新宿歌舞伎町の宵町花店 花束には悪意をそえて の商品レビュー

佐藤とうこ(著者)

2022/07/07

人の悪意が聞こえてしまう優吾。母を亡くしてから、親戚の悪意に曝されてきたのに、お人好しと言われるほど優しい気持ちを失わなかったのはすごい。人嫌いになれなかったから傷つくのも防げなかったのかも。と思えるのは悲しいけれど、その優しさは変わって欲しくないから複雑だった。蓮に拾われてからは、全く違うタイプの蓮とぶつかりながらも一緒に過ごしている２人が楽しい。環境は違うけれど、それぞれ独りで生きてきた２人。２人で生活して、働いて、一緒に過ごすうちに、お互いに影響されていくのかな？と考えるのも楽しかった。