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セヘルが見なかった夜明け の商品レビュー

3.8

10件のお客様レビュー

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2023/12/01

政治家が刑務所から出した本、と聞いて、この本の内容は予想外だった。 女性によりそい、弱者によりそい、ユーモアもあり、しかし残酷さを直視している。 こういう本を読んで損はないと思う。

Posted byブクログ

2021/11/16

囚人が刑務所内で執筆した短編集といえばOヘンリーが浮かぶが、こちらは現在も勾留中のトルコの政治家にして作家。そのためか最初は重くて暗い現実が突きつけられる物語が続く。特に表題作は衝撃的。頁を繰る手も重くなったが後半は明るい終わり方や希望を持てる作品もありホッとする。主人公の男女の...

囚人が刑務所内で執筆した短編集といえばOヘンリーが浮かぶが、こちらは現在も勾留中のトルコの政治家にして作家。そのためか最初は重くて暗い現実が突きつけられる物語が続く。特に表題作は衝撃的。頁を繰る手も重くなったが後半は明るい終わり方や希望を持てる作品もありホッとする。主人公の男女の書き分けも巧み。トルコだけでなくシリア、そして出自のクルドまで広く目配りがされた作品が並ぶ。心に残ったのは表題作の「セヘル」の他「掃除婦ナっち」「黒い瞳によろしく」「にんぎょひめ」「アレッポ挽歌」「ああ、アスマン!」「歴史の如き孤独」。本国では出版されてないかと思ったら出版されていて20万部以上売れたらしい。本作以降2冊出版されており、是非これらも翻訳されることを望む。原題は『セヘル』。翻訳がなぜこのタイトルなのかと思ったら英語版のタイトルは『夜明け』だった。原書の表紙が兄弟の手による絵だということなのでどこかで生かして欲しかった。

Posted byブクログ

2021/09/10

厳しい…。 でも、現実を留めておこうとすると こういう物語になるのか。 短編集なので すべてが厳しい話ばかりではないのが ちょっと救われたかも。

Posted byブクログ

2020/09/24

トルコという国はヨーロッパ地方(イスタンブール含む)とアジア地方とあって、アジアの人(アナトリア)らしい。クルド人で政治家で服役中。こりゃーとんでもねー本借りちまったぜと思ったけんども、ちいとも難しくない短編10個。書かれてるのことは物騒。好きな女子ストーカーしてたら、その兄さん...

トルコという国はヨーロッパ地方(イスタンブール含む)とアジア地方とあって、アジアの人(アナトリア)らしい。クルド人で政治家で服役中。こりゃーとんでもねー本借りちまったぜと思ったけんども、ちいとも難しくない短編10個。書かれてるのことは物騒。好きな女子ストーカーしてたら、その兄さんに射殺される。舟で逃げる時丸ごと沈没。こういった状況なのにふんわりメルヘンテイスト。レイプされた娘が家族に射殺されるのも「歩くべきだった将来の夢を失った」ということに。命に対しての意識を国民に考えて欲しいというメッセージなのかな。

Posted byブクログ

2020/07/09

表題作はイスラム圏における女性の悲痛な物語。 冒頭数作が慣習となった差別的事象で重苦しいまま1冊続くのか、と心配になったが、 後半はもう少し明るいトーンの物語へとすすんでいきます。 「歴史の如き孤独」が好きかな。 この父親のような晩年を過ごしたい。

Posted byブクログ

2020/06/29

素晴らしい。一気に読んでしまった。切れ味の良い短編ばかり。住む場所も環境も何もかも遠い国のだけど同じ時代にいきているどこかで繋がっている仲間のような。

Posted byブクログ

2020/06/05

サラハッティン デミルタシュさんのことをこの本で知る。図書館の新刊棚にあったので。タイトルは収録されている「セヘル」からですかね。名誉殺人の話でした

Posted byブクログ

2020/05/22

解釈が難しいところもあったし、読んでてただただつらい描写もあった。これが刑務所の中で書かれたなんて。

Posted byブクログ

2020/05/16

牢獄から羽ばたく短編はケバブ風味。 表題作に“掃除婦ナッち”、そして“アレッポ挽歌”と“歴史のごとき孤独”が特に秀逸。

Posted byブクログ

2020/05/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読む前はどうしても著者のバックボーンが気になってしまうかな、と思っていたが、そんなことは全く無かった。何処までも静謐で美しい短篇集。

Posted byブクログ