ドイツ怪談集 新装版 の商品レビュー
怖い話が好きなので購入。 お国柄?なのかはわからないが、幽霊による恐怖や怪奇というよりも、人間の怖さを感じさせられる話が多い印象だった。 個人的には、街中に佇む奇妙な屋敷と、窓越しに現れた美しい手の持ち主(美女か?)の秘密に迫る「廃屋」、同居していた恋人に先立たれた医大生に起こっ...
怖い話が好きなので購入。 お国柄?なのかはわからないが、幽霊による恐怖や怪奇というよりも、人間の怖さを感じさせられる話が多い印象だった。 個人的には、街中に佇む奇妙な屋敷と、窓越しに現れた美しい手の持ち主(美女か?)の秘密に迫る「廃屋」、同居していた恋人に先立たれた医大生に起こった不思議な出会いと一夜の話である「死の舞踏」などが好きだった。後味は悪いが「金髪のエックベルト」もなかなか良い。彼の強い猜疑心が招いた結末と、最後に明かされた真実にうっすらとした寒気を感じた。
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ホラー。短編集。 1800年頃からの作品集。 個人的な感覚では、意外と現代的。全然古くない。 全体的に古い作品の方が好み。 「金髪のエックベルト」が一番好き。
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海外の文学をあまり読みなれていないので地名人名文化など頭に馴染まない部分はあったけど短編集なので飽きずに雰囲気は味わえることができたかな?怖くて眠れなくなることはなかったので読み終えて少しほっとした。
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怪談集と言うより怪奇小説集という印象を受けた。 年齢のせいか、文字の小ささが読みにくさに直結してしまいました。
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鳥肌が3、4回たった。特に中世を舞台とした騎士や幽霊船にまつわる怪談は、日本にはない類のもので、冷涼効果もひときわ。 一方、怪談に見られる万国共通性は、“生”への渇望ではないかとふと思った。この世とのつながりを断ち切れない死者が何らかの形で現れる、あるいは、逝ってしまった愛しい人...
鳥肌が3、4回たった。特に中世を舞台とした騎士や幽霊船にまつわる怪談は、日本にはない類のもので、冷涼効果もひときわ。 一方、怪談に見られる万国共通性は、“生”への渇望ではないかとふと思った。この世とのつながりを断ち切れない死者が何らかの形で現れる、あるいは、逝ってしまった愛しい人を忘れられずにその姿を追った結果として何かと出会う。歴史背景は異なっても、人間がこの世に存在する限り、生と死は必ず存在し、生と死が存在する限り、怪談は存在し続ける。人間が死んでも怪談は死なず、いや、人間が死ぬから怪談は死なず、なのだ。
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19,20世紀のドイツ語で書かれた怪談集。奇怪なもの、宗教的なもの、うすら寒い余韻が残るものといろいろな種類の作品が収録されている。どれも数ページから、長いものでも45ページの短篇。訳者は様々だが編者の種村季弘氏の好みが窺える。 収録されているのは以下の作品。 「ロカルノの女乞...
19,20世紀のドイツ語で書かれた怪談集。奇怪なもの、宗教的なもの、うすら寒い余韻が残るものといろいろな種類の作品が収録されている。どれも数ページから、長いものでも45ページの短篇。訳者は様々だが編者の種村季弘氏の好みが窺える。 収録されているのは以下の作品。 「ロカルノの女乞食」(H.V.クライスト) 「廃屋」(E.T.A.ホフマン) 「金髪のエックベルト」(L.ティーク) 「オルラッハの娘」(J.ケルナー) 「幽霊船の話」(W.ハウフ) 「奇妙な幽霊物語」(J.P.ヘーベル) 「騎士バッソンピエールの奇妙な冒険」(H.V.ホーフマンスタール) 「こおろぎ遊び」(G.マイリンク) 「カディスのカーニバル」(H.H.エーヴェルス) 「死の舞踏」(K.H.シュトローブル) 「ハーシェルと幽霊」(A.シェッファー) 「庭男」(H.H.ヤーン) 「三位一体亭」(O.パニッツァ) 「怪談」(M.L.カシュニッツ) 「ものいう髑髏」(H.マイヤー) 「写真」(F.ホーラー)
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