追想の探偵 の商品レビュー
要は人探しのミステリー。特撮の雑誌の編集者が、昔の特撮映画などの関係者を探す。ニッチでマニアックで、そのあたりがとても良い味わいだった。
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ミステリーという程じゃないけどね。特撮の雑誌を編集する神部実花は「人探しの神部」と言われ、特撮が全盛だったころの消息不明になった監督や俳優、美術担当などの裏方たちを探し出しては、特集を組む。こんなの不可能だというのを人脈と人当たりの良さ、根気で探し出してしまう。その過程も面白いが...
ミステリーという程じゃないけどね。特撮の雑誌を編集する神部実花は「人探しの神部」と言われ、特撮が全盛だったころの消息不明になった監督や俳優、美術担当などの裏方たちを探し出しては、特集を組む。こんなの不可能だというのを人脈と人当たりの良さ、根気で探し出してしまう。その過程も面白いが、探し出された人々にそれぞれの歴史があるのも読みどころか。神部実花の特撮への思い入れがひしひしと伝わってくる。ただ、私自身はそういう映画などへの思い入れはないので、そんなものかなあという感じ。
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特撮雑誌の編集者が、少ない手がかりから古い特撮作品の関係者や隠された事実に迫っていくお話。特撮に興味がなくても全然読めます。面白いです。第1話で探し人にたどり着いたシーンでは泣きそうになりました。 特撮はまぁ、業が深いですね。
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特撮映画界で活躍した過去の人探す うまく言えないけれどこんな感じの物語。 女性主人公というのは月村作品で初めて読んだ感じだ。残念ながら今回はピンとくるものがなく流し読みしてしまったけれど。
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〈人捜しの神部〉の異名を取る映画雑誌の女性編集者が、過去を捨てた人々の秘密に迫る。異色のハードボイルド連作短編集。 月村了衛初読作品。いわゆる都市伝説や封印作品など、当事者しか知り得ない真実を、足と直感で探るヒロイン神部実花が魅力的である。特撮ものが舞台だが、映画好きやミステリー...
〈人捜しの神部〉の異名を取る映画雑誌の女性編集者が、過去を捨てた人々の秘密に迫る。異色のハードボイルド連作短編集。 月村了衛初読作品。いわゆる都市伝説や封印作品など、当事者しか知り得ない真実を、足と直感で探るヒロイン神部実花が魅力的である。特撮ものが舞台だが、映画好きやミステリーファンにも十分満足いく展開が見事。
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月村了衛『追想の探偵』双葉文庫。 最初にタイトルを見た時に鏑木蓮の『思い出探偵』シリーズみたいなストーリーかなと思ったのだが、全く似て非なる内容の作品で、なかなか面白い設定の探偵小説であった。 探偵小説と言っても少し毛色が違い、黎砦社(れいさいしゃ)という今にも潰れそうな名前...
月村了衛『追想の探偵』双葉文庫。 最初にタイトルを見た時に鏑木蓮の『思い出探偵』シリーズみたいなストーリーかなと思ったのだが、全く似て非なる内容の作品で、なかなか面白い設定の探偵小説であった。 探偵小説と言っても少し毛色が違い、黎砦社(れいさいしゃ)という今にも潰れそうな名前の出版社で特撮映画を取り上げる『特撮旬報』という雑誌の編集を担当する神部実花が消息不明の大物映画人を捜し出し、不可能と思われたインタビューを成功させて雑誌の特集に使うというものだ。 様々な事情を抱え消息不明となった人びとの過去を巡る実花の旅。映画に関わる様々な人びとの過去と様々な思い出とが一つにつながった時、感動の結末を迎える。短編毎にそう来たかと唸らされるような展開と予想外の結末にページを捲る手が止まらなかった。 『日常のハードボイルド』『封印作品の秘密』『帰ってきた死者』『真贋鑑定人』『長い友情』『最後の一人』の6編を収録。 本体価格680円 ★★★★★
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題材のチョイスが何より素晴らしい。こんなニッチな題材で日常の謎系ミステリーが成立するとは。小学生の時分、父親が買ってくれた昭和の特撮大全集を貪る様に読んでいた頃を思い出してノスタルジックな気持ちに浸れた。特撮への造詣があれば一層楽しめること請け合い。短編形式ゆえに途中でオチが読め...
題材のチョイスが何より素晴らしい。こんなニッチな題材で日常の謎系ミステリーが成立するとは。小学生の時分、父親が買ってくれた昭和の特撮大全集を貪る様に読んでいた頃を思い出してノスタルジックな気持ちに浸れた。特撮への造詣があれば一層楽しめること請け合い。短編形式ゆえに途中でオチが読めたり、主人公の20代という年齢設定に多少無理を感じたものの、存分に楽しめた。しかし、冒頭二話のインパクトが強いので、三話目以降は物足りなさが勝ってしまった。バリエーションが出尽くしてしまった印象もあり、続編はちょっと難しそうかな。
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