送魂の少女と葬礼の旅(Vol.3) の商品レビュー
アルピの両親の教えは少し独特。大地に恵み齎す精霊の葬儀を執り行う立場でありながら、幼いアルピに教えたのは『一線を引く』こと。相手と分かり合う、相手を理解するよりも自分の領分をしっかり持つということだろうか 自分より優秀な葬儀師であるセルセラが倒れた中で迎えた葬儀。両親の教えを思...
アルピの両親の教えは少し独特。大地に恵み齎す精霊の葬儀を執り行う立場でありながら、幼いアルピに教えたのは『一線を引く』こと。相手と分かり合う、相手を理解するよりも自分の領分をしっかり持つということだろうか 自分より優秀な葬儀師であるセルセラが倒れた中で迎えた葬儀。両親の教えを思い出したアルピはそれに従うかのようなスタンスを見せるね 族長セキの行いを受け入れることが出来ないと表明しつつ、自分に出来ることとして葬儀を行うと表明する また、葬儀の中でも自分に出来る部分は一生懸命に、自分の力だけではどうしようもない部分はセキ達の力を借りている。また、アルピが葬儀を行う際に使用するのはセルセラの槍 以前のように自分のしたいことだけで突っ走る状態から一歩成長することが出来たのだと充分に伝わってくるエピソードだったね そして語られるセルセラの過去 今では頼り甲斐の有るセルセラが葬儀師としての使命に押されるようにして自分の身を顧みず葬儀を行い続ける姿は意外の一言。まるで最近のアルピのよう けれど、セルセラがアルピと異なるのは呪いに拠る苦しみに耐えられる強さが無かったことか 葬儀の依頼をすぐに受けることが出来ず、精霊の遺体を前にして逃げ出してしまった。本当に今では考えられないような弱さを見せている そんなアルピからしたら呪いを受けながら精霊の葬儀だけでなく精霊研究も同時に行うアリッカとポーガの姿は逆に自分に出来る領分をしっかりと認識させるきっかけとなるのか アルピの為に研究を続けたのだろうアリッカとポーガ セルセラの言うように長生きできそうにない生き方をしているけど、果たして今も生きているのだろうか……? セルセラと別れ訪れた図書館の街アーシュマーテ どうやらきな臭い事態が水面下で進行しているようで、これはこれで心持ちを一新したアルピにとって一つの試練となるのかな?
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