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シリア原子炉を破壊せよ の商品レビュー

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2020/12/28

共通点は親米だけ。面積・人口、歴史も違えば地政学的にも異なる。日本ではタカ派の国。アラブ諸国には連戦・連勝、好戦国というイメージさえ持たれている。そんな国での作戦成功の物語。痛快な歴史小説のように読めてしまうが、そう遠くない過去に起きこと。やったことは軍事攻撃、つまり暴力。日本の...

共通点は親米だけ。面積・人口、歴史も違えば地政学的にも異なる。日本ではタカ派の国。アラブ諸国には連戦・連勝、好戦国というイメージさえ持たれている。そんな国での作戦成功の物語。痛快な歴史小説のように読めてしまうが、そう遠くない過去に起きこと。やったことは軍事攻撃、つまり暴力。日本の感覚ではどのような場合も許されないこと。しかし、もし成功していなければ、中東での核拡散は避けられなかった。拡散すればいつか放たれ、世界の終わりに。国情違えば、計るべき価値観も変えるべきなのか。平和の追求という思いは同じにして。

Posted byブクログ

2020/07/25

イスラエルがシリアの原子炉建設の事実を掴む。その過程ではヒューミントはもとより、サイバー攻撃がシギントを活用した様々な手法を使っている。その後、計画実施に至る米国政府とのやり取り、イスラエル政府部内の議論など、描かれている事実がミステリー小説を読んでいるように興味深い。中東情勢の...

イスラエルがシリアの原子炉建設の事実を掴む。その過程ではヒューミントはもとより、サイバー攻撃がシギントを活用した様々な手法を使っている。その後、計画実施に至る米国政府とのやり取り、イスラエル政府部内の議論など、描かれている事実がミステリー小説を読んでいるように興味深い。中東情勢の一端を知る上でも貴重な一冊。

Posted byブクログ

2020/06/05

【もし誰かが口をすべらせたら、その人に次の戦争が始まる責任をとっていただきます。我々は、アサドが嘘をつきやすくする”隙”を与えなければならないのです】(文中より引用) 2007年にシリアで建設中の原子炉を破壊するために実行されたイスラエルの極秘作戦「ソフト・メロディー」。情報の...

【もし誰かが口をすべらせたら、その人に次の戦争が始まる責任をとっていただきます。我々は、アサドが嘘をつきやすくする”隙”を与えなければならないのです】(文中より引用) 2007年にシリアで建設中の原子炉を破壊するために実行されたイスラエルの極秘作戦「ソフト・メロディー」。情報の入手からアメリカとの情報共有、そして実施に至るまでの内幕を描いた作品です。著者は、『エルサレム・ポスト』で編集主幹を務めたヤーコブ・カッツ。訳者は、海上自衛隊などの勤務を経て翻訳者となった茂木作太郎。原題は、『Shadow Strike: Inside Israel's Secret Mission to Eliminate Syrian Nuclear Power Copyright』。 そのまま映画化できるんじゃないかと思わせるほどにスリリングな内容に驚き。薄氷の上を進むがごとく慎重に慎重を重ねた大胆な作戦だったんだなと再確認させられました。心理戦の様相が強かった点も興味深いところです。 しばらくイスラエル・中東関係レビューが続きそう☆5つ

Posted byブクログ