愛の宿 の商品レビュー
久しぶりに官○小説的なものを読みました。内容も一つ一つ、充実していました。女性作家が描く○能小説は、結構深い!
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タイトルそのまんまですが、なぜか愛を感じないのがいい。女性目線だからこそ成り立つ一冊なのか。ワケありもいろいろ。最終話でキッチリ締めくくられるとは思わなかった。
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もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければ。ラブホテルで女の死体が発見され、捜査のため足止めされる不倫関係の男女、大学生どうし、同窓会で再会したかつての恋人どうしなど。それぞれの関係、人間模様がラブホテル(愛の宿)を通し描かれている。愛とは、セックスとは、一体何なんだろう。
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5人の女と1人の男目線で描かれる情愛を通した「人の弱さ」の話であったように思う。 単純に1〜10で人の心を強弱つけるとしたら、6から上が強いと言うことになるのだろう。 だとするとこの世界の人たちは1か2だと感じた。でもすべての話を通して見上げるように読んでしまった。 嘘の女も...
5人の女と1人の男目線で描かれる情愛を通した「人の弱さ」の話であったように思う。 単純に1〜10で人の心を強弱つけるとしたら、6から上が強いと言うことになるのだろう。 だとするとこの世界の人たちは1か2だと感じた。でもすべての話を通して見上げるように読んでしまった。 嘘の女も、初の女も、悔の女も、買の男も、母の女も、愛の女も。 明らかに少数派の人たちを眩しいと感じた。それが花房観音氏が描く上品な色気やどこか既視感を覚える描写故なのかはわからない。 6人に共通することは、総じて褒められるような人たちではないということ。人格者でもなければおよそ等身大でもない。が、読み終えたときこの6人を責める気持ちや卑下する気持ちは自分の中になかった。 ただ達成感というには霞がかかったような気持ちと、胸の奥を握られたような焦燥感にも似た気持ちがあった。 「桜色の、ほどよく上品で、うるさくなく、少女趣味一歩手前のピンク」 これは舞台のラブホテルの内装を描写した一文だ。この文が一番強く印象に残った。自分の中でこの本を表す一文だと感じた。 ここから先は自分の目で確かめてほしい。 大したレビューじゃないが参考までに。
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〝 もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければーどうなっていたでしょうね。 ” ラブホテルを舞台に様々な事情を抱えた男女の6つの物語。 このラブホテルで起きた事件に苛立つ者、後悔する者、感謝する者、前に進めるきっかけになった者など、それぞれの感じ方も全く違っていて面白い。 ...
〝 もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければーどうなっていたでしょうね。 ” ラブホテルを舞台に様々な事情を抱えた男女の6つの物語。 このラブホテルで起きた事件に苛立つ者、後悔する者、感謝する者、前に進めるきっかけになった者など、それぞれの感じ方も全く違っていて面白い。 最後の「愛の宿」で事件の発端が分かってゾッとしてしまった。。 2020年読了、31冊目。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければーーの冒頭からはじまる短編六つ。 ここでいう、「あのホテル」はラブホテルのことを指している。本編において舞台となるのは、京都の繁華街にあるとあるラブホテル。セックスという、おおっぴらには外でできない行為を、ほかにする場所がないという事情、つまり不倫、援交、未成年といった、さまざまな理由を抱えた人が、それでもセックスをするために利用する場所である。 そこで、ある夜、女が死んでいた。その事情聴取のため、ホテル利用者は全員、翌日夕方までホテルからでられない。 みんな、後ろめたい理由があって、ラブホテルを利用している。配偶者に嘘をついているもの、親に嘘をついているもの、関係を偽っているもの、身分を偽っているもの。その嘘が、「現実にかえれない、ホテルからでられない」ことで強制的に剥がされていく様子がみえました。セックスという行為の意味は何だろう、と考えさせられた作品でした。
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ラブホテルから始まる様々なストーリーが描かれた作品。登場人物一人一人に共感するところがあった。短編集で読みやすかった。「愛の宿」でこの一冊のネタバレがあり、ゾクッとした。
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【もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければ――】京都の繁華街にひっそりとたたずむラブホテル。ある夜、偶然泊まり合わせた男女の性愛の営みを、官能と情念の名手が描き出す短編集。
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