三年長屋 の商品レビュー
三年長屋の新米差配、佐平次は元は武士である。武家言葉が抜けない世話好きで、店子達からお節介だと揶揄されながらも実は頼られているようだ。 「水戸黄門」ほど単純ではないがやっぱり悪者がちゃんと退治されると気持ちがスッキリする。真面目に生きている者が報われないと!
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時代小説が大好きで、よく読むのですが、梶ようこさんの作品は初めて読みました。 とても面白かったです。 お祭りの最中、大切な娘と離れ離れになり、悲しみに暮れていた時に知り合った梅との縁で、「三年長屋」の差配をすることになった主人公。 登場人物が、みんな魅力的で楽しく、悪人は、ものす...
時代小説が大好きで、よく読むのですが、梶ようこさんの作品は初めて読みました。 とても面白かったです。 お祭りの最中、大切な娘と離れ離れになり、悲しみに暮れていた時に知り合った梅との縁で、「三年長屋」の差配をすることになった主人公。 登場人物が、みんな魅力的で楽しく、悪人は、ものすごい悪人。様々なキャラクターが、しっかりそれぞれの役目をもち、涙あり笑いありの物語。最後まで楽しく読めます。 梶さんの作品、もっと読んでみたくなりました。
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武士をやめ、長屋の差配となった左平次。 その長屋は河童を祀り、住めば三年で出世するとか。 正義感の強さ故、融通が効かない。 でも芯が通っている。 そんな差配さんは長屋の面々に慕われている。 ほっこりとする心持ちで読了。
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※このレビューにはネタバレを含みます
梶よう子さん、初読みです。「三年長屋」(2020.2)というタイトルに魅かれました。だいたい「長屋もの」は面白いですから。3年暮らせば出世できるという噂のある長屋の物語。結構面白く読み始めましたが、テンポが悪いのと、ストーリーの内容について行けず最後まで読了できませんでした。もう一冊何か読んでみようと思います。
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江戸の長屋の人々の人情噺、いいですよねぇ。 長屋の人々はこんな暮らしをしていたんだ、と思うとちょっとうらやましいです。 そういえば、大学時代住んだ下宿の大家さんはこんな感じだったかな。懐かしい。
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軽く読めます。楽しかったです。作風は宮部みゆきさんぽいけど、少し軽くて読みやすい。不安感なく読めました。
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3年住めば願いが叶うという長屋の差配になった元武士と、家主や店子が繰り広げるThe人情噺。やはり長屋ものはこうでなくっちゃ、という感じ。左平次さんの「差し出がましいようですが…」が良いですね。昨今はうっかり差出口を挟むと刺されたりしかねない御時世ですから…。N〇KのBS時代劇でや...
3年住めば願いが叶うという長屋の差配になった元武士と、家主や店子が繰り広げるThe人情噺。やはり長屋ものはこうでなくっちゃ、という感じ。左平次さんの「差し出がましいようですが…」が良いですね。昨今はうっかり差出口を挟むと刺されたりしかねない御時世ですから…。N〇KのBS時代劇でやってそうな感じで、気軽に読めます。
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三年住めば河童のご利益(?)で願いが叶うという「三年長屋」の差配になった、元武士の左平次と個性豊かな店子たちとの人情噺です。 「差し出がましいようだが・・」が口癖で、ついついお節介を焼いてしまう左平次。その正義感の強さで上役の不正に我慢できず脱藩し、妻とは死に別れ、娘とは生き別...
三年住めば河童のご利益(?)で願いが叶うという「三年長屋」の差配になった、元武士の左平次と個性豊かな店子たちとの人情噺です。 「差し出がましいようだが・・」が口癖で、ついついお節介を焼いてしまう左平次。その正義感の強さで上役の不正に我慢できず脱藩し、妻とは死に別れ、娘とは生き別れているという事情を抱えています。 店子たちの問題に、逐一首をつっこみお節介を焼く左平次は毎日大忙し。最初は店子たちから若干ウザがられていましたが徐々に馴染んでいく感じです。 そして、長屋の店子たちが自分の道をそれぞれ見つけ、それで幸せになったり巣立っていく様が良いですね。 さらに、嫌みな“付け髷(所謂“ヅラ”ですww)差配”・市兵衛とズブズブの癒着をしている、定町廻り同心・鬼嶋の不正を暴く為、持ち前の正義感を発揮した左平次が中心となり皆が一致団結して“一芝居”打つ場面は、胸がスカッとしました。 左平次の生き別れになっていた娘の事などが、ラストで一気に解決していくので、ちょいと慌ただしさはあるものの、大団円で何よりでした。
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7章迄あるのだけど、スイスイと、読めて仕舞う。 下谷にある「三年長屋」。 名前の通り、三年という期限が合うのは、三年すむと願いが、叶うという不思議な長屋。 そこに、長屋の持ち主のお梅に助けられた 元武士の佐平次が、差配として務める事に、・・・ 最初の長屋の子供達の粗相も、苦...
7章迄あるのだけど、スイスイと、読めて仕舞う。 下谷にある「三年長屋」。 名前の通り、三年という期限が合うのは、三年すむと願いが、叶うという不思議な長屋。 そこに、長屋の持ち主のお梅に助けられた 元武士の佐平次が、差配として務める事に、・・・ 最初の長屋の子供達の粗相も、苦にならずに対処していき、この長屋から、易者の順斎は、迷子の猫の居場所を占い、田丸藩の相談役にと、・・・出世することになった。 最初から、上手く行くのかな?と、思いながらも、易者の後に住む飾り職人の金太は、居酒屋にいる間に、引っ越し荷物を盗まれてしまう。 何も無くても仕事に関わるものだけは、手元に持っていたけど、長屋にどのようにして住む??? 損料屋で、この時代は、何でも借りて生活を出来るけど、・・・生活費はあったのであろうか? 店子が、入ったら、皆への紹介もかねて、食事を一緒にするのも、その出費は、誰が出すのだろうか? 差配の佐平次に 預金があったのだろうか?なんて余計な心配をしながらも、赤子が、捨てられていたり、・・・ 養子にしても、やはり、手続きが居る。 その上、乳が、必要であるから、長屋に居る和菓子屋の若旦那に頼んで 白雪糕で、代用することに。 その実家への依頼の手紙が、・・・お涙頂戴の芝居へと、展開していくことに、・・・ 金太の荷物を盗んだ 醤油屋に奉公の秀次を番所ヘ突き出す佐平次。 しかし、それは、この秀次に 盗みとは、どんなに、自分の周りの者へも被害が、及ぶことを知らしめる事を教えるためである。 そして、同心の鬼嶋へ、小さな悪事は捨て置け、見て見ぬ振り、聞かぬ振りをすると、言い張った言葉に、盗難を事件とみなさなかった怠慢について、非難する所がいい。 秀次は、詫びもして、店子も許しているので、一緒に連れ帰る、そして、この件で、目こぼし料など請求などしないことまで、釘をさすところが、良いね。 この第5章で、鬼嶋に媚びる市兵衛が、「鈴木越後の羊羹」というのがでてくるのだが、・・・この間読んだ藤木桂氏の「千石の誇り」の小説にも、この羊羹の話が、出て来る。 高価で、贈り物に最適な品だったのだろうなぁ~なんて思いながら、虎屋の羊羹を思い出していた。(笑) この長屋の息の合った者ばかり、そして、大家のお梅の過去の話と捨吉の関わり等、・・・・ そして、賄賂を受け取り、金銭をごまかし、ぬくぬくとしている輩を、ぎゃふんと、言わせる芝居など、読んでいて爽快になってしまった。 最後に、離れ離れてになった娘と佐平次が、会えて、欲も無く、この長屋の差配として、2人で暮らしていく事で、完結している。 読み終わって本を閉じたら、表紙、裏表紙の人物たちは、皆店子の者ばかりだったと、その時 気が付いた。
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三年住むと願いが叶うという長屋を舞台に、元は武士のお節介差配と、賑やかな店子たちが繰り広げる物語。敵役の憎らしさも味わい深い。続編読みたい!
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