下級国民A の商品レビュー
ショッキングな現実。作者の経験は特殊ではなく、時代を先行しただけ。これから日本はこんないきあたりばったりな現場だらけの国になるんだろうな。
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赤松ワールド入門編に最適。将来、赤松研究書が出た日には初期必読書となるだろう。これまでに出版された「藻屑蟹」「鯖」「ボダ子」「らんちう」の原型的な出来事がそこかしこに簡潔に描写される。そして描写「されなかった」であろう詳細がこれからの作品で展開されることを思う。おそるべし。
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東日本震災後の復興特需に群がる人間が描かれた「藻屑蟹」「ボダ子」は、あくまで小説だった。 本書は、復興特需に乗っかろうとして、乗り損ねて住所不定無職となった筆者の随筆である。 かつてバブル時代にはゴルフコースのコンサルタントとして120人の従業員を率いていたが、バブルとと...
東日本震災後の復興特需に群がる人間が描かれた「藻屑蟹」「ボダ子」は、あくまで小説だった。 本書は、復興特需に乗っかろうとして、乗り損ねて住所不定無職となった筆者の随筆である。 かつてバブル時代にはゴルフコースのコンサルタントとして120人の従業員を率いていたが、バブルとともに会社は弾けた。 再起をかけて乗り込んだ東日本震災後の東北だったが、そこでは日雇いの土木作業員に揉まれる日々だった。 復興ビジネスの裏表を知り尽くし、そして最後には限界に気づく。 気が付いた時には下流国民へ。 まもなく震災から9年、日本という国自体の下への流れが止まらない。
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