チンギス紀(七) の商品レビュー
第七巻。 “親金”の立場を取るテムジン(モンゴル族・キャト氏)とトオリル・カン(ケレイト王国)の連合に対抗する為、ジャムカ(モンゴル族・ジャンダラン氏)、タルグダイ(モンゴル族・タイチウト氏)、アインガ(メルキト族)は“反金”の三者連合を築くことになります。 そして、いよいよ草...
第七巻。 “親金”の立場を取るテムジン(モンゴル族・キャト氏)とトオリル・カン(ケレイト王国)の連合に対抗する為、ジャムカ(モンゴル族・ジャンダラン氏)、タルグダイ(モンゴル族・タイチウト氏)、アインガ(メルキト族)は“反金”の三者連合を築くことになります。 そして、いよいよ草原を二分する一大決戦の幕が開けられ・・。 ついに、テムジンとジャムカが本格的に激突する展開になってしまいました。 トオリル・カン&テムジンVSジャムカ&タルグダイ&アインガという、まさに総力戦といえる大規模かつ激しい戦闘シーンは迫力満点です。 主戦場での連合軍の総力戦も勿論見ごたえあるのですが、個人的にこの巻のハイライトだと思うのは、キャト氏の内政の要ともいえるアウラガ府を、ジャムカの別動隊が急襲した場面です。 それにしても、戦闘要員がいないアウラガを攻めてくるなんて、こういうところがジャムカって容赦ないですよね。 前巻でも民間人の家を蹴散らしてもテムジンを追撃するという場面がありましたし・・(因みに、その時テムジンは民間人の家を避けた為、撤退が遅れたんですよね)。 で、思わぬ襲撃を受けて大ピンチに陥ったアウラガですが、その時、病に侵されて養方所で寝込んでいたはずのベルグティ(テムジンの異母弟)がなんと騎馬で出てくるのですよ~。 もう、この時点で“あのフラグ”が立ちまくりなのでグッときているのですが、その後のベルグティの闘いっぷりが、まるで燃え尽きる前に明るく輝く蝋燭の炎のようで、最高に雄々しくて胸アツで泣けてきました。 一方、戦場で繰り広げられている大乱戦も、テムジンVSジャムカを始め、アルワン・ネクVSアインガの持久戦だったり、あのタルグダイも今までにない健闘ぶりを見せるなど、これどう収集つけるの?という攻防戦が続きます。 そうそう、ムカリの“雷光隊”もいい仕事していましたね。 最終的に、明暗を分けたのが“後方部隊(兵站・馬等の物資補給)”の強固さだったわけで、ここにテムジンの他とは違う視野の広さが活きてきた感じですね。 さて、今後テムジンはどのような国造りをしていくのか、ジャムカやタルグダイ、アインガがどうなっていくのか、その動向に注目です。
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とうとうテムジンがモンゴル族を統一に…。 後半はほとんどが戦いの場面。私の想像力が弱いのか、文字だけではなかなか戦いの場面を思い浮かべられず…。ただ息詰まる感じは十分に感じられ、面白かった。
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決戦のシーンがドキドキして読むのが止まらない。裏の裏を読んで戦いその勝敗はちょっとの読みの違いで決まる。勇気と決断と深い読みと力がテムジンを勝利に導いたのだろうと思う
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トオリル=カン・テムジン対ジャムカ・タルグタイ・アインガのモンゴル最終決戦。戦いのシーンは読み飛ばしたが、ジャムカに勝利。テムジンがモンゴル族全体に勢力を伸ばす。井上靖の小説では袋に入れられて殺されていたので、北方版もそうなるのかな。
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感想 1巻丸ごと戦!息詰まる展開に一気読み。最後はちょっと読むのが疲れたけど、テムジンはギリギリのところで連合軍に打ち勝ち、モンゴル族の統一を果たす。 決着がいつも相手の大将を討つということで終わらないので消化不良感はあるが、やっとここまできたか。という感はある。 あらすじ ジャムカとメルキトとタイチウトが連合し、ケレイト王国とテムジンに戦を仕掛けてきた。ジャムカは戦場を黒林と決めて布陣した。 ジャムカは別働隊の千をタイチウトに潜り込ませ、テムジンの本拠地であるアウラガを急襲する。病療養中だったベルグティとムカリの雷光隊の活躍で守り切るも、ベルグティが戦死する。 テムジンは精強になったタイチウト軍をなんとか破り、続いてジャムカとアインガ軍も敗走させる。それによりテムジンは遂にモンゴル族の統一を果たす。
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チンギス紀 七 虎落 北方謙三 ∞----------------------∞ ムカリの雷光隊。馬が人のように走り人が馬のように走る訓練? メルキトとジャンダラン、タイチウトが連合軍をつくり集結する。大将はジャムカ。 そして呪術師がラシャーンを占うと、「大切なものを失う」という結果に。北西、森、山を突き進むとトクトアの営地だった。 ケレイト軍は予定通り遅刻するが、先に戦ははじまっていた。そしてアウラガ府への奇襲。病で伏せっていたベルグティが立ち上がって指揮をする。 「アウラガが燃えたとしても、私の涙で消してやる」これはギャグでいいかな? ベルグティの最期がすごかった。チャラカ翁もそうだったけど、もう起き上がれないと思ってたのに最後の踏ん張りで自分の命をかけて戦うっていうのは、テムジン兄の築くこの国を守らなくては!と尽く尊敬してるのが分かって、テムジンは愛される長なのだなと思う。 この戦は長かった。これを乗りきらねば!って私が切実だった。ジャムカとタルグダイは逃げ、テムジンはモンゴルを統一。 フフーはやはりヒステリックで、息子まで箱入りで育てようとしてたけど、それはテムジンですら感じてた。テムジンと比べると、ジャムカは孤独だなぁと思う。タルグダイにもラシャーンが付いてる。 2023/02/20 読了 (図書館)
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本巻が前半?のクライマックスになるのでは無いか。いつもの戦い→仕込み→次の戦いの戦雲醸成というパターンではなく、本巻では、前巻に引き続き、巻の前半で戦雲が醸成され、中盤から後半にかけて戦いが続く。前巻であっという間に終わったタタルとの会戦と異なり、時間をかけてテムジンとジャムカの...
本巻が前半?のクライマックスになるのでは無いか。いつもの戦い→仕込み→次の戦いの戦雲醸成というパターンではなく、本巻では、前巻に引き続き、巻の前半で戦雲が醸成され、中盤から後半にかけて戦いが続く。前巻であっという間に終わったタタルとの会戦と異なり、時間をかけてテムジンとジャムカの戦いの帰趨が描かれている。 本巻では、ジャムカ・タルグタイ・アインガによる会盟が行われ、ジャンダラン・タイチウト・メルキト連合が成立する。盟主はジャムカ。兵力はメルキトの2.5万と他の二者がそれぞれ1.3万で5万騎を越える大軍となる。テムジンはこれに対して精鋭9千で臨み、トオリル・カンのケレイト軍3.5万で合計4.4万騎。合計10万の遊牧民が草原の覇を競うことになった。 ジャムカはメルキトとケレイトが接する黒林に一旦軍を糾合して勢威を見せつけて解散。次の一手はトオリルの奇策で、メルキト領に侵入したと見せかけて、首を取りに来たタヤン・カンの軍を待ち受けて殲滅して後顧の憂を断つ。 その後、やはり黒林を目指して各軍は集結。ジャムカとアインガは北から、タルグタイは迂回して東南から。テムジンは東から、トオリルは南から。 最初はジャムカの奇策から始まる。タルグタイ到着前にジャムカは相当程度の攻撃をテムジンにかけるがテムジンは違和感を持つ。情勢分析を聞くと、ジャンダランの一千がタルグタイと行動を共にしていることに気づく。本営のアウラガの危機を悟り、急ぎ援兵を送るが間に合わない可能性。 アウラガでは、敵襲の急報でボオルチュが何とか兵300を集めるが、そこに病気で伏していたテムジンの異母弟ベルグティが甲冑姿で登場。彼城外での撹乱作戦と、間に合ったムカリの雷神隊により何とか攻撃を頓挫させ、テムジン側の辛勝。ベルグティは力を使い果たしてこの世を去る。 黒林での戦いは戦場の範囲が限られる中、大軍のアルワンネクとアインガの強烈な対峙を中心に周り、トオリルが敵を南の砂漠に引き込んだり様々な駆け引きが行われるが決定打無し。 ここで、テムジンは強制的に戦場を変えることを企図してアインガ軍を突破。東の川沿いの平原のコイテンに陣取り、敵味方が集結する。 激戦が続き、まず集中攻撃を受けたタルグタイ軍が壊滅分散。その後、ケレイト軍との戦力差がいきて、アインガも追い込まれていく。疲労が極度に達し、ここで最後かというところにテムジンの切り札である替え馬の補給が完了。再び戦場に戻ったテムジン軍の圧力に抗しきれず、ジャムカ・アインガはケレイト軍中央を突破して退却。アインガはメルキト北部に戻るが、ジャムカやタルグタイは逃げたものの行方知れず。 タルグタイは、ラシャーンが話をつけた北の森のトクトアの元に逃げたと想定される。ジャムカは南方にとのこと。 テムジンは、タイチウト族を吸収し、ジャンダランも吸収せんとするところで、本巻は終わる。これによりテムジンはついにモンゴル族の統一を成し遂げ、東には常時分裂しているコンギラト族を残し、タタル族はほぼ消滅。西のメルキト族も敗北して退勢という状況。次はついにケレイトと対立するか、金・西遼・ナイマンといった大国が登場するかといったところか。 なお、本巻ではテムジン側の新組織として、ボオルチュの副官のアンカイが金から連れてきた医師・薬師による療養所が完成(ベルグティはここで養生)したほか、ムカリをトップとする50人の雷神隊が編成され、遊軍として大活躍するようになっている。
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2021.07.08 いよいよだ!武士とは違うけど、スケールが大きくて面白い。またまた次回が楽しみ!
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1年近く本を読まなかった。こんなに長い間読まなかったことは初めての経験。理由はいくつかあるけど、それでも久しぶりに本に帰ってきた。 そして久しぶりだからこそ北方チンギスハンに戻ってきた。 モンゴルの覇者になる最後の戦いを決めた翌朝のp316の書き出し「風が吹いている。旗が鳴っ...
1年近く本を読まなかった。こんなに長い間読まなかったことは初めての経験。理由はいくつかあるけど、それでも久しぶりに本に帰ってきた。 そして久しぶりだからこそ北方チンギスハンに戻ってきた。 モンゴルの覇者になる最後の戦いを決めた翌朝のp316の書き出し「風が吹いている。旗が鳴っていた。草原の夜に消えたタルグダイは、朝になっても戻らなかった。」ここが最高だった。 もちろんここから再開して正解。安定して面白かったが、しかし、途中、誰が味方で誰が敵で誰が誰と戦っているのかモンゴルのカタカナ名前に混乱し続けて途中で投げ出しそうになってしまった。 本を読むってこんなに大変だったのか、この本のこの巻が特に難解だったのか、ゲームオブスローンズのこの白人誰やねん状態みたいになってけっこうストレスフル。
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ジャムカがテムジンと戦った回想から始まる。 毎巻の出版を楽しみにしている。相変わらず面白い。 延々と続く大群同士の戦い。しかし読み手を飽きさせない。だれない。 著者の頭の中はどうなってるんだろうと思う。 タルグダイ、ジャムカ、トクトアから替わったアインガの三氏の連合対、トオリル...
ジャムカがテムジンと戦った回想から始まる。 毎巻の出版を楽しみにしている。相変わらず面白い。 延々と続く大群同士の戦い。しかし読み手を飽きさせない。だれない。 著者の頭の中はどうなってるんだろうと思う。 タルグダイ、ジャムカ、トクトアから替わったアインガの三氏の連合対、トオリル・カンとテムジンの連合軍。 ほぼずぅっとこの連合軍同士の戦い。 テムジンが勝つのか⁉︎ ドキドキしながら読める、楽しい。 雷光隊、こいつが活躍すると、なんだか気持ちいい。 療養所、医者と言うものが初めて登場する。 先見の明というか、大将には先を見通す力が必要だと思う。
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