CG細密イラスト版 地形・地質で読み解く日本列島5億年史 の商品レビュー
プレート活動のうち、日本の誕生と現日本列島の形が形成されるまでの地質運動を概説した上で、北海道、東北、関東・中部、近畿・中国・四国、九州・沖縄とエリアごとに5つに分けて地質上特徴的な事件を取り上げる。 海洋プレートが中国の端に沈み込む際、削ぎ落とされた海洋プレート上の堆積物(付...
プレート活動のうち、日本の誕生と現日本列島の形が形成されるまでの地質運動を概説した上で、北海道、東北、関東・中部、近畿・中国・四国、九州・沖縄とエリアごとに5つに分けて地質上特徴的な事件を取り上げる。 海洋プレートが中国の端に沈み込む際、削ぎ落とされた海洋プレート上の堆積物(付加体)が中国大陸の端に溜まっていって、約3000万年前に中国大陸の内陸から亀裂が入り海水が浸入。2500万年前には日本海が生まれ、中国大陸から離れ始めることにより日本は生まれた。それぞれ西南日本は時計回りに、東北日本は反時計回りに回転した後、伊豆弧が衝突し、現在の日本が形作られた。東西圧縮は今も続き、南アルプスや日本アルプスを形成しているそうだ。 印象に残った事件としては千島弧衝突によって地球内部のマントルが露出して山となったアポイ岳で、今度登ってぜひ観察したいと思った。 また、中央構造線がはるか昔の付加体時代の境界断層線で、フィリピン海プレートにより押し出されて横ずれ断層となり、その断層線が長野県で見れる(安康路頭)ということなのでこちらも興味が湧いた。
Posted by
日本列島が誕生するまでの歴史を5億年前から遡り、地形的に見て、どのような経緯で日本が形成され、その痕跡を見ることができる特異な地層などを紹介しながら、探っていこうとする壮大な一冊。 最近は、地理の視点から見た歴史に関する書籍に興味があり、いろいろと読んでいますが、ついにここまで来...
日本列島が誕生するまでの歴史を5億年前から遡り、地形的に見て、どのような経緯で日本が形成され、その痕跡を見ることができる特異な地層などを紹介しながら、探っていこうとする壮大な一冊。 最近は、地理の視点から見た歴史に関する書籍に興味があり、いろいろと読んでいますが、ついにここまで来てしまいました。あまりに内容が壮大すぎて、一度読んだだけで理解することは全くできませんでした。しかし、本書の内容としては、過去5億年の歴史を振り替えるとともに、各地方の地形的な特色、それが分かる地層など、写真や図解を多く使い、素人でも分かるよう工夫されており、とても面白く読み進めることができました。個人的には、もう少し地学の基礎知識を理解した上で、再度読みたい気分です。 いろいろな都市や地方を訪れる際、歴史を知ることは大事だと思っていますが、このような地学的な知識を持つことも重要だと感じます。 ▼列島形成史 1 ~2500万年前 付加体の形成 2 2500万年前~1500万年前 日本海の拡大 3 1500万年前~100万年前 伊豆弧の衝突 4 300万年前~現在 東西圧縮 <目次> はじめに 日本列島が誕生するまでー4ステップで見る列島形成史 01 北海道ー火山フロントが横断する5つの地質帯から成る 02 東北ー古生代と中生代の地層が語る東北地方形成史 03 関東・中部ー東北日本と西南日本の接合点 04 近畿・中国・四国ー付加体がつくる西日本の土台 05 九州・沖縄ー巨大カルデラ起源の火の国
Posted by
- 1