神宮道西入ル 謎解き京都のエフェメラル の商品レビュー
京都が舞台のライト文芸、シリーズ物の第1巻。 主人公の法学部生高槻ナラとイケメン探偵春瀬壱弥が身近に起こる「謎」を解き明かす。 著者は言葉に対する思い入れがある方なのだろう、普段あまり耳にしない言葉がちりばめられている。 京ことばの会話や地名(地理)がネックで、最初はなかなか...
京都が舞台のライト文芸、シリーズ物の第1巻。 主人公の法学部生高槻ナラとイケメン探偵春瀬壱弥が身近に起こる「謎」を解き明かす。 著者は言葉に対する思い入れがある方なのだろう、普段あまり耳にしない言葉がちりばめられている。 京ことばの会話や地名(地理)がネックで、最初はなかなか読み進まなかった。 慣れてくるとストーリー自体は分かりやすく、ただ残念ながら巧みな言葉遣いに反して印象に残らなかった...。 ちょっと定型すぎるのか、きれいすぎるのか... 京都が好きな人には楽しめる小説だと思う。
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たまたま見つけた新しい京都もの。イケメン男子と若い女性と云うパターンは定型やけど、推理物としてもしっかりしている感じ。次も読もう
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祖父が事務所を構えていた場所は 今は別の人物が探偵事務所を開いている。 3篇入っているのですが、ミステリーというより 確かに謎、という感じ。 しっとりしているような内容でした。 いなくなった友人、母の指輪の行方 行方不明の猫の飼い主。 自分の生活が基準になるので、最初の話につ...
祖父が事務所を構えていた場所は 今は別の人物が探偵事務所を開いている。 3篇入っているのですが、ミステリーというより 確かに謎、という感じ。 しっとりしているような内容でした。 いなくなった友人、母の指輪の行方 行方不明の猫の飼い主。 自分の生活が基準になるので、最初の話については 双方仕方がない、というべきか。 まったくそこを考えなかった片方が微妙というべきか。 ふたつ目は、最後がすごい展開になってましたが 拗らせた人は、なかなか大変だな、と。 最後の話も、双方の認識が…というものでしたが 人はともかく、猫はどうしようもない話。 そして微妙な過去の話。 ここもここで謎ですが、語られず、でした。
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なんかこれまで読んだ京都ものと違うなあと思ったら、これまで読んでいた小説は男性は京都弁でも、主人公(女性)は標準語だったのです!この本は(初めて?)主人公も京都弁を話すのですが、(主人公目線の)語りの部分は(当たり前だけど)標準語で、ふと、実際の京都の人はどういう言葉で考えている...
なんかこれまで読んだ京都ものと違うなあと思ったら、これまで読んでいた小説は男性は京都弁でも、主人公(女性)は標準語だったのです!この本は(初めて?)主人公も京都弁を話すのですが、(主人公目線の)語りの部分は(当たり前だけど)標準語で、ふと、実際の京都の人はどういう言葉で考えているの?と思ってしまいました。続編で二人のこれからが見たいと思う一方で、探偵さんの忘れてしまった過去が甦るのがこわいような気もするのです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
金銭的には寧ろ損になるようなことでも、それが誰かの心の救いになるのであれば、彼は依頼を引き受ける。 そして依頼者が頼んでいないことにまで足を踏み込んで、心の蟠りを解いていく。 そこまでしなくてもいいだろうにと思わなくはないが、ただ依頼を終えただけでは解けなかった誤解や心の淀みが依頼者や関係者から消えているのをみると、そういう探偵がいてもいいのかもしれない。 京都が舞台ということで、登場人物は自然と京都弁を喋っている。 生きた京都弁がそこここに溢れていて、会話を読んでいるだけでも京都のあの雰囲気が伝わってきて楽しかった。 事件の内容は上記の通り、最終的には依頼者たちの心の中にまで踏み込むため、重かったり切ない話が多い印象。 中には暗号を解いて宝物を探し当てるようなワクワクする話も。 非常に難解な謎解きではあったが。 探偵業は凄腕だが、家事全般は全くできないという残念男が文字通り探偵役で依頼を解決していくが、彼の過去もまたなかなかに重い。 元兵庫在住、両親を一度に亡くす、(約)25年前。 作中で直接的な答えは出てこないが、彼が過去に記憶をなくすほどショックを受けたこの出来事は、関西以西暮らしの人ならすぐピンとくるだろう。 そして、彼の過去が見えてくれば、彼が依頼者の心まで救おうとする理由もまた見えてくるのではないだろうか。 前述通り、そこまでしなくてもと思わなくはない。 場合によっては余計なことを依頼者の反発を招くかもしれない。 でも、この作品の京都には、依頼者の心の問題ごと引き受けてくれる心優しい探偵がいる。 そういう存在が救いになることも、きっとある筈だ。 そして、そんな探偵の心を支えてくれる存在が、これからもそばにいてくれることを願ってやまない。 彼の代わりに家事をするという名目で、よく探偵事務所に訪れるナラの存在は、きっと彼女自身が思っているよりは探偵にとって大きなものだと思う。 彼は素直に認めはしないだろうが。
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