度、「人物」の顔に目をやり、恥ずかしさに目を細めたろう。 顔というべきものは何一つなく、極彩色の渦だけが我々の目を待ち構えている。
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顔と認識できるものの、どこか捉え所のない匿名性のようなものを感じさせるポートレイトを描く武田鉄平の作品集。震災の悲しい記憶など、彼自身の心の奥に潜む感情を表現した先に生まれた”誰でもない顔”がまとめられた一冊となっている。 大学院工学研究1年
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