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ポール・ランド、デザインの授業 新版 の商品レビュー

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2021/05/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

 デザイン教えたり、学んだりできるものなのか。ということについての答えがこの本にはある。  IBMのストライプロゴ、ウェスティングハウスのW、NeXT Computer等のロゴデザインをしたのがポール・ランドである。他にも、現在のabc、upsの現在のロゴは彼の作品がベースになった改変版である。  このシンプルかつ力強いロゴを作ることになった根源はどこにあるのか。この書籍の意味はそこにあるのだが、筆者が言うところの「デザインは関係性」である、という言葉に凝縮されているのだと思う。  ご本人はしきりに「経験としての芸術」(現在のところ未読)を読むことを勧めているのだが、観点を持って作ったものを評価することの重要性を説いている。見た目のバランスもそうだがそこに至るプロセスにおいても様々な知識を要求する。  また、手を動かすことをとても大事にしている。コンピュータについては思考の邪魔になるから不要だと解くがこれは一理あると思う。良いプログラマは手を動かすし、思考も深い。彼が言うところの煩わしさと無駄に時間を使うことを避ける。動画やSNSなどは論外である。  実は読み終わった直後はこの本の価値がよくわからなかったがこうやってまとめてみてその偉大さが改めて解った。

Posted byブクログ