チャイコフスキー 荘厳序曲「1812年」変ホ長調 作品49 の商品レビュー
有名な「1812年」のスコアです。 フランス国家のフレーズが流れるときに大砲が「ドカーン」とぶっ放される、あの曲です。 1812年のナポレオンのロシア敗軍行を描いた曲です。 曲は大きく3つに分かれており、Ⅰではナポレオン軍の侵攻を知ったロシア国民の神への祈りと怒り、Ⅱではロシア...
有名な「1812年」のスコアです。 フランス国家のフレーズが流れるときに大砲が「ドカーン」とぶっ放される、あの曲です。 1812年のナポレオンのロシア敗軍行を描いた曲です。 曲は大きく3つに分かれており、Ⅰではナポレオン軍の侵攻を知ったロシア国民の神への祈りと怒り、Ⅱではロシア軍の後進、Ⅲではロシア国民の勝利の大合唱を描写しています。 スコアを読みながら聴いてみると、チャイコフスキーの緻密な構成がよく分かります。 これはチャイコフスキーが第4交響曲を書き、第5交響曲をうみだす機関のいわばなかだるみの時期の作品であり、しかも注文によって書いた作品なので、チャイコフスキー自身はそれほど芸術的に高いものとは考えなかった。ところが、この曲が公演されると、この曲の内容がひじょうにわかりやすいので、聴衆からすっかり喜ばれて≪スラブ行進曲≫と共に、もっともポピュラーな管弦楽曲の1つになった。 本著の解説を読むと、いかにチャイコフスキーがいやいやこの曲を書き上げたかが分かります。 しかし、芸術というのは分からないもんですね。 9/30に着手して10/7に書き上げたという、わずか1週間ほどで書いたこの曲が後世に愛され続けるなんて本人には分からなかったんですから。 映画「のだめカンタービレ最終楽章」でもこの曲が演奏されています。
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