恋に至る病 の商品レビュー
前半が、たぶん犯罪のそもそもの理由になるのだろうけどゆるやかに(ダラダラと)長い。後半から自殺教唆サイトの話が始まり、ここから本番という感じ。主犯格の心情がいまいち掴めないが…ネットという広大な世界が現場になりながら、ほぼ中高生だけで話が進んでいるのが不自然で、残念。
Posted by
今の流行りのSNSっぽさも入れつつ、最後の終わり方は読者に考えさせる所が面白かったです。 自分は、ネタバレを読むまで途中のキーワードになる言葉に気づけませんでしたが、そこもうまく見つけられるとより楽しめるかもしれません。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
背筋が凍るとはこのことか…と思いました。 とても読みやすかったのでスラスラと読み進めてしまいましたが、景の恐ろしさが浮き彫りになっていくのが読んでいて本当に怖かったです。景は望の事が好きで、好きな望のことをいじめられてから変わってしまったのかと思っていましたが、そうではありませんでした。元々恐ろしいサイコパスな人間だった。最後の4行で全てが景によるものだったこと、望はただ都合の良い駒として選ばれただけであったことに気づきました。本当に恐ろしい話です……。 でも、このどんでん返しには本当に驚きました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あとがき曰く、「誰一人として愛さなかった化物か、ただ一人だけは愛した化け物か」のミステリー。 (2022.2.18 内容変更) 最後の4行から、宮嶺との始まりを態と作ったのは景なのかなと漠然と思った。いじめのきっかけを始めて、宮嶺の心をどん底まで突き落として、そこで手を差し伸べて洗脳状態にしたのかと。 でもそれは入見の言った通りで、宮嶺が「何かあった」と信じさせることではない気がして、しっくり来なかった。 何度か読み返して、他の人の考察も読んで、消しゴムの意味は「おまじない」だったのかなと思った。 好きな人からもらえると、思いがかなうおまじない。 景は消しゴムをポケットにいれて肌身離さず持っていた。いじめのきっかけにしただけなら、そんなことする必要はない。 ずっと宮嶺が「特別」で「愛してた」んだと思う。 だから、宮嶺が虐められたことが許せなくて、消えない「炎」が生まれて、ブルーモルフォが生まれた。景はそれをも利用して、宮嶺を自分に縛りつけようとしたのかな。それは身代わりにするつもりではなく、自分から離れていかないように。宮嶺の好きという気持ちに罪悪感を上塗りして、ヒーローという肩書きで囲った。 ブルーモルフォを終わらせる時は景自身が死ぬ時で、善名さんに殺されることも折り込み済みだったのかもしれない。彼女がナイフを持ってるのがなんだか唐突だったので。。。 勿論、全ての罪を宮嶺が被ることも。 入見が宮嶺に説いた話こそ、景が宮嶺に用意した「物語」。利用されていただけなんだという物語。 だけど宮嶺は消しゴムの意味に気付いてしまった。 だから、景の用意した物語にも揺るがず、地獄で合うことを選んだ。 そういう風に思えて仕方ない。 宮嶺は何度も「綺麗な顔」と描写されていた。 景と、「お似合い」だとも。 コミュ力が低かっただけで、容姿は良く、磨けば光るタイプだったのではないかな。 景は(自分で意図したにせよ)目を怪我した時の宮嶺の「綺麗だよ」の言葉で恋に落ちたんだと思う。そこから、もう彼を手放したくなくなった。 それもブルーモルフォに巻き込んだ一因のようだと思う。外堀から埋めて埋めて、本丸をもらう。 修学旅行でのアイスのように。 歪んだ愛の物語、とっても面白かった。 願わくば、地獄でもいいから、2人でイチャついていて欲しい。 柄になく自分の解釈を長々と書き込んでしまいました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
寄河景が小学生の時からすでに紛れもないサイコパスだったことは、校外学習での少女との一件から察せられた。だから、読者が考えるべきは斜線堂先生があとがきにも書いていたように、彼女が誰一人として愛さなかった化物か、ただ一人だけは愛した化物かということなのだろうが、そこを全くもって掴ませてくれないのが寄河景というキャラクターだと思う。全ては宮嶺をスケープゴートにするためだった、と片付けてしまえば簡単だが、その割には目的とは関係無いような(私にはそう見えた)宮嶺への執着を見せる場面も多々あり、謎が深まる。だからこの解釈は完全に私の願望でしかないのだが、私は、寄河景は宮嶺に恋心を持っていたと思う。だが、これといった証拠を出せる訳でもない。ただ、もし彼女が誰一人として愛さなかった化物だったのだとすれば、エピローグでの入見刑事の考察が全てであり、ダメ押しの4行はいらなかったのではないかと思うのだ。あえてあそこにあの4行を入れたことは、景が入見すら見抜けなかった感情を宮嶺だけには伝わる形で残したということの示唆なのではないかと、信じたくなってしまう。だが、どうしても信じたい、という願望になってしまうのは、やはり私も寄河景に、誰かを愛する心を持っていてほしい、入見刑事を凌駕してほしい、といった幻想を抱いてしまうほど心惹かれてしまっているからなのかもしれない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
怖いっ 知的で誰からも好かれる美少女と幼馴染の少年が繰り広げる、愛と殺戮の物語。【レビューネタバレ有】 なかなか強烈な作品でした。なにより美少女 景と宮嶺君の関係性が本作の魅力です。幼稚で危うく、優しいけど厳しく、そして恐ろしい… ストーリーは結構無理ある設定だなとも思いましたが、外国では似たサービスがあったんですね。かつての教祖様をあがめる新興宗教も、一つ間違えばこんなこともあり得たのかもしれません。 読了後は、作者の思惑どおりにやられました。景は宮嶺を愛していたか、いなかったか… 自分なりに振り返って思いを巡らせてみました。 愛情はなかった。 すべては最初から仕組まれたもので、一番近くで宮嶺を利用していたと思うとしっくりきます。なぜなら、そのほうが猟奇殺人の犯人として"美しい"からです。そして景は宮嶺に対して、何一つ自分を犠牲にすることはなかった。結局は自分の物語が一番大切だったのです。 東野圭吾のとある名作に似ていると思いました。ただあちらには確実に愛がありますが、本作にはおそらく愛はない。洗脳とは恐ろしい、宮嶺よ、速く目を覚ましてくれよ。 普段イヤミスを読んでもそんなに心に刺さらないのですが、本作は少年の心を切り裂いている表現が猛烈すぎで、自分にはかなりしんどかったです。 でも、そこがミステリーの面白さなんですけどねっ!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
途中まではここ最近にありきたりな”正しさとは”を説くストーリーかと思いきや、読み終わった後にはその思考すら投げ出したくなってしまった作品でした。 ブルーモルフォ、蝶、という題材からバタフライエフェクトを連想させるストーリー展開も鮮やかで、伏線自体もわかりやすく、個人的には普段本を読まない人にもおすすめできる本だと思います。 結局は誰しもが他人のことなど理解することなんて出来ず、それぞれの抱いた幻想が現実だったりするんですね。 きっとわたしもこの世界線に生きていたら、流される側の人間なんじゃなかろうかと思い、そこも含めてゾクゾクしました、面白かったです。
Posted by
2021.01.09 ナツミに教えてもらって読んだ本 奇しくも真世に薦められた「15歳のテロリスト」のカドカワメディアワークス文庫
Posted by
前々からSNSでよく投稿されていて、あらすじを読んだ感じも面白そうやな〜って思っていたけどあらすじで想像してた話とは一味違う想像以上に面白いミステリーやった!!作者のあとがきにも書かれているけど再読すれば気づかなかった伏線 を楽しめるるみたいやから再読してみよかな?
Posted by
生徒に借りたー。 2日で読み切った。 なかなかリアルなミステリーでした。 最後の4行は、わりと中盤で読めた。 怖い小学生。サイコパスですよ。 や、けど一言で言うと面白かった!
Posted by