折茂武彦弧を描く の商品レビュー

佐藤大吾(著者)

2020/07/05

バスケ界のレジェンド折茂選手の生き様が描かれた本。
選手としての一面だけでなく、社長としての一面もあり、多角的にその人間性が分かる内容となっている。

また、既に引退した選手や現役選手の名前も本書の節々に登場し、これからB.LEAGUEを知っていく人にも楽しめるものとなっている。ただ、紙面の都合上か、エピソードが曖昧なまままとめられている部分も所々あり、煮えきらない気持ちになったのは残念ではあった。

2019-2020シーズンをもって引退する折茂選手だが、これからもバスケ界にとっては重宝され、今後も至る所で名前を聞く機会はあるだろう。彼自身のプレーが見られなくなるのは非常に残念だが、彼が育てた後輩・愛弟子が各チームでそれぞれのプレーを遺憾なく発揮し、見るもの全てに興奮と感動を届けてくれることを祈っている。

2020/04/12

想像を遥かに超える一冊。
自分にとっては何度も読み返すバイブル的な本になる。

バスケ界のレジェンドこと折茂武彦選手兼社長の半生が綴られているわけだけれど、割と知られているやんちゃしたエピソード＋知られざるエピソードにとどまらない。

レジェンドがレジェンドたる所以は、ただ長く現役を続けているからではなく、ここ40年のバスケ界を選手と経営者の両方で体験したその重さにあるのだと改めて知った。
まさに歴史そのものであって、レジェンドオブレジェンド。

もちろん重くて深い話だけでなく、折茂ファン・レバンガファンなら思わずニヤついちゃうようなエピソードも満載です。
写真も良い写真使ってるし、カバーから何から装丁も最高。
軽快な文章で読みやすいので一家に一冊お勧めします。

同学年の佐古さんとの友情や、プロ化に関することにも触れているので下記の本が補足として参考になるかも。

＜佐古さん＞
小浜元孝『勇気』
平山譲『ファイブ』

＜プロ化問題＞
河内敏光『意地を通せば夢は叶う！-bjリーグの奇跡』
島田慎二『千葉ジェッツの奇跡』