事件持ち の商品レビュー
一つの事件に 新聞記者と警察官の二つの視点で立ち向かうストーリー 読み進めるうちに 立場の違う二人が ライバルにも バディにも思えてくる それぞれが この事件を通じて 自分の職業に対する 理想が明確となり 覚悟が固まっていく ミステリーとしても 人間ドラマとしても 楽しめる作...
一つの事件に 新聞記者と警察官の二つの視点で立ち向かうストーリー 読み進めるうちに 立場の違う二人が ライバルにも バディにも思えてくる それぞれが この事件を通じて 自分の職業に対する 理想が明確となり 覚悟が固まっていく ミステリーとしても 人間ドラマとしても 楽しめる作品だと思う 文章のクセなのか エピソードが唐突で「あら この話って どこで出てきたっけ?」「あ 初出しなのね」と戸惑う箇所がチラホラ そこさえクリアすれば読みやすく 引き込まれるお話 他の作品も読んでみたくなる作者さん 読んで良かった
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8月-11。3.5点。 警察回りの2年目記者と、父親も警察官だった若手刑事。 ある連続殺人を巡ってミスしたり、成長したり。 犯人推理だけでなく、マスコミと警察の駆け引き、被害者家族との触れあい方など、盛りだくさん。 なかなか上手くまとめたと思う。 成長過程がちょっと暑苦しかった...
8月-11。3.5点。 警察回りの2年目記者と、父親も警察官だった若手刑事。 ある連続殺人を巡ってミスしたり、成長したり。 犯人推理だけでなく、マスコミと警察の駆け引き、被害者家族との触れあい方など、盛りだくさん。 なかなか上手くまとめたと思う。 成長過程がちょっと暑苦しかったかな(笑)。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いやもう現代の松本清張かと。 最初はミステリーとして読み始めたので、刑事と記者の二人の主人公の心境の記述がいちいち面倒くさいし、派手な事件も起きないし、真犯人の目星はわりと早めについちゃうし、「こりゃ失敗だったかな」と思ったんだけど、読み進めていくうちに、けっこう社会派なところもあり、主人公たちの「熱さ」にぐっときたり、犯人との最後の心理的な駆け引きとか、ぐんぐん引き込まれてしまいました。 新聞と警察の内部もリアルに描かれているように思います。たぶんこれなら、FB友達の元記者さんたちも合格点つけてくれそう。 映画化を切に希望。 あ、もしかするとだけど、作者は、吉信ちゃん事件の記録とか参考にしたのかも? 以下、気になった点。 ①ハンマーの柄のほうで殴ったというけど、いくらスチールハンマーとはいえ、人を昏倒させるほどの衝撃を与えられるとは思えない。 ②いくら警察に予断があったとはいえ、さやの睡眠薬の入手経路ぐらいは調べるんじゃないのかな? それに強姦されたのなら証拠が残るはず。検視も司法解剖もされなかったのかね。
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報道と警察の両面から一つの事件を追ったミステリー小説(事件持ちとは、自分の担当で大きな事件が発生する記者のこと)。入社2年目の新人新聞記者・永尾と、県警一課の津崎庸介が、千葉で発生した連続猟奇殺人事件の犯人を追う。新聞記者と警察官という水と油の関係上、両者は最初は対立するのだが、...
報道と警察の両面から一つの事件を追ったミステリー小説(事件持ちとは、自分の担当で大きな事件が発生する記者のこと)。入社2年目の新人新聞記者・永尾と、県警一課の津崎庸介が、千葉で発生した連続猟奇殺人事件の犯人を追う。新聞記者と警察官という水と油の関係上、両者は最初は対立するのだが、しだいに認め合っていく様が描かれる。人の成長もテーマだが、スマートフォン1台あればだれでもSNSで記者になれる時代、新聞記者の存在意義は何なのかを問いかける作品でもある。
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警察廻りの新聞記者と県警一課の刑事が連続殺人事件を追う。二人の視点を交互に描いて事件の真相に迫る。どちらも被害者への配慮等真摯に向き合う様子が好感持てた。
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Amazonの紹介より 「千葉県下で起きた連続猟奇殺人事件。 入社2年目の報日新聞の記者・永尾哲平は事件直後の聞き込みで、被害者2人を知る不審な男・魚住優に偶然接触する。 その後、魚住は失踪。県警一課の津崎庸介も重要参考人として、魚住の後を追う。 捜査情報をつかめずに苛立つ記者ク...
Amazonの紹介より 「千葉県下で起きた連続猟奇殺人事件。 入社2年目の報日新聞の記者・永尾哲平は事件直後の聞き込みで、被害者2人を知る不審な男・魚住優に偶然接触する。 その後、魚住は失踪。県警一課の津崎庸介も重要参考人として、魚住の後を追う。 捜査情報をつかめずに苛立つ記者クラブは県警批判を開始する。犯人逮捕の手がかりを得られない県警は、ある取引を報日新聞に持ち掛けるが――。 永尾と津崎、2人は交錯する2つの使命に揺れ動く。」 「事件持ち」とは、自分の持ち場で頻繁に大きな事件が発生する記者を表しているそうです。 捜査する警察と少しでもネタを掴もうとする新聞記者が、事件を通じて、自身の職業との向き合い方や報道することの是非が問われる重厚なミステリー小説でした。 物語は、刑事と新聞記者の視点で交互に進行していきます。 それぞれの登場人物の立場での雰囲気や正義感が垣間見れて、常に緊張感が漂っていました。特に支局長の言葉の重みが、心に響きました。 事件がどう動くのか、解決するまでの警察の地道な捜査や連携プレイが詳細に描かれていて、張り詰めた空気感がリアル感を増していました。 新聞記者側としては、作者自身が元新聞記者ということもあり、今まであまり知ることのなかった一面があって、良いも悪いも新鮮味がありました。 多くの真面目に働いている人達がいるのにたった少し不祥事だけに注目すると、あたかも全体で起きているように解釈してしまう。一つの記事が、みんなにどう伝わるのか。当事者の関係者にどう影響するのか。なかなか全員が同じ解釈をするのは困難ですが、色々考えさせられました。 読んでみて思ったのは、一番悪いのは、間違った正義感を持った一般人かなと思いました。 もちろん悪いのは、事件の犯人です。でも解決できないために警察に怒りの矛先を向けたり、都合良い解釈で報道したりとどんどん歪曲していくのが、とても違和感を感じています。さらにそれに影響された人たちが、集中して非難することで、どんどん論点がずれていきます。 大事なのは、冷静な判断かと思いました。一つの視点だけで信じ込むのではなく、多くの視点から解釈することで、噂に流されず、自分自身の適切な判断ができるのではないかと思いました。 事件の推理も楽しめますが、警察と記者との駆け引き、人間模様が前面に描かれていて、重厚さを増していました。 真相は、ドンデン返しとまではいきませんが、少しずつ解決へ前進していく過程が面白かったです。ミステリー小説だけでなく、事件に影響される人達が交差するヒューマンドラマ としても楽しめました。
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