幸福の一部である不幸を抱いて の商品レビュー
誰かを好きになるということは、誰も制限することはできない。好きになっちゃいけない人なんてこの世にはいない。恋は自由。だからこそ不自由。 何も気にせずあの人の胸に飛び込むことができたらどれだけ幸せだろうか。理性なんて今すぐ捨てたい。でも、できない。 だから。だからせめて。ちゃんと返...
誰かを好きになるということは、誰も制限することはできない。好きになっちゃいけない人なんてこの世にはいない。恋は自由。だからこそ不自由。 何も気にせずあの人の胸に飛び込むことができたらどれだけ幸せだろうか。理性なんて今すぐ捨てたい。でも、できない。 だから。だからせめて。ちゃんと返すから。だから今だけはどうか。 そう願わずにはいられない。
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すごく惹き込まれるお話でした。二人の女性のお話。二人なのか一人なのか。途中二人が交差するところが面白い。終わりというのは急に来てしまうのだと、ビックリしました。あんなに離れられないと語っていた二人が、あるきっかけで離れる決断をする。その事実はそれくらいの出来事なのだと、事の重さを...
すごく惹き込まれるお話でした。二人の女性のお話。二人なのか一人なのか。途中二人が交差するところが面白い。終わりというのは急に来てしまうのだと、ビックリしました。あんなに離れられないと語っていた二人が、あるきっかけで離れる決断をする。その事実はそれくらいの出来事なのだと、事の重さを再確認しました。
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読んでいるうちにどんどん引き込まれていった。幸福の中に不幸があるからその幸福は幸福として成り立っているのか。恋愛って人の数だけ色んな形があってそれぞれに色んな思いが交錯していって、恋愛ほど単純で難しいものってないのかもしれない。
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「私の本当の恋を人は不倫という」不倫中の女性の手記。なんというか、文章がとてもオシャレだなと。「今の私の生活は、他人の目から見れば不幸に、あるいは異常なものに、映っているかもしれない。けれど、そう、そうなの。『不幸もまた、幸福の一部である』ということなの」
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
でも、もう少しだけ、ここにいてもらってもいいですか。彼らがここにいたいと思っている限りは 好きな人の不在を耐え抜くために、わたしたちには、夢中になるものが必要なのだ。 だって、愛というのはね、奪うものでしょ。好きやったら、人から奪ってでも、自分のものにしたいと思うものよ。 みずきの読書の仕方、読書をしているときの気持ち、とてもよかったな。台風で閉じ込められた時間の読書を贅沢と思う気持ち。惹かれた言葉のページを折るところ。それを渡したいと思うところ。わたしも本がすきだなやっぱり。 子どもはね。大きいよね。すごいよね。
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杏子と幹広、そしてみずきと明典、2組の不倫カップルの恋。 女性側はそれぞれ若い時に離婚歴があり、現在独身の30代。たまたま恋に落ちてしまった相手が既婚者だったという(それを知らないうちに好きになってしまっていた)ごく普通の女性たち。 厚めの本で、わりと短いエピソードが順番に描かれ...
杏子と幹広、そしてみずきと明典、2組の不倫カップルの恋。 女性側はそれぞれ若い時に離婚歴があり、現在独身の30代。たまたま恋に落ちてしまった相手が既婚者だったという(それを知らないうちに好きになってしまっていた)ごく普通の女性たち。 厚めの本で、わりと短いエピソードが順番に描かれているので、「不倫の恋にはこういうことや苦しみや罪悪感などがあるだろう」と思える内容がてんこ盛りで、自分自身もそういう苦しい恋をひとつ経験したような気分になった。 おしゃべりで外交的な杏子と、物静かで本の世界に浸るのが大好きなみずき。ぱっと見は対照的な2人。 杏子とみずきの間には関わりはないけれど、読み進めていくにつれて、重なる部分があることに気づいていく。それも不思議な感覚で。 無責任に甘い言葉をかける男の狡さが残酷だけど、それを信じて選んでしまった女にも責任はある。 蜜月めいた時間が長く続いてしまう関係だけど、その時間は結果的に空虚なものに変わることも多い。そういう意味ではやはり、不倫の恋というのは報われないことが多い。 でも、人の気持ちや行動はすっぱり善と悪には切り分けられない、ともやはり思う。善くはないとわかっていても、それが拠り所になってしまうことも、きっとある。
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このような関係の始まりの1日目、くらいは経験したことがあります。自分で歯止めをかけたのでこの登場人物達ほどにはなってませんが、少し共感できそうだと思い、この小説の帯「私の本当の恋を人は不倫という。」に惹かれて、購入しました。 購入する際、友人と一緒にいたので買うことに少し躊躇しま...
このような関係の始まりの1日目、くらいは経験したことがあります。自分で歯止めをかけたのでこの登場人物達ほどにはなってませんが、少し共感できそうだと思い、この小説の帯「私の本当の恋を人は不倫という。」に惹かれて、購入しました。 購入する際、友人と一緒にいたので買うことに少し躊躇しましたが、最初の方のページで主人公の1人の出身地が同じだったこともあり、ちょっとした運命的な気持ちになって、それが背中を押しました。 初めから途中くらいまでは、不倫という関係を肯定している表現がなんとも違和感で、読む側としては罪悪感があり、読むのをやめようかと思ったこともありました。ですが、読み進めることに中毒性があり、人生最速の3日で読了しました。(この読み進める流れも、不倫の流れみたいだなと読み終わった後、思ってました)また、不倫って綺麗な形で終わることはないと思っていたので、結論は見えている小説だと思いながら、どうやって終わるのか気になっていましたが、読み終わった後、何の気持ち悪さも罪悪感もなく、気持ちよく読み終えることができました。 主人公2人のたまに重なるシーンや、想像を膨らませる表現が素敵でした。 内容というか、テーマ?が不倫なのでオススメしたいけれど、しにくいのですが、オススメの本です。
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