虹の悲劇 霧の悲劇 の商品レビュー
まず、美しい装丁だ…。 「皆川博子コレクション」シリーズとはまた違った、淡い色味に合田ノブヨ女史のコラージュ作品による、神秘的で優雅な装丁画…。 中身としてはご存じ、初期推理小説皆川博子だなんだけど、やっぱりどこか色っぽいんだよなあ…なんだろう…。 これが持ち味ってやつなのかな...
まず、美しい装丁だ…。 「皆川博子コレクション」シリーズとはまた違った、淡い色味に合田ノブヨ女史のコラージュ作品による、神秘的で優雅な装丁画…。 中身としてはご存じ、初期推理小説皆川博子だなんだけど、やっぱりどこか色っぽいんだよなあ…なんだろう…。 これが持ち味ってやつなのかな…。
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奇しくも、活気溢れる土着的な祭りを入口とする物語2編が並び、ともに冒頭からその風景とざわめきが脳裏に鮮やかに浮かぶ。 そしてこれもともに、昭和の日本を味わい深く描き出す古き佳き時代のサスペンス、といった趣きをいっぱいに湛えている。 登場人物たちの血縁・親戚・姻戚関係がやたら複雑というのも、ある意味でこの時代特有のやや歪な熱気を彷彿とさせるような。 肝心のロジックにおいても、「虹の悲劇」では、現代とはツールこそ違えど作動の原理を同じくする、いわゆる匿名の群衆による悪意を上手く用いているし、「霧の悲劇」で、岩佐徳衛の口を借りて語られる反戦主張に込められた強烈な皮肉を目にすると、令和の世に生きる我々もガツンと頭を殴られたような気がするだろう。
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虹の悲劇、容子の語りを読むのが怖くなって寝かせてしまった。九州から北に話が飛び、どうなるのかと思っていたが分かりやすく面白く読了。霧の悲劇は訳が分からないままひたすらに読み、家族構成に混乱したりもしたけれど、うわー…そういう事か。両作品とも、当時の男女関係や夫婦関係がリアルで、現...
虹の悲劇、容子の語りを読むのが怖くなって寝かせてしまった。九州から北に話が飛び、どうなるのかと思っていたが分かりやすく面白く読了。霧の悲劇は訳が分からないままひたすらに読み、家族構成に混乱したりもしたけれど、うわー…そういう事か。両作品とも、当時の男女関係や夫婦関係がリアルで、現代人が当時のことを書こうとしたら絶対こうはならずにファンタジーになっちゃうよなぁとひたすらに唸る。
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入手困難だった長篇が合本で単行本に。 とはいえ2冊とも親本を持っていたりもするのだが……。この頃の長篇は入手困難なので、新刊で手に入るようになったのは嬉しい。
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