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我らがパラダイス の商品レビュー

3.4

30件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

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2021/05/20

親の介護より女を優先する息子、舅の行動に我慢が出来ず家を出た兄嫁、自分で見る決意はしたものの、行き詰まり、家を出た兄嫁に恨みを抱く娘など、今回も癖のある登場人物が多かったです。 舞台は高級介護付きマンション「セブンスター・タウン」 そこで働いている3人の女性達は裕福な施設...

親の介護より女を優先する息子、舅の行動に我慢が出来ず家を出た兄嫁、自分で見る決意はしたものの、行き詰まり、家を出た兄嫁に恨みを抱く娘など、今回も癖のある登場人物が多かったです。 舞台は高級介護付きマンション「セブンスター・タウン」 そこで働いている3人の女性達は裕福な施設の入居者を見つつ、自分の親との格差を感じ、あらぬ行動に出てしまいます。 精神的に追い詰められていた彼女たちに同情すべき点も多々ありましたが、いかんせん最後の最後の展開で急にドタバタ劇の様な雰囲気になってしまったのは残念でした。

Posted byブクログ

2021/03/05

犯罪おかして居直る図々しさはあるがコメディとして面白かった 介護のエピソードはリアルで心構え程度に勉強になりました (現実はもっとたいへんだろうという意味で)

Posted byブクログ

2021/01/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

老親介護と豪華老人ホームで働く女性たちと居住者たちのドタバタ劇。 ボケた親の世話の押し付け合い、兄弟や義姉との確執、そして結局お金、お金、お金… これから自分も介護や金繰りで疲労困憊するのだろうかと読んでいて暗くなった。 自分の親の居場所を作るためにスタッフ同士が口裏を合わせて、意識のない入居者とすり替える話はかなりぞっとした。 自分たちがスタッフを務め、そこで収入を得つつ、自分の親もそこで介護できる、そんな場所があったら…というのがベストだろう。 だけどすり替えられて他所へやられる人のことを考えると悪すぎる。 騒動の後、退去、退職させられた人たちが集まって自主運営の理想のホームを作ったら、それこそがパラダイスなのではないだろうか。 スタッフが自分の親も見られる老人ホームは、きっと心のこもったホームになるだろうから。

Posted byブクログ

2020/09/03

介護付き高級マンションに努める三人の女性達。 この女性達の親の介護も次第に必要に迫られる。 けれどそれぞれに合った介護を思うようにすることが 出来ず、介護の理想と現実の狭間に合い、 そこから三人だけの秘密の奇策を抱えながら奮闘する 介護コメディー小説。 タイトルを見た時には介...

介護付き高級マンションに努める三人の女性達。 この女性達の親の介護も次第に必要に迫られる。 けれどそれぞれに合った介護を思うようにすることが 出来ず、介護の理想と現実の狭間に合い、 そこから三人だけの秘密の奇策を抱えながら奮闘する 介護コメディー小説。 タイトルを見た時には介護についての明るい小説かと 思っていましたが、冒頭から三人の女性の親の介護の話の 内容がかなりリアルに綴られていて、 ちょっと気が重たい気分になっていましたが、 これが介護する側、介護される側の現実と本音が 語られているようで途中からはこれをしっかりと 心得ておかなければいけないという気持ちになり、 自分の身に置き換えながら読んでしまいました。 誰だって歳を重ねて歳を取っていくもの。 自分の親が徐々に歳を取ってしまうのも仕方のないもの。 親がどんどんと自分よりも小さく見えてしまったら、 やはり子供としては親にここまで育てられたり、 色々としてもらったことがあるので、 親のしたいこと、してあげたいことを思う存分に してあげたいと思うのが子供の身分としては当然のこと。 けれどそこには見えない介護の格差社会があり、 整った施設などで思い切り介護をしてあげたくても それも出来ず、例え在宅介護にしても素人だけで 介護をするにしてもそこにも限界があり その人の病状や状況によって介護の壁にぶつかるということが この作品ではよく分かりました。 そして徐々に老いていく親の寂しい気持ちや 老いに対する不安な気持ちなどが端々に語られていて 本当に切実なものだと思いました。 とこのように重く辛いことが沢山綴られている中で、 ストーリーはSF小説のような奇策が飛び出してくるので これには吃驚してしまい、ドキドキハラハラの急展開でした。 ここまで来るにはやはり実際に介護経験をした方ならば こんな思いにもなるだろうと納得しながら読みましたが、 やや暴走気味な所もあったかもしれないです。 自分の老後がどうなるか分からず、 老後に備えてあれこれとしようと思っていても これだけ介護について問題が山積されていると 思うと先の事を考えるにしても気が遠くなってしまいそうです。 この作品のタイトルのように自分たちのパラダイスは 自分で作ることが出来るのかどうかと思ってしまいました。 歳を取ったならば出来れば人に迷惑を掛けずに ひっそりと暮らしていければ良いなと思いますが、 現実には厳しい介護の格差社会が待っているようなので、 出来ればこの格差が今よりも段差が無いような 社会になっていることを熱望したいところです。

Posted byブクログ

2020/07/15

途中までは、読んでいて辛かった。 いずれ自分も親の介護をする事になり、この人たちのように辛い思いをするんだろうな、と。 想像すると悲しくて。 でも、後半はとんでもない流れになっていて、普段の自分の感覚なら「いや、あり得ないし」と思うところ、それが逆に良かった。 ずっと辛いままなら...

途中までは、読んでいて辛かった。 いずれ自分も親の介護をする事になり、この人たちのように辛い思いをするんだろうな、と。 想像すると悲しくて。 でも、後半はとんでもない流れになっていて、普段の自分の感覚なら「いや、あり得ないし」と思うところ、それが逆に良かった。 ずっと辛いままなら途中で読むのをやめてしまったかも。 いろいろ、考えてしまいます。

Posted byブクログ

2020/07/06

私が読んだ本は、毎日新聞社出版 2017年3月25日発行の本である。 毎日新聞が、2016年1月11日~12月11日に掲載していたのを本にした物だと思う。 東京の広尾の高級介護付きマンション。 都会では、なかなか、お目にかかれない。 リゾート地でさえ、介護付きマンションは、億単...

私が読んだ本は、毎日新聞社出版 2017年3月25日発行の本である。 毎日新聞が、2016年1月11日~12月11日に掲載していたのを本にした物だと思う。 東京の広尾の高級介護付きマンション。 都会では、なかなか、お目にかかれない。 リゾート地でさえ、介護付きマンションは、億単位と、聞いている。 そこに住める人は・・・ 1カ月の維持費・生活費など、余裕のある人か、子供が、とてつもない高額所得者でないと、、、住めないであろう。 下流階級迄いかない、平凡な家庭では、親の介護をどうするか? 都会で住んで、家庭を持った者は、自分の家でさえ、精一杯なのに、親を引き取って、看るなんて、、、とても出来る事ではない。 広尾の介護付き受付係の邦子、看護師の朝子、ダイニングでパートで働くさつきは、それぞれ親の介護で、にゃみを抱えている。 小説の前半は、その悩みで、奮闘したり、家庭の事情で、ニートの長男や、義理の姉などの不満など・・・そして相続問題も・・・と、、、、 それが、犯罪であろう・・・と、思われるよな展開 へと、次々と、ハチャメチャな3人の行動が、描き出される。 この高級マンションに、我親を住まわせるのに、タダで、そして、見つからないように細工を・・・ まして、此処の高級マンションの権利を有する者が、痴呆症や寝たっきりになった人と自分の親を交換して、悪徳的な噂の安い介護施設に 入れてしまうことまで、やすやすと、やってのける。 イケメンのアルツハイマー型認知症の男性との結婚も、一時は、架空で、母親と、結婚させようともしたり、、、と、林真理子氏の奇想天外的小説に、只々、喜劇としか思われない。 そして、マンションを封鎖、火炎瓶も登場と、なると、これは、普通だったら、マスコミが、ほっておけないだろうと迄、心配してしまう。(笑) 最後は、お金持ちの考えで、うまくいくように、話は終わっているのだが、、、、、 こんな話になるとは、思っていなかった展開の小説であった。

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2020/06/13

超高級老人ホームに勤める中年の3人の女性たち。それぞれに自分の親の介護の問題に直面している。介護のリアルな現実、先行きの不安。自分の親や自分自身が老いた時のことを思うと身につまされる。主人公の女性たちは常識があり優しく強さもあるけど、それでも追い詰められる様子がなんともつらい。そ...

超高級老人ホームに勤める中年の3人の女性たち。それぞれに自分の親の介護の問題に直面している。介護のリアルな現実、先行きの不安。自分の親や自分自身が老いた時のことを思うと身につまされる。主人公の女性たちは常識があり優しく強さもあるけど、それでも追い詰められる様子がなんともつらい。そこへきて超高級老人ホームに親を潜り込ませる作戦。ハラハラドキドキ、なかなか痛快。ただ最後にかけて物語の展開がやや暴走気味。色々と話を広げ過ぎて主題がなんなのかぼやけてしまった。考えさせられるところもあり、エンターテイメント性もあり、面白かったけど、ちょっと残念。

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2020/04/21

介護の暗鬱や労苦を誰にでもわかるように伝えるという点で、有名で実績のある小説家が題材に取り上げるのは歓迎。林真理子も、その訴求チャネルの太さから見て、いい仕事をしてるな、と思う。 小説としては・・多視点の語り手が段々と一つの事件に収れんしてくるという手法で、テーマの普遍性を伝えて...

介護の暗鬱や労苦を誰にでもわかるように伝えるという点で、有名で実績のある小説家が題材に取り上げるのは歓迎。林真理子も、その訴求チャネルの太さから見て、いい仕事をしてるな、と思う。 小説としては・・多視点の語り手が段々と一つの事件に収れんしてくるという手法で、テーマの普遍性を伝えていると思う。ただ、現時点で高級施設に入るような年齢層に学生運動の闘士が・・とかいうのは林が自分世代目線で面白いとみて入れたのかしれないが、テーマに混線を招くような気がしてイマイチ。親介護の厳しい日常に押しつぶされそうな現役世代の共感を主にしたいのか、それとも金の苦労もせず充実した職業生活を送った世代が介護施設に押し込められ表面的には優雅でも現役世代に差別されるという老人のレジスタンスを言いたいのか、よくわからなくなってしまう。

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2020/04/11

このタイトル、林真理子なら愉快な話なのだろうと思って買ってみたら、中身は目を覆いたくもなるような、「介護」のリアルな現実ばかり。職員の人たちの介護に苦労する姿が、何とも生々しい。独身が多いところとかも……。 いずれ来るだろう親の介護であるだとか、自分が介護を受ける立場になるときで...

このタイトル、林真理子なら愉快な話なのだろうと思って買ってみたら、中身は目を覆いたくもなるような、「介護」のリアルな現実ばかり。職員の人たちの介護に苦労する姿が、何とも生々しい。独身が多いところとかも……。 いずれ来るだろう親の介護であるだとか、自分が介護を受ける立場になるときであるとか、何か色々と考えてしまった。物語の最後はハラハラドキドキからの、ちょっと笑っちゃう展開で安心。自分はいずれ「我らのパラダイス」を見つけられるのだろうか。できればやっぱり、ピンピンコロリしたい(笑)

Posted byブクログ

2020/04/06

前半はいい。 介護とまではいかなくても、老親の行く末に胸を痛めている人にとっては読みたくない、でもそうなの! と言いたい記述がたくさんあって読み進めるのがつらくなる場面もある。 だけど、後半は「はぁ?」な荒唐無稽さ。 もうちょっと違う展開はないのか? 星2つは、私が林真理子を好...

前半はいい。 介護とまではいかなくても、老親の行く末に胸を痛めている人にとっては読みたくない、でもそうなの! と言いたい記述がたくさんあって読み進めるのがつらくなる場面もある。 だけど、後半は「はぁ?」な荒唐無稽さ。 もうちょっと違う展開はないのか? 星2つは、私が林真理子を好きなこと、前半のよさ。

Posted byブクログ