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あの子の殺人計画 の商品レビュー

3.9

76件のお客様レビュー

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2020/07/09

2020.7.9読了。 どこの家庭でも起こりうる問題「児童虐待」「貧困」という重苦しいテーマ。 読み進めるのは辛いが、ページをめくる手が止まらず読みごたえがありました。

Posted byブクログ

2020/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『希望が死んだ夜に』の続編。虐待にも色々あって、無関心はある意味で一番恐いなと感じた。場面が切り替わる時、誰の視点かが書かれていて分かりやすいと思ったのだけど、これがミスリードを誘う罠なのかもしれない。真相が分かった途端、時系列が分からなくなったのでもう一度じっくり読みたい。

Posted byブクログ

2020/06/09

ある殺人事件が発生し、その最重要人物にはアリバイが。その時間には、家で娘といたと言う。虐待されている娘を刑事たちはどう説得していくのか。アリバイは崩されるのか。 ミステリーだけでなく、児童虐待の問題も取り入れていて、社会派としても楽しめるのではと思いました。 物語の構成は、様々...

ある殺人事件が発生し、その最重要人物にはアリバイが。その時間には、家で娘といたと言う。虐待されている娘を刑事たちはどう説得していくのか。アリバイは崩されるのか。 ミステリーだけでなく、児童虐待の問題も取り入れていて、社会派としても楽しめるのではと思いました。 物語の構成は、様々な人の視点をつなぎ合わせながら進行していきます。時折、犯人の視点も登場するので、犯人は途中でわかります。どのように刑事は犯人に迫っていくのか、色んな方法を使っていく様子が楽しめるかと思います。 一方、娘の視点では、虐待される描写が痛々しく、苦しい気持ちでした。虐待される心理や虐待する心理は、なかなか第三者から見たら、理解しにくい部分もありますが、現状はこういった気持ちなんだなと考えさせられました。 それぞれの心理描写が、丁寧に描かれていて、目を覆いたくなりましたが、良い意味で不快にさせてくれました。 そして、警察が犯人へと刻々と近づいた時の一言が、一瞬時が止まり、「え?」と訳がわからなくなりました。 その後、読み進めていくうちに「なるほど」と徐々にわかってきました。正直期待していなかった分、衝撃度が大きかったです。さらに衝撃の真実も明らかになって、二度驚きました。ミステリーファンは、もしかしたらこの仕掛けに気付くかもしれませんが、とても面白かったです。 自分が困難な状況に立たされていたとしても、必ず周りが見ているということを感じました。自分の視野だけだとどうしても狭めてしまい、自暴自棄になりますが、自分自身で閉じ込めず、周りに手を差し伸べることも大切であることを身につまされました。

Posted byブクログ

2020/06/06

おもしろかった。よくあると言えばよくある、ミスリードを誘う手法。でも、達者でした。ほかの作品も読んでみたい。

Posted byブクログ

2020/05/22

きさらが虐待されるシーンのリアルさに鳥肌が立ち何度か本を閉じて深呼吸をしなくてはならないほど。 小学5年生の少女が親を殺そうと計画する。そこまで追い込まれた境遇に吐き気がする。 『希望が死んだ夜に』が児童の貧困問題、今回は児童虐待。天祢さん、どこまでこの世界の生きにくさを描き続...

きさらが虐待されるシーンのリアルさに鳥肌が立ち何度か本を閉じて深呼吸をしなくてはならないほど。 小学5年生の少女が親を殺そうと計画する。そこまで追い込まれた境遇に吐き気がする。 『希望が死んだ夜に』が児童の貧困問題、今回は児童虐待。天祢さん、どこまでこの世界の生きにくさを描き続けていくんだ… 虐待の怖さは、虐待されている子ども本人がその「虐待」を否定すること。 「自分は虐待されているわけではない、これは自分のためを思って親がしてくれていることなんだ」と親をかばったり、「自分が悪い子だから仕方ないんだ、自分はひどい事をされても仕方ない子どもだから」と自分を否定したり。 そして命にかかわるようなひどい事をされていてもなお、子どもは親のことを信じ、親に愛される自分を求めている、ということ。 外から見れば信じがたい。そんなひどい事をされているのになぜ親をかばうのか、なぜ助けを求めないのか、なぜ逃げ出さないのか、なぜ抵抗しないのか、と。 もし、それができるのなら、問題はないだろう。そこから新しく生きなおすこともできる。でも、できないからこそ、何度も何度も目を覆いたくなるようなひどい事件が繰り返されるのだろう。 ヒトは、思うよりも、優しくない。 虐待の連鎖。どちらの「事件」の方が救いだったのだろう。答えのない問いが漂い続けている。 躾と称した身体への暴力や、浴びせかける罵詈雑言、部屋から聞こえてくる怒声や絶え間ない泣き声、そういうわかりやすい児童虐待とは別の、外からは見えにくい長期にわたって続くネグレクトという虐待。洋服や靴が小さすぎること、朝、顔を洗ったり歯を磨いたりという基本的生活習慣を身に着けていないこと、いつもおなかをすかせていること、やたらと大人になついたりべたべたと身体接触したがること。 それに気付くこと、そして気付いたときに手を差し伸べること、その一歩が、踏み出せない。 彼ら、彼女らからのSOS。見て見ぬふりをする大人たち。 自分とは関係ないから、かかわりたくないから、躾の一環かも知れないから、そういう言い訳で目をそらしている間に、何が起こるか。 虐待を受け続けた子どもたちの未来。いくつかの道が見える。 その、どれが一番幸せなのか。どれが一番不幸なのか。天祢涼は答えを出さない。 「助けて」と伸ばされた手に、どう応えるのか。私たちは試されている。 (真壁と仲田、二人の刑事コンビに、今回新たに加わった宝生巡査部長。三人三様の個性が事件とどうかかわっていくのか、どうやって真実に近づいていくのか。 いやぁ、天祢さんにやられましたね。宝生巡査部長の描き方、ニクい。そして、「え?」という驚き二連発。 「ちょっと、何言ってんのかわかんない」混乱の渦の中での終盤ノンストップ加減たるや、もう、もう、もう、「あぁあああ、そういうことだったのか」というラストまで一気、とにかく一気)

Posted byブクログ

2020/04/03

【児童虐待がテーマの社会派&本格ミステリー】風俗店オーナー殺人事件の美貌の容疑者が仕組んだ〈アリバイトリック〉。捜査の鍵を握るのは母親から虐待されている娘の証言だった。

Posted byブクログ