縫いながら、紡ぎながら の商品レビュー
タイトルに惹かれて購入。初めて外国人作家の方の本を読んだが、とても読みやすかった。クチュリエの話だが、あまりそれに特化した話では無いのは、作者が元臨床心理士だからだろう。登場人物の心の動きが分かりやすくてよかった。
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押し込められた繰り返しの日常から脱するファンタジー小説だと思いました。 パリのクチュリエの物語と聞いて「テキスタイル、縫製、表舞台から見えないところで働く人たちの仕事ぶり」を期待して読むとがっかりします。 服や裁縫の描写が物足りないです。そのため「独学だから腕が劣るなんてことはないのよ。むしろ逆だわ」と言われても腑に落ちません。そのせいか最後まで読んで、主人公に才能があったから特別扱いしたのか、特別扱いしたから技量が身に付いたのか混乱しました。 街並や風景、季節や匂いなど舞台のパリを感じられる描写も少ないです。 あと、翻訳家の方は「頽れる」が好きなのかなと思いました。
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作者は臨床心理士で、自費出版の処女作が話題になり書籍化、2020年までに7作発表しているそうです。 クチュリエを目指していたが、家族に進路を阻まれていたことが発覚し、今からでも遅くはないと平凡な主婦で銀行員だった生活と決別し、自分の道を決めていく。 パリでの生活、自分が認め...
作者は臨床心理士で、自費出版の処女作が話題になり書籍化、2020年までに7作発表しているそうです。 クチュリエを目指していたが、家族に進路を阻まれていたことが発覚し、今からでも遅くはないと平凡な主婦で銀行員だった生活と決別し、自分の道を決めていく。 パリでの生活、自分が認められ、次々オーダーが入り、華やかな社交界の人々に囲まれる・・・考えられなかった夢のような生活、その上、名うてのプレーボーイまでが主人公に言い寄ってきて。 趣味で続けてきた洋服づくりが、そんなにすぐに認められるか? とか、ただの主婦だった彼女に、そんないいオトコがすぐによってくるのか? とか、そこまでしておいて深い仲にはならないのか? とか、個人的には途中からすこし冷めてしまいましたが。 家族や配偶者によって進路が決定されるのは、ごく一般的な女性ならありうること。いつの時代でも。 それでも、いつからでも自分の生き方は変えられるし、変えていいものだと思える作品でした。
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裁縫好きな人が書いた話かなと思ったのですが、心理系の人が書いた話だと最後まで読んで納得しました。 表面的には全然同じじゃないだろうけど、日本でもこういう苦しみを持った人はたくさんいるんだろうなと感じて、世界は広いけど根本はそう変わらないのかも、と思えました。
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