五行歌集 コラージュ の商品レビュー
自身3冊目の五行歌集。 カバーのコラージュは、立亀薫氏がメゾチント版画を切りばりしてつくったコラージュ作品。暗い理科室へ入り込んだようなシュール感がこの歌集にぴったり。 (ぜひカバーを剥がした表紙もみてね。「ロールシャッハ・テスト」笑) 彦龍さんの歌は、大好きなのだが評するのが...
自身3冊目の五行歌集。 カバーのコラージュは、立亀薫氏がメゾチント版画を切りばりしてつくったコラージュ作品。暗い理科室へ入り込んだようなシュール感がこの歌集にぴったり。 (ぜひカバーを剥がした表紙もみてね。「ロールシャッハ・テスト」笑) 彦龍さんの歌は、大好きなのだが評するのがむずかしい。 職人芸みたいな五行歌だなと思う。 自分を刺す鋭い切っ先、世の中を斬る鋭い舌鋒。そのシャープさが恋うたとなると、なんとも切なくほろ苦くしみてくるのだ。 口接けても 通電しなくなり 私共は 絶縁体と なりました 君の声が 懐かしい夜は AD1979に 周波数を 合わす 映画や芝居、美術にクラシック、社会現象、いろんなものを鑑賞、観察、吸収しながら、彦龍氏は、これからも「漂」い続け、詠い続けるだろう。彼はまた世界を旅する人でもある。コラージュのピースがまた集まるのだろう。楽しみである。
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彦龍氏実質3冊目の五行歌集となる。 好評だった『それって食えるのか』『上映禁止』の数首も採録。 カバーコラージュは、立亀薫氏。 解説に、村田新平氏。 辛辣な社会批評、自らへも刺さる言葉の刃の切れ味は健在。 本書も、彦龍氏ファン待望の一冊といえよう。
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